中国序列4位「独立反対」 台湾野党の議員団と面会

 【北京、台北共同】中国共産党序列4位の王滬寧・人民政治協商会議(政協)主席が27日、北京の人民大会堂で台湾最大野党、国民党の立法委員(国会議員)17人から成る訪問団と面会した。王氏は「台湾独立分裂活動」への反対を強調し、中台交流を促進したいと表明した。中台のメディアが伝えた。

王滬寧氏
王滬寧氏
国民党の訪問団と面会する中国共産党序列4位の王滬寧氏(右端)=27日、北京の人民大会堂(新華社=共同)
国民党の訪問団と面会する中国共産党序列4位の王滬寧氏(右端)=27日、北京の人民大会堂(新華社=共同)
王滬寧氏
国民党の訪問団と面会する中国共産党序列4位の王滬寧氏(右端)=27日、北京の人民大会堂(新華社=共同)

 対中融和路線の国民党は1月に総統選と同時に行われた立法委員選で第1党になった。中国の新華社電は国民党一行を「民意代表の訪問団」と報道。5月に発足する民主進歩党(民進党)の頼清徳新政権をけん制した。
 王氏は習近平国家主席が10日に国民党所属の馬英九前総統と会談した際の発言に触れた上で「われわれは共に中華民族に属し家族だ」と述べ、交流を深めたいと訴えた。
 中国が、独立派と見なす民進党政権との対話を拒否する中、国民党側には中国からの観光客呼び込みなどを働きかけ、存在感をアピールしたい意図がある。訪問団を率いる国民党の立法委員団トップ、傅☆(山ヘンに昆)☆(草カンムリに棋のツクリ)氏は王氏に対し「台湾の各業界は大陸同胞が台湾に来ることを歓迎している」と強調した。
 傅氏は東部沖地震の被災地、花蓮県で県長も務めたベテラン政治家。民進党は、被災地の再建を優先させるべきだと訪中を批判。傅氏は、訪中は中台関係の緊張緩和に貢献すると訴え、花蓮に中国から多くの観光客が来ることが復興につながると反論している。
 訪問団は26日北京入り。27日には中国スマートフォン大手、小米科技(シャオミ)のEV事業会社の施設などを視察した。28日に中国の観光当局や税関当局を訪れ、台湾に戻る予定。
 国民党は今月に入り、馬氏のほか、☆(赤の右に郊のツクリ)竜斌・元台北市長や夏立言党副主席、洪秀柱元党主席らも訪中し、中国との交流を活発化させている。

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