⚽藤枝MYFC 降格圏同士の戦い、徳島に痛い黒星 J2リーグ第11節

 明治安田J2リーグは20日、各地で第11節の5試合が行われ、藤枝は徳島に0-1で敗れた。藤枝ー徳島 前半、シュートを放つ矢村=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・坂本豊)
①藤枝サ▽観衆2300人
徳島 2勝2分け7敗(8)1(1―0 0―0)0藤枝 2勝2分け7敗(8)
▽得点者【徳】ブラウン(PK)(1)

 【評】藤枝は決定力を欠き、ホームで徳島に0―1で敗れた。
 前半から相手プレスラインは低く、FW矢村、MF西矢らが積極的にシュートを放ち攻勢に出た。しかし、自陣での連係ミスからPKを献上し38分に失点。49分にはMF榎本が決定機を迎えたがDFに防がれた。
 後半開始からMF梶川を投入しボール保持率を上げたが、8分の矢村のシュートはわずかに枠外。途中から1トップに入ったFW中島も不発に終わった。[[image:]

持ち味出せずまた無得点 決定力不足深刻
 こんなにゴールが遠いとは。超攻撃的スタイルを掲げる藤枝がまたも無得点で敗戦。「選手個々の判断が悪く、攻撃にテンポが出なかった」。古巣との対戦で後半開始から出場した梶川は敗因をじっと見つめた。
 前節6失点した徳島は最初から守りを固め引き気味で、前半開始直後は攻撃陣が1タッチパスをつなぎゴールに迫った。しかし、最後の質を欠き、単発のショートカウンターを受けると次第に消極的に。前線に選手が並んでも中盤で攻撃を組み立てられず、「速い攻撃を仕掛けるはずだったが、結局これまで通りの相手が怖くないプレーになってしまった」と須藤監督。記者会見が始まる前に一つ大きな息をついた。
 さらに、相手の圧力が掛かってないのに、焦りからか自陣でパスミスが生じてPKを与え失点。左WBに入った榎本は積極的にドリブル突破を図ったが、相手の枚数がそろった中でパスを受けても決定的な仕事ができずじまい。後半途中から投入した長身FW中島も生かせず、背番号10は「縦に長いボールを入れるだけじゃなく、サイドからのクロスで角度を付けるとか工夫しないと」と反省した。
 降格圏同士の戦いで痛い黒星を喫し、19位まで順位を落とした。チーム最年長の梶川が「選手が本気で現実に向き合わないと」と口元を引き締めれば、指揮官も「ここを分岐点に、理想を求めながら勝つためにやるべきプレーとのバランスをチーム内で共有したい」と立て直しを誓った。
藤枝―徳島 前半、シュートを放つ藤枝・榎本(左から2人目)=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・坂本豊)
藤枝―徳島 後半、シュートを放つ藤枝・榎本(10)=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・坂本豊)
(運動部・寺田拓馬)

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