伝統の「鹿島の花火」今夏見送り 継続向け委員会立ち上げ 浜松市天竜区

 浜松市天竜区伝統の花火大会「鹿島の花火」を主催する同区観光協会天竜支部は13日までに、今夏の大会開催の見送りを決めた。会員の高齢化などによる人員不足を理由とする。大会を継続する方向性で新たに検討委員会をつくり、来年の開催を議論していく。

昨年の「鹿島の花火」=2023年8月5日、浜松市天竜区
昨年の「鹿島の花火」=2023年8月5日、浜松市天竜区

 鹿島の花火は1875年に始まった。山あいにこだまする残響や天竜川を照らす光が特徴で、北遠最大規模の花火大会として親しまれてきた。新型コロナ禍で中止が続いたが、地域や協賛企業の支援を得て2023年、4年ぶりに規模を縮小して開催していた。
 事前準備や協賛・寄付の呼びかけ、当日の運営態勢に必要な人員の確保が年々困難になっている状況を踏まえ、支部では昨年末から今年の開催見合わせや大会の在り方を議論していた。
 6月開催予定の総会後に検討委員会は発足する。渡辺健一支部長(76)は「今年は活力を復活させるための1年としたい。花火大会を盛り上げたいと思う人がいたら、一緒に活動してほしい」と呼びかける。

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