記者コラム「清流」 敬老祝い品

 敬老祝い品の対象年齢を引き上げるべきか―。先日、御前崎市議会の新年度当初予算案の審査でこんな議論があった。市は財政悪化を背景に祝い品贈呈の対象範囲を狭める方針を示したが、市議から異論が出た。
 2023年度は77、88、99、100歳に商品券などを贈り、さらに101歳以上も対象に加えてきた。24年度からは対象を88、100歳に限定し、予算約200万円の削減につなげると説明した。これに市議からは「高齢者の生きがいが減ってしまう」と懸念が示された。
 確かに、祝い品を受け取る側は対象範囲が狭まることでさみしく思うかもしれない。けれど、これから大事なのは祝い品ではなく、御前崎市を支えてきた高齢者が住みやすいまちを実現すること。もっと大きなプレゼントをしたい。
(御前崎支局・市川幹人)

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