清水支局 坂本昌信
さかもと・まさのぶ 1978年生まれ。毎日新聞社を経て2010年入社。下田支局、社会部を経て現在は国際貿易港・清水港が取材の舞台の清水支局長。これまでに、地元企業が行った下田港沖に沈む特攻潜水艇「海龍」の捜索、袴田事件再審請求、「サクラエビ異変」などを担当。高校時代より坂口安吾を愛読する。「人を愛せよ何よりも」
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「みほしるべ」来館223万人、開館6年目で突破 茨城の相沢さん家族に記念品 静岡市清水区
静岡市清水区の市三保松原文化創造センター「みほしるべ」で12日、入館者数が富士山の語呂にちなんだ223万人に達し、茨城県つくば市から訪れた公務員相沢幸男さん(57)の家族4人が記念のくす玉割りなどに臨んだ。開館から6年目での突破に、相沢さんは「新型コロナウイルス禍で入場者が落ち込んだ時期もあったと思う。県外から来て偶然223万人目になり感慨深い」と話した。 節目を祝う式典では相沢さん家族に認定証や記念品が贈呈されたほか、記念撮影なども行われた。来館者223人にも記念ポストカードが配布された。 みほしるべは三保松原が世界文化遺産富士山の構成資産になったことから2019年3月にオープン。富士
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記者コラム「清流」 海洋保護盛り上げて
「海洋文化施設であって水族館ではない」。清水港で建設を進める静岡市の担当者からよく真顔で言われたせりふだ。「単なる展示施設ではなく、海洋保護の啓発や教育を行う」というプライドに他ならない。 薄日が差し始めたサクラエビの不漁問題を抱える駿河湾が研究フィールドとなる。期待しているし、計画の遅れは残念だ。気にかかるのは地元住民が遅れの理由が分からず不審がっていること。当初からの高い志に対し「学術とビジネスの相克」と言われても、「なぜ今更そうなる?」と思う人も多いのが実際だ。 1年程度は完成が遅れるハコは別とし、海洋保護のためのさまざまな取り組みを市は先行して進めることができる。水族館ができた時
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静岡人インタビュー「この人」 米寿を迎えても人力車を引き続ける 五條満さん(静岡市駿河区)
静岡市葵区の駿府城公園で観光客向けの人力車を引き続け、今年2月の誕生日には米寿を迎えた。趣味と「観光発展の一助になれば」というボランティア精神が高じて、7月には27年目に突入する。同市駿河区出身。88歳。 ―活動を始めたきっかけは。 「新聞記者だった50歳のころ、妻と訪ねた観光地で見たのが契機。1998年7月に、駿府俥夫(しゃふ)の会を仲間と作った。趣味と健康管理が最初の目的だったが、今は市の観光発展に役立ちたいという気持ちで続けている」 ―どのような活動か。 「3月中旬から6月下旬までと9月中旬から11月下旬までの期間に、活動開始時と同じ大人700円、子ども300円で10分程度乗車
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甘~いトマト ロボット企業が生産 アイエイアイ(静岡)が長年試行錯誤、糖度10度以上を安定生産
静岡市清水区の産業用ロボットメーカーアイエイアイが2010年から取り組む高糖度トマトの研究が実を結び、念願だった数年後の市販にめどが立った。ロボット関連企業らしく環境を温室の中で完全コントロールしながら試行錯誤を繰り返し、糖度10度以上ある250グラムのトマトを安定生産できるようになった。 「長い道のりでした」。4月上旬、真っ赤に実ったトマトを見詰め、アイエイアイエコファーム部の赤地拓澄さん(43)は感慨深げに話した。糖度10度はスイカ程度。同じ糖度のトマトは他にもあるが、せいぜい100グラム。赤地さんは「このサイズで甘いトマトは全国でもレア」と胸を張る。 栽培しているのは一般的な品種「
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現場改善の実例を発表 中小企業競争力向上へ 静岡市清水産業・情報プラザ
静岡市清水産業・情報プラザ(指定管理者・静岡商工会議所)はこのほど、市内中小企業の競争力向上を図るためにアドバイザーを派遣する現場改善支援事業成果発表会を開催した。 2023年度の参加企業の中で成果のあった日本ケミカル工業(清水区)は生産工程における工程管理のペーパーレス化を実施、工程の自動化をすることで生産効率向上も実現した。小沢塗料工業(駿河区)は塗装工程の前工程である乾燥作業などについて人手不足を解消するためにロボットを導入するなどした。 同事業は10年度から実施しこれまでに180件の支援を実施、本年度の参加企業の募集を行っている。 (清水支局・坂本昌信)
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清水区選挙区県議補選 立候補予定者説明会 4陣営が出席
静岡県選挙管理委員会は2日、静岡市清水区選挙区県議補選(欠員1)の立候補予定者説明会を県庁で開いた。4陣営が出席した。 立候補を表明している食品販売会社役員の伊藤高義氏(48)と税理士で公認会計士の山田新氏(43)の2陣営のほか、浜松市中央区の男性会社員(58)と静岡市清水区の男性警備員(76)も説明を聞いた。 県選管の山岸達生書記長は「選挙のルールを順守し、明るくきれいな選挙で有権者の信頼と期待に応えてほしい」と述べた。出席者は選挙運動用の自動車や郵便物、立候補の届け出などについて確認した。
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静岡市の清水港海洋文化施設計画 東海大と蜜月、微妙な変化 調整難航し開業最大1年遅れ【ニュースを追う】
