【TRY!ANGLE】文化財の価値次代へ カトリック清水教会移築へ解体作業 静岡【動画あり】

 解体が進む聖堂の足場の奥に、陽光を受けてきらめくステンドグラスが浮かび上がる。1935年に建てられ、二つの鐘楼とゴシック様式が特徴的なカトリック清水教会(静岡市清水区岡町)。移築のために解体作業が行われている。

ステンドグラスの光を背に、移築作業のために天井の形などを調査する作業員=3月中旬
ステンドグラスの光を背に、移築作業のために天井の形などを調査する作業員=3月中旬
解体作業のため、足場が組まれているカトリック清水教会の聖堂=3月上旬
解体作業のため、足場が組まれているカトリック清水教会の聖堂=3月上旬
解体作業が行われている聖堂で、足場の隙間から見える入り口上部のキリスト像
解体作業が行われている聖堂で、足場の隙間から見える入り口上部のキリスト像
移築のため取り外された柱頭の装飾。石こうで作られている
移築のため取り外された柱頭の装飾。石こうで作られている
解体作業が進む聖堂で、取り外されたマリア像の台座についている釘を切り取る作業員=2月下旬
解体作業が進む聖堂で、取り外されたマリア像の台座についている釘を切り取る作業員=2月下旬
聖堂の天井を見上げた状態を図面化した作成途中の「天井伏図」
聖堂の天井を見上げた状態を図面化した作成途中の「天井伏図」
しっくいの下に出てきた木造の柱。従来の木造建築の柱に、円形の下地を付けて円柱にし、しっくいを上から塗ったことで石造りの教会建築に見せたと考えられる
しっくいの下に出てきた木造の柱。従来の木造建築の柱に、円形の下地を付けて円柱にし、しっくいを上から塗ったことで石造りの教会建築に見せたと考えられる
ステンドグラスの光を背に、移築作業のために天井の形などを調査する作業員=3月中旬
解体作業のため、足場が組まれているカトリック清水教会の聖堂=3月上旬
解体作業が行われている聖堂で、足場の隙間から見える入り口上部のキリスト像
移築のため取り外された柱頭の装飾。石こうで作られている
解体作業が進む聖堂で、取り外されたマリア像の台座についている釘を切り取る作業員=2月下旬
聖堂の天井を見上げた状態を図面化した作成途中の「天井伏図」
しっくいの下に出てきた木造の柱。従来の木造建築の柱に、円形の下地を付けて円柱にし、しっくいを上から塗ったことで石造りの教会建築に見せたと考えられる

 日本建築のような工法で作られた木造で、西洋風に仕上げられた建物は全国的にも珍しい。解体は、文化財としての価値を保てるように当時の施工方法を調査しながら行われている。
 できるだけ移築先でそのまま使えるように、きれいにはがされた聖像の台座や柱頭の装飾は印を付けて並べられ、取り外された木材は養生されていた。移築作業は4月からクラウドファンディングで資金を集め、文化財登録も視野に入れながら丁寧に行われる。
 (写真部・堀池和朗)

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