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子どもの頭痛、どう対処する?静岡済生会ドクターによるジュニアアスリートのためのメディカルコラム

新年度がはじまりました。環境の変化が大きいこの季節、疲れや生活習慣の変化によりお子さんの体調にも影響が出ることもあります。

今回のテーマである「頭痛」もそのような症状の一つに挙げられます。頭痛は風邪の時など発熱に伴うことが多いですが、発熱がない頭痛の場合にはご家庭での対応に悩むことも多いのではないでしょうか?

まず「頭痛」と一言に言っても大人とは違い、お子さんの場合は辛さを上手に言葉にできないことがあります。顔色が悪い・いつもの元気がない・食欲がない・光や音や匂いに敏感になる・嘔吐するなど普段と異なる様子があれば、丁寧に症状を聞き取ってあげることが大切です。

子どもの頭痛の多くは片頭痛や緊張型頭痛などの「一次性頭痛」で、検査では異常がないことがほとんどです。原因としては睡眠不足・生活リズムの乱れ・ストレスなどが挙げられ、治療としてもまずはご家庭で規則正しい生活を心がけることから始まります。

それでも頭痛が残る場合には適切に薬を使用することも大切です。お子さんに対して安全性が確立されているものとしては、アセトアミノフェンやイブプロフェンがあります。苦いですが呉茱萸湯(ごしゅゆとう)や五苓散(ごれいさん)などの漢方薬も有効なことがあります。

まれではありますが頭痛の原因として脳腫瘍や血管の異常があったり、虫歯や副鼻腔炎など、痛み止め以外の治療法が必要な場合もあります。頻度も少なく痛みもすぐにおさまればご自宅で様子を見てもよいですが、生活に支障が出る場合には早めに医療機関を受診してください。

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<プロフィール>
山口 藍
静岡済生会総合病院 小児科勤務

中高時代はテニス、大学時代は弓道をしていました。子ども時代や学生時代に、体を動かして経験したことは、身体的にも精神的にも今の自分の糧になっていると感じています。小児科としてお子さんたちの成長のサポートができれば幸いです。

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