⚽アスルクラロ沼津、天皇杯切符 川又が先制点、常葉大を完封 サッカー静岡県選手権

 サッカー天皇杯県予選を兼ねた静岡県選手権(県サッカー協会主催、静岡新聞社・静岡放送共催)は12日、愛鷹広域公園多目的競技場で決勝を行った。J3沼津が常葉大を2ー0で下し、2年連続3度目の天皇杯出場を決めた。沼津は前半に先制し、後半にも追加点を奪って逃げ切った。天皇杯は25日開幕し、沼津は同日、J3岐阜と岐阜メモリアルセンター長良川球技メドウで対戦する。

沼津―常葉大 前半、ゴール前へ攻め込む沼津・川又(中央)=愛鷹広域公園多目的競技場(東部総局・田中秀樹)
沼津―常葉大 前半、ゴール前へ攻め込む沼津・川又(中央)=愛鷹広域公園多目的競技場(東部総局・田中秀樹)
沼津―常葉大 前半、相手と競り合う沼津・川又(左)=愛鷹広域公園多目的競技場(東部総局・田中秀樹)
沼津―常葉大 前半、相手と競り合う沼津・川又(左)=愛鷹広域公園多目的競技場(東部総局・田中秀樹)
沼津―常葉大 後半、出場して観客を沸かせた沼津・伊東(左)=愛鷹広域公園多目的競技場(東部総局・田中秀樹)
沼津―常葉大 後半、出場して観客を沸かせた沼津・伊東(左)=愛鷹広域公園多目的競技場(東部総局・田中秀樹)
沼津―常葉大 前半、ゴール前へ攻め込む沼津・川又(中央)=愛鷹広域公園多目的競技場(東部総局・田中秀樹)
沼津―常葉大 前半、相手と競り合う沼津・川又(左)=愛鷹広域公園多目的競技場(東部総局・田中秀樹)
沼津―常葉大 後半、出場して観客を沸かせた沼津・伊東(左)=愛鷹広域公園多目的競技場(東部総局・田中秀樹)


【評】沼津がチーム力で勝り、常葉大を2―0で完封した。
 沼津は前半、右サイドの染矢を起点に攻撃を仕掛けた。33分、素早い攻守の切り替えから川又が左足で先制弾をたたき込んだ。その後の決定機はものにできずにいたが、後半10分に右CKから菅井が右足で合わせて追加点を奪った。以降は守りを固めて逃げ切った。
 常葉大は沼津を上回る9本のシュートを放ったが、精度を欠き得点を奪えなかった。

 中山監督「内容、満足できず」 終了間際にMF伊東出場
 昨年8月に加入後、初の先発出場となったFW川又の先制点で試合が動いた。沼津はリーグ戦の前節讃岐戦から先発9人を入れ替え。今年50歳を迎えるMF伊東も終了間際に交代で入り、昨年の天皇杯県予選以来の出場を果たした。
 2年連続県代表の座にベテランが貢献し、サポーターは沸いたが、パスや位置取りのミスが目立ち、課題は残った。中山監督は「内容は全く満足できない」と苦い表情。ハイプレスで攻め込む常葉大に苦しむ中、冷静に先制点を決めた川又も「ほかにシュートを決められるタイミングはいくつかあった」と悔しさをにじませた。
 6年ぶりに出場した昨年の天皇杯は、初戦で格下のJFLレイラック滋賀に足をすくわれた。伊東は「時間は短かったが、ピッチに立つのは気持ちいい」と汗を拭った後、「若い選手の刺激にもなれば」と奮起を促した。
 雪辱を期す本選。県予選で浮かび上がった課題を克服し、チームの総力が試される25日のJ3岐阜戦に臨む。
(日比野都麦)

 常葉大、2年連続沼津に屈する
 4年ぶりの本戦出場を狙った常葉大だったが、2年連続で沼津の牙城を崩せなかった。津田監督は「相手は格上。成熟したチームに引いて守るのではなくアグレッシブに出ていく」と選手の背中を押し、序盤から前掛かりのプレスで果敢に球を奪いにいった。だが、奪った後の技術は相手が一枚上手だった。
 後半は相手を上回る6本のシュートを放って沼津ゴールを脅かした。トップ下のMF清水(静岡学園高出)は好機をつくり2本のシュートを放ったが、精度を欠いた。「運動量を生かしてハードワークできたが、細かな差が結果につながった」と唇をかんだ。
 プロとの力の差を実感したが、落胆はない。「得点力の差が出た試合。そこを上げていければ」と清水。4連勝中と好調な東海リーグ1部での優勝や、大学の全国大会での上位を目指し出直すつもりだ。
(名倉正和)

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