記者コラム「清流」 雨天の開幕

 チューリップやスイセンの花からしたたる雨のしずくがきらきらと輝く。3月下旬、「浜名湖花博2024」が開幕を迎えた。あいにくの雨天となった開幕日、家族連れらが春が到来した花の世界を笑顔で楽しむ姿が見られた。
 開幕からしばらく続いた雨。それでも、ランのアーチで彩られた大温室や360度の映像の特設シアター、園内を走るフラワートレインに乗っての散策など、多彩な楽しみ方が用意されていた。準備に汗を流していた職員らの苦労を思い、ファインダー越しに見えた来園者の明るい表情に、少しホッとした。
 春の長雨は「催花雨(さいかう)」とも呼ばれ、花々を咲かせる雨という意味を持つという。降り注いだしずくが、会場を美しい花でいっぱいにしてくれると期待している。
(浜松総局・山川侑哉)

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