伊豆山小6年 熱海土石流復興願い卒業制作 記念看板「未来へ繋げ」

 1月23日の語呂に合わせた「伊豆山の日」を前に、熱海市の伊豆山小の6年生が制作した伊豆山の日記念看板が21日、同校でお披露目された。大規模土石流に見舞われた地域を元気づけようと、児童自らメッセージとデザインを考案した。看板は同校の入り口に後日掲げられる。

6年生が制作した看板を見る関係者=熱海市の伊豆山小
6年生が制作した看板を見る関係者=熱海市の伊豆山小


 地域で学校を支えることを目的に設立された「伊豆山を語る会」(当摩達夫会長)が制作を依頼し、6年生7人が卒業制作として作った。市民団体「富士山と末代上人 熱海の会」(真鍋梅美会長)が制作費を寄付した。
 看板は45センチ四方の板8枚でできていて、並べると「未来へ繋(つな)げ伊豆山」のメッセージになる。背景に、鮮やかな虹が架かる青空を描いた。
 新型コロナ感染対策のため、お披露目式に児童は参加できなかったが、デザインを担当した小川笑叶さんと小沢星汀さんは「文字を大きく書くのは難しかったけど、みんなで協力した。お気に入りは虹」とのメッセージを寄せた。
 国原尋美校長は「6年生は現実を分かっているだけに、当初は落ち込んでいたが、下級生を引っ張ろうと力強く回復してくれた」と振り返った。その上で「子どもたちは地域の希望であり、復興の象徴。それが伝わる看板になった」と語った。当摩会長も「子どもたちの力は大きい。住民としても力を合わせて学校のために頑張っていきたい」と話した。
 (熱海支局・豊竹喬)

 

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