静岡人インタビュー「この人」 はままつスマイルベーカリープロジェクトに参加する 杉本光希さん(静岡市清水区)

 杏林堂薬局(浜松市中央区)のインストアベーカリー事業部管理栄養士。聖隷福祉事業団保健事業部(同)と進めるプロジェクトの第1弾として総菜パン「根菜と味噌(みそ)の挟み焼き」を開発した。2月末まで杏林堂薬局市内6店で販売中。パンを楽しんでもらいながら市民の健康増進を図る。28歳。

杉本光希さん
杉本光希さん

 ―プロジェクトの概要は。
 「浜松市の官民連携組織『浜松ウエルネス推進協議会』に参加する杏林堂薬局と聖隷福祉事業団保健事業部で立ち上げた。市民が抱えるさまざまな健康課題に対し、両者の管理栄養士がタッグを組んで課題解決に向けたパンの開発を行う」
 ―開発した第1弾の商品は。
 「市の第3次食育推進計画で目指す姿の一つに掲げている『よくかんで食べる』をテーマにした。口と体の健康は関係が深い。食感のいい食材として真っ先に浮かんだレンコンやゴボウ、タケノコなどの根菜を使っている。1~1・5センチの大きさに切り、赤みそとチーズで味をつけて和風のパンに仕上げた」
 ―苦労した点は。
 「具材を生地の中に包むと、味噌が漏れてしまう。同僚らにアドバイスをもらい、2枚の生地で挟み込む形にした。聖隷福祉事業団の管理栄養士の助言も受け、塩分量にも配慮している。選考会では最終3候補の中から、満場一致で商品化が決まった。幅広い年代に食べてほしい。子どもはよくかんで食べる習慣をつけ、高齢者はかむ力を鍛えることができる」
 ―今後の抱負を。
 「初めてコラボ商品の開発に携わったので楽しかった。『よくかんで食べる』以外にも子どもの欠食などの課題もあるので、第2弾、第3弾と解決に向けた商品を考案していきたい」
 (浜松総局・宮崎浩一)

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