三保松原きれいに 3年ぶり一斉清掃 住民ら1000人参加

 富士山世界遺産の構成資産三保松原(静岡市清水区三保)で29日、30年以上前から続いている地域住民による「初夏の一斉清掃」が繰り広げられた。新型コロナウイルス感染拡大で3年ぶりに地区全戸に呼び掛けて行われた清掃には約千人が参加した。

3年ぶりに地域住民が参加して行われた初夏の一斉清掃=静岡市清水区三保の三保松原
3年ぶりに地域住民が参加して行われた初夏の一斉清掃=静岡市清水区三保の三保松原

 三保地区の自治会関係者でつくる三保名勝保存会の主催。参加者は午前8時半ごろ軍手姿で集合。約3万本のマツがある三保松原のうち清水灯台周辺のエリアを中心に、松林にたまった松葉や枯れ草、雑草を1時間半程度かけて次々に取り除いていった。
 関係者によると、三保松原周辺ではかつてかまどや風呂を沸かす際のたき付け用に松葉が利用されていた。松葉をきれいに取り除くと食用のキノコ類が生えるなど松林と住民は共生関係にあったという。近年は10程度のボランティア団体などが松林の保全を行う。
 三保松原はことし名勝指定から100年。来年には世界遺産の構成資産登録10年目を迎え、保全の機運が高まりを見せている。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