静岡文化芸術大生 浜松市浜名区で耕作活動 棚田の魅力発信に意欲 「市長と話そう」

 浜松市は21日、中野祐介市長が市民と昼食を取りながら意見交換する「市長と話そう」を市役所で開いた。本年度3回目となる今回は、浜名区引佐町の久留女木の棚田で米作りに取り組む静岡文化芸術大の学生グループ「引佐耕作隊」のメンバー5人が参加し、日頃の活動を報告した。

中野市長(前列中央)と意見交換した「引佐耕作隊」のメンバーら=浜松市役所
中野市長(前列中央)と意見交換した「引佐耕作隊」のメンバーら=浜松市役所


 グループは耕作者不足に伴って増加する耕作放棄地を解消しようと、2016年から地元耕作者の指導で米作りを行っている。現在は1~3年生13人が所属し、今期は棚田3枚計約480平方メートルから176キロを収穫したという。
 参加したのは1年の原理純代表と佐久間藍さん、3年の植田勝也さん、冨田菜々美さん、森田瑞希さん。中野市長とカレーライスを食べながら、米作りや地域の催しを通じた地元住民との交流、米作りの苦労、棚田保全に向けた思いなどについて意見を交わした。
 学生らは収穫した米を販売することで、購入した都市部の住民が棚田の機能や魅力を知るとともに、購入費という形で棚田に関わる保全モデルの構築を目指していることを紹介。「地元の耕作者以外の住民や外部の人が棚田に関われるよう、棚田の魅力について情報発信していきたい」などと今後の抱負を語った。
 中野市長は「久留女木の棚田は浜松の宝。皆さんの活動に期待しています」と激励した。
 (浜松総局・宮崎浩一)

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