記者コラム「清流」 新しい学校校舎の挑戦

 磐田市豊田地区に開校して約1年の「ながふじ学府小中一体校」は、一般的な学校に存在する校舎回りの壁やフェンスが無い。公共図書館機能を持つ学校図書館も平日は地域開放され、外部の人が入ることができる。
 自身が持つ学校のイメージを覆す試みに驚いた。防犯面の懸念はあるが、カメラなどの対策と同時に、住民の目が“監視”役となることも期待されているようだ。学校と地域の連携は言われて久しいが、ながふじは一歩踏み込んだ事例だ。
 一方で、まだその目指す方向性が地域や市民に広く浸透しているとは言いがたい。コロナ禍で今は自由に校内に迎えることは状況的に難しいが、収束後、まず足を運んでその理念を体感してもらうことが重要だ。

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