記者コラム「清流」 親子で環境学んだか

 北浜北小(浜松市浜北区)の5年生約120人が約2カ月半、自宅の冷蔵庫などで育てたアマゴの稚魚を、天竜区の二俣川に放流するというので取材した。子どもたちが「元気でね」などとペットボトルの水とともに川に魚を放つ中、ある児童が「冷蔵庫がすっきりするのはうれしい」と冗談めかして話すので、くすりとしてしまった。
 私にも未就学児ながら息子がいるので、魚の入ったペットボトルに冷蔵庫を占拠されるのはちょっと迷惑かも、と親側に同情する。
 とはいえ、この児童も稚魚が泳ぎ出すのを興味深そうに見守っていた。家庭でもアマゴの様子を話しただろうか。魚の成育を通じ、親子で環境について学ぶ機会になっていてほしい。

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