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SBSテレビ 静岡市歴史めぐりまち噺し

由比のお太鼓祭のお噺し

2024年2月11日放送の「静岡市歴史めぐり まち噺し」は、由比のお太鼓祭のお噺しです。
語り:春風亭昇太

元旦1月1日、清水区由比の町屋原地区に、七・七・七・五調の唄を歌いながら、威勢よくたたく、お太鼓の音が響き始めます。

町屋原の氏神、豊積神社のお祭り、「由比のお太鼓祭」。豊積浅間社と称れさた時代もあり、静岡浅間神社とのゆかりも深い豊積神社には、木之花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が祀られています。

平安時代、坂上田村麻呂が蝦夷征伐の戦勝祝いとして、神楽を奉納したのが、このお祭りのはじまりと伝えられています。

御幣を立てたお太鼓の行列は、神主を先頭に豊積神社の拝殿前を出発し、祭り唄を歌いながら町内を練り歩く「渡り初め」が行われます。氏子たちは家の前でお太鼓を待ち、神主のお祓いを受けます。新築や、結婚、出産といったおめでたいことがあった家では家の中でお太鼓を披露する「入れ太鼓」で祝ってもらうこともあります。地元の小学生たちによる子ども太鼓。お太鼓の伝統は、こうして次の世代に引き継がれていきます。

お太鼓が豊積神社の境内に入ると、お祭りのクライマックス「送り太鼓」が始まります。若者たちが激しくお太鼓を打ち鳴らし、境内の井戸から汲んだ御神水をお太鼓に浴びせかけます。静岡県の無形民俗文化財に指定されている「由比のお太鼓祭」。新年を迎えた町に、神が宿るとされるお太鼓の音が響きわたります。

静岡市歴史めぐり まち噺し 今日のお噺しはこれにて。

静岡市の観光親善大使でもある春風亭昇太師匠の語りで、歴史や文化、特産品など、静岡市の魅力を紹介するミニ番組です。(毎週日曜日ひる12時54分放送)

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