⚽藤枝MYFC ブラジル人DFウエンデル 「推進力」持ち味に窮地のチーム救う  

 J2で2年目のジンクスに苦しむ藤枝を救えるか。スピードとパワーを兼ね備えたブラジル人DFウエンデルが存在感を高めている。「ボールを運ぶ推進力が持ち味。もっとプレーしたい」。チームに貢献するため先発定着を狙う。

練習でスピードとパワーを見せるJ2藤枝のDFウエンデル=藤枝MYFCサッカー場
練習でスピードとパワーを見せるJ2藤枝のDFウエンデル=藤枝MYFCサッカー場

 身長190センチのレフティーが左サイドに入ると、前へのギアが一気に上がる。ルヴァン杯琉球戦で初スタメンをつかむと、第3節大分戦で後半途中からリーグ戦デビューも果たした。左CBのポジションから幾度となく相手のパスをカットして自らドリブルで持ち上がり、「ラストパスの精度をもっと上げたいが、1対1の対人プレーの強さを示し、自分の特長を出せた」と手応えを示す。
 ただ、超攻撃的な戦術を理解するにはもう少し時間がかかりそう。試合中チーム全体でポジションを流動的に変えるため、攻守に周囲との連動が必要で、須藤監督は「まだプレーに迷いが見える」と指摘する。
 真面目な性格で日本語を勉強中。コミュニケーションがスムーズになれば連係も深まるはずで、指揮官は「左足のキックとドリブルに光るものがあり、攻撃で必要なピース。武器に磨きを掛けてほしい」とハッパを掛ける。
 空中戦の強さもあり、セットプレーの得点源としての期待も掛かる。「まだ体の状態は100%じゃない。暖かくなれば、もっと良くなる」。故郷に近い気候の夏場に向け、背番号99が躍動を誓う。
 (寺田拓馬)

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