難波静岡市長「変革始まり予算」と命名 2024年度当初予算案 深刻な人口減少へ対策

 静岡市の難波喬司市長は2024年度当初予算案を発表した16日の記者会見で、政策形成の考え方を「社会全体の財産を活用する方向に大きく転換した」と述べ、初めて編成した当初予算案を「新時代への適応のための変革の始まり予算」と命名した。

静岡市の2024年度当初予算案を発表する難波喬司市長=16日午前、市役所静岡庁舎
静岡市の2024年度当初予算案を発表する難波喬司市長=16日午前、市役所静岡庁舎

 全国の政令市の中でも深刻な人口減少への対策を予算編成の軸足に据えたと説明した。その上で、未利用・低利用地活用法人の設立検討や空き家利活用促進などの新規・拡充事業を例に挙げ、「時代が大きく変化する中、社会課題を解決するために今まで通りのやり方の延長ではなく、新しい対策の導入を徹底した」と強調した。
 一方、「(市長就任)最初の予算編成で全部が全部変えられているわけではない」とも話し、人口減少に対する対応も「まだまだ最初の一歩くらい」とした。前市長時代に策定された市の最上位計画第4次市総合計画(23~30年度)の「発展的継承」を改めて掲げ、「政策執行の結果が出るように書かれている内容のやり方を変える」と述べた。
 基本計画策定費を計上したJR東静岡駅北口のアリーナ整備についての最終的な事業化決定は「基本計画をつくる段階で決める。そう長い時間はかからない」との認識を示し、23年度内に事業化を判断するとしていたこれまでの発言を修正した。

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