盛り土変更届「市指導に従い提出」 熱海百条委で不動産元幹部

 熱海市伊豆山の大規模土石流の起点となった盛り土を巡り、神奈川県小田原市の不動産管理会社が2011年7月に提出した工法などの変更届に、静岡県土採取等規制条例で義務づけられた設計図が添付されていなかった問題で、同社の元取締役は7日の市議会調査特別委員会(百条委員会)で、市の指導に従い書類に記入し、そのまま提出したと証言した。
 同社は07~11年に計3回の変更届を提出していて、問題の変更届はその3回目。図面は「別紙計画図の通り」と記されていたが、添付されていなかった。
 元取締役は、市役所で「(職員に)この通り書いてと言われて書いた。その時点で図面は持っていなかった」と述べた。こうした経緯に対し、同日参考人として出席した市の元担当課長は「4回目の変更届で図面の提出を求めるつもりだった」と釈明した。
 この日は、同社が07年に提出した盛り土の設計図を作成した人物も参考人として呼ばれた。質疑は非公開。稲村千尋委員長によると「不動産管理会社から相談されて設計したが、正式な届け出書に添付されるとは思わなかった」と述べ、契約も交わしておらず、設計料も受け取っていないと説明したという。
 

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