熱海土石流 逢初川整備方針原案 静岡県が提示 年度内策定へ

 静岡県は24日、熱海市伊豆山の大規模土石流の現場を流れる逢初(あいぞめ)川の河川整備基本方針の原案を、県熱海総合庁舎で開かれた県河川審議会で示した。県は来年4月から約2年かけて逢初川の復旧工事を行う予定で、本年度中の基本方針策定を目指す。

逢初川の整備基本方針の原案について協議した県河川審議会=24日午後、県熱海総合庁舎
逢初川の整備基本方針の原案について協議した県河川審議会=24日午後、県熱海総合庁舎

 原案によると、逢初川の流域面積は1・9平方キロ、流路延長は1・3キロ。急勾配で水の流れが速い上に、下流部が地下水路になっているため災害のリスクが高い。そのため、川幅を広げるなどして30年に1度降るレベルの雨量を安全に流せるよう改修する。流域での土地利用計画との調整や適正化に向けた指導などを通じ、関係機関と連携した水害対策を推進するとしている。
 審議会で委員は、7月の大規模土石流を踏まえ「河川の改修だけでなく、上流部の森林なども含めた対策が必要」「スピード感をもって対応してほしい」などと述べた。県河川企画課は、伊豆山地区の復興まちづくり計画を策定する熱海市とも連携しながら、具体的な河川改修内容を盛り込んだ整備計画の策定作業も進める。

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