記者コラム「清流」 助け合い精神大切に

 以前、休日に家族と出かけて藤枝市内を車で走行中、道路の真ん中で停車していた車を見つけた。追い越そうとした時、高齢女性がどこか不安そうな表情で周辺をうろうろしていた。危ないので声をかけてみると、どうやら車が故障して動かなくなってしまったようだ。
 自分の車を安全な場所に止め、妻と一緒に女性のもとに駆け寄った。確かにアクセルを踏んでも、エンジンをかけ直しても動かない。女性は心細かったのか、体が震えていた。
 レッカーを手配後、女性は妻との会話で少しずつ落ち着きを取り戻した。高齢者に限らず、不慮の事故や突然の故障に見舞われた当事者はどうしても困惑してしまうだろう。そんな時に少しでも異変を感じ取り、寄り添える助け合いの精神が大切だと実感した。
(藤枝支局・青木功太)

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