盛土対策課が始動 静岡県、規制・監視体制強化
静岡県は1日、熱海市伊豆山で昨年発生した大規模土石流を受け、盛り土造成の規制・監視体制を強化するために、くらし・環境部に「盛土対策課」を新設した。13人体制で、これまで他部署に分散したり、市町が担っていたりした業務を一元的に担う。
県庁で発足式を行い、望月満課長は「不適切な盛り土にはちゅうちょなく指導、行政処分を行う。熱海のような災害を二度と起こさせない」と決意を述べた。
盛り土規制に関する県の新条例が3月に成立し、7月1日に施行される。一定規模以上で盛り土造成を行う場合、許可制とし、違反者には最長2年の懲役刑を科す。同条例の運用を所管する同課では、既存の盛り土と許可を受けた盛り土を定期的に巡回監視するほか、不適切な盛り土に関する情報が寄せられた場合は迅速に現場確認し、違反に対しては原状回復まで一貫した指導を行う。
県警本部からの出向職員ら6人で構成する「盛土監視機動班」を置いた。土木事務所など出先機関との連携を強化するため、各所に盛土対策課との兼務職員を配置する予定。