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鉄崎幹人のWASABI鉄崎幹人のWASABI

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2018年2月 3日 14:31

WASABI INFORMATION コラム

【い〜〜〜ら〜〜〜っしゃ〜〜い〜〜】

空腹時なんちゃら測定の為に、朝ごはんを抜きました。

検査が終わったのが昼過ぎで、
わずか一食抜いただけなのにお腹はグーグー。


「とにかくお昼を!」と。病院からバスに乗り、
4つ目の停留所の目の前に喫茶店をみつけ、すぐにバスを降りました。


ホントはメチャクチャお腹が空いているのに、
「ぜんぜんお腹なんて空いてませんよ!」という小芝居をしてお店に入ると、


そこは70才を過ぎたであろうご夫婦がやっている店で、
席に座った私におばあさんが、ものすごい『遅さ』でメニューを持ってきました。


「い〜〜〜ら〜〜〜っしゃ〜〜い〜〜」。


いやたぶんホントは普通に「いらっしゃい」だったと思うのです。


だけど私にはスローモーションに見えました。
ボールだったら止まって見えるヤツです。


それでとりあえず目についた「和風ハンバーグ定食」を注文し、おじいちゃんにオーダーを通すおばあちゃんの牛歩のような後ろ姿を見送りました。


いやすみません。
何度も言いますがきっと普通の速度です。
散歩くらいの速度です。


この時点で空腹はかなりマックスです。
「喫茶」という文字を見た直後くらいから空腹度120%。


それで、注文をし終えた私がどーしたかというと、まずカバンの中にアメがないか探しました。



ありません。



で、次に目の前にシュガーポットがあるのを見つけました。


そして私は願いました。
「どうか角砂糖であってくれ!」


私の願いはそれだけです。
もしも角砂糖なら、私は今それをアメと同じように食べることができるからなのです。


シュガーポットのフタを開けると、中身は角砂糖ではなくサラサラの砂糖でした。
ガビーン!


いや、これもお店はぜんぜん悪くないのです。
むしろ角砂糖の方が珍しい。お腹が空き過ぎの私が悪いのです。


それで、1秒か2秒悩んで、
数秒後には砂糖を手の平にこんもりと盛り、そして舌ベロ全体を使って舐めました。


旨かった...



後の時間は、もう!和風ハンバーグ定食が出てくるのが待ち遠しくて、待ち遠しくて、
「今キッチンで何をしているか?」の音を耳の穴を全開にして待っていました。


油の上に肉が乗るジュワーっという音が聞こえ、ゴリゴリと大根おろしを下ろす音が漏れ、スープをよそうレードルが鍋に触れる音が響きます。


年老いた店主の「はいよ」という声の後、
例のお婆さんが例の牛歩戦術で、
私のテーブルにランチ定食を運びます。
もちろん「おまちどさま」はスローモーション。


「お〜〜ま〜ち〜〜ど〜〜さ〜ま〜〜〜」です。



出てきた料理はとても美味しくて、そしてとても美しかった。
店の定食は全部は4種類。
4つの料理を、数十年もほとんど毎日作り続けた末の洗練された味がしました。


ところで、大槻さんがお昼ごはんを食べるのは番組終わりの2時過ぎなんだそう。




角砂糖。
差し入れようと思います。


では、つづきは3の日に♪