記者コラム「清流」 復活した輝き

 沼津市の複数箇所で花火が打ち上げられた狩野川花火大会の代替イベント。香貫山の展望台から見下ろすと、静浦から門池方面まで、市内の空をいくつもの大輪が彩る様子を一望できた。
 地域の名物として狩野川花火大会の存在は知っていたが、2019年8月に沼津に配属されてから、一度も見られていなかった。冬の澄んだ空気の中、夜景と共演する花火は美しく、心に刻まれた。各地で空を見上げる市民の笑顔が目に浮かんだ。
 約10分間の打ち上げが終わると、展望台に集まった20人ほどから自然と拍手がわき起こった。「これからは毎年続いていってほしい」。訪れた地域住民らの声からは、コロナ収束への切実な願いが伝わってきた。

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