静岡県内山岳遭難129件 23年度 県防止対策協が総会

 静岡県山岳遭難防止対策協議会は25日、2024年度の総会を県庁で開き、23年度の山岳遭難発生状況が報告された。県内の遭難事故件数は129件(前年度比5人増)で、過去10年間で2番目に多かった。コロナ禍でいったん減少した登山者数が回復し、遭難事故件数も増えているという。

23年度の山岳遭難発生状況が報告された県山岳遭難防止対策協議会=25日午後、県庁
23年度の山岳遭難発生状況が報告された県山岳遭難防止対策協議会=25日午後、県庁
表彰を受ける山田智教さん(左)=25日午後、県庁
表彰を受ける山田智教さん(左)=25日午後、県庁
23年度の山岳遭難発生状況が報告された県山岳遭難防止対策協議会=25日午後、県庁
表彰を受ける山田智教さん(左)=25日午後、県庁

 県警地域課によると、山岳遭難に伴う負傷者は41人で前年度より5人増え、死者・行方不明者は前年度と同じ10人だった。富士山での発生が最も多く85件で、そのうち28件が高山病や低体温症など高所ならではの病気だった。
 総会には県や県警、県山岳・スポーツクライミング連盟など関係団体の担当者ら約30人が出席。坂上雅信県警山岳遭難救助隊長は「登山計画書の作成提出や万が一を想定した装備など、登山にはきちんと準備をして臨み、山岳遭難を防いでほしい」と呼びかけた。
 総会後、遭難事故の未然防止や遭難者の救助などに長年尽力したとして、静岡中央署の山田智教さんを表彰した。
 (社会部・鈴木志穂)

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