⚽藤枝MYFCが4連勝、勝負強さ示す 秋田に1-0 J2第15節

 明治安田J2リーグは12日、各地で第15節の試合が行われ、藤枝は秋田に1-0で勝ち、チームとしてJ2初の4連勝を飾った。藤枝―秋田 試合終了間際、決勝点を決める藤枝・中川風(左)=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・宮崎隆男)
①藤枝サ▽観衆3249人
藤枝 6勝2分け7敗(20) 1(0―0 1―0)0 秋田 5勝4分け6敗(19)
▽得点者【藤】中川風(2)

 【評】藤枝が試合終了間際の決勝点で秋田に1―0で競り勝った。
 前半開始から前線に圧力をかけてくる相手に苦戦し、立て続けにシュートを打たれた。反撃は41分、FW矢村が頭で決定的なシュートを放ったが、GKにセーブにされた。
 後半は一転して攻勢に出た。矢村が29分、36分と積極的にシュートを放つと、追加時間に途中出場のFW中川風がこぼれ球を蹴り込んだ。最後は守備的選手を投入し、5バックにして守り切った。

藤枝―秋田 試合終了間際、決勝点を決めて喜ぶ藤枝・中川風(左)=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・宮崎隆男)
2戦連続の完封勝ち
 勝負強さを見せつけ、藤枝がJ2で初の4連勝を飾った。「戦いの幅が広がり、後半勝負で前にパワーを発揮できた」。CBで奮闘した中川創はロッカールームで仲間と喜びを爆発させた。
 前線にロングボールを放り込む秋田の攻撃を受け止めきった。従来のようにハイプレスを掛けず、ミドルブロックを形成。前半だけで8本のシュートを浴びたが、「想定内」と中川創。GK北村を中心にゴールを割らせず、須藤監督は「耐え抜き流れを引き寄せた。選手の心の強さに成長を感じる」と納得の笑みを浮かべた。
 相手の運動量が落ちた後半は圧倒的にボールを支配。縦パスが入り、何度も好機が生まれた。「攻めるスペースが空き、『行ける』とピッチ内で意識を共有できた」とボランチに入った平尾。セカンドボールを拾い、2次、3次攻撃を仕掛けた。
藤枝―秋田 前半、ボールを奪い合う藤枝・アンデルソン(左)=藤枝総合運動公園サッカー場(写真部・宮﨑隆男)
 試合を決めたのは後半途中から出場したFW中川風。「シュートパターンの引き出しはいろいろある」。技巧派のストライカーが追加時間、ゴール前のこぼれ球に反応し、右足アウトサイドで決勝点を奪った。
 2戦連続逆転勝ちの後は2戦続けて1―0。超攻撃的スタイルを掲げるチームが進化を続けている。主力にけが人が相次ぐ中でも勢いを加速させ、中川創が「総合力が現れている」と胸を張れば、開幕から第10節までメンバー外だった平尾も「勝ち続け、さらに上を目指す」と誓いを新たにした。
(寺田拓馬)

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