海外の国際クルーズ船が停泊する清水港・日の出地区に静岡市が2026年4月開業を目指して計画する海洋文化施設「海洋・地球総合ミュージアム」。大幅な狂いが生じ、開業は最大で1年程度遅れる見通しだ。市と二人三脚でプロジェクトを進めてきた東海大と、市が発注した業者との間で1年以上前に結ばれるはずだった業務委託契約締結作業が難航しているためだが、市と“蜜月関係”で歩みを進めてきた東海大の距離感に微妙な変化が生じている、との指摘もある。03年の静清合併後で最大とされる建設事業に何が起きているのかを追った。 (清水支局・坂本昌信) 「最初は生物展示については東海大が相当中
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1万トン貨物船進水 静岡市清水区のカナサシ重工 学生見学「壮大で感動」
静岡市清水区三保のカナサシ重工の造船所でこのほど、総トン数約1万トンの一般貨物船の命名進水式があった。船主や地域住民、近くの東海大海洋学部の学生ら約70人が見守る中、「ブレーブエメラルド」と名付けられた船は水しぶきを上げて着水した。 式典では神事やくす玉割りが行われ、支綱切断が行われた。同学部海洋理工学科2年の渡辺巴彩さん(19)は「初めての体験だったが、とても楽しかった。船が壮大で感動した。造船業に興味が持てた」と振り返った。 (清水支局・坂本昌信)
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清水港、3月輸出減 輸入ともに2カ月連続減
名古屋税関清水税関支署がこのほど発表した3月の清水港貿易概況(速報値)によると、輸出は前年同月比2・0%減の1910億円と2カ月連続の減少となった。輸入も23・2%減の980億円と2カ月連続の減少。差引額は930億円の輸出超過だった。 輸出はプラスチック(63・2%増)や写真用・映画用材料(57・7%増)が増加。一方、加熱用・冷却用機器(74・7%減)や原動機(9・4%減)、電気計測機器(39・7%減)は減少した。輸入はアルミニウムおよび同合金(51・5%増)や自動車の部分品(31・8%増)が増えた一方、玩具および遊戯用具(90・2%減)や液化天然ガス(50・0%減)、科学光学機器(70・
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PFAS、大気で拡散か 土壌と結合で長期残留 静岡・清水区
発がん性との関連が報告されている有機フッ素化合物(PFAS、読みはピーファス)が、静岡市清水区三保の化学工場から2~3キロも離れた飲用の井戸水からも高濃度で検出されている実態が明らかになった。この工場は2013年までPFASの一種PFOA(ピーフォア)を使用していたことが明らかになっている。自然界で極めて分解されにくいため〝永遠の化学物質〟と呼ばれるPFAS。拡散の原因について行政関係者は首をひねるが、静岡新聞社が入手した内部資料からは工場の煙突から放出されたPFOAが大気により散らばった可能性が浮上。1970年代後半まで工場敷地内の穴にPFOAを“投棄”していたことが
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「クイーンエリザベス」清水に初寄港 国際クルーズ船 関係者が歓迎
英国の海運会社が運航する国際クルーズ船「クイーン・エリザベス」(9万900トン、全長294メートル)が6日午前、清水港日の出埠頭(ふとう)に初寄港した。紺色を基調とした船体が悠々と入港する姿を撮影しようと、同日早朝から三保半島の突端などに市民らが集まった。 岸壁で行われた歓迎式典には県や静岡市、清水港客船誘致委員会のメンバーが駆け付けた。歓迎の花束や記念品などを受け取ったスティーブン・ハワース船長は「日本の皆さまだからできるおもてなしを感謝します」などとあいさつし、日本語で「ありがとうございました」とお礼を述べた。 同委員会が1990年に設立したきっかけとなったのが、「クイーン・エリザベ
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静岡市清水区80代女性 孫名乗る男らに現金100万円詐取被害
静岡市清水区の80代女性が5日、孫やその上司を名乗る男らに100万円をだまし取られたと清水署に届けた。同署は特殊詐欺事件として調べている。 同署によると同日午前10時ごろ、女性宅に孫やその上司を名乗る男らから「財布とバックを落とした」「機械を買うために今日中にお金が必要だがカードがないため用意できない」などと電話があった。その後、女性は自宅を訪ねた郵便局員を名乗る男に現金100万円を手渡した。
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清水港のイルカに赤ちゃん! 専門家「人工的環境で繁殖はレア」【動画あり】
2020年6月から清水港内にすみ着いているミナミバンドウイルカの群れに、繁殖が確認されたことが2日までに分かった。体長1メートル弱の赤ちゃんイルカ1頭は生後1カ月以内とみられ、大人のイルカ5頭に寄り添われながら遊覧船の近くまで寄ってくる様子が観察できる。専門家は「人工的な環境で繁殖が行われたレアケース」と指摘する。 富士山清水港クルーズによると、最初に確認できたのは3月31日午前の「イルカウオッチングクルーズツアー」。1日4回の定期便以外の特別便で乗客80人が乗っていた。2回目は4月2日午後の定期便。いずれも目撃した同社営業部の鈴木佳奈子さん(24)は「いつにも増して皆で固まって泳いでいた
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鈴与が入社式 24年問題受け抱負 社長「報われる業界に」
トラック運転手などに対しても、残業時間の上限規制が拡大された1日、鈴与は静岡市清水区馬走の日本平ホテルで入社式を開いた。働き方改革により人手不足が深刻化するともされる「2024年問題」について、役員、新入社員双方から言及があった。 新入社員38人の紹介の後登壇した鈴木健一郎社長は「この4月から運送業界においても働き方改革関連法が適用される。運送供給力を確保し供給責任を果たし続け、適正対価をきっちり収受することで運送業界を報われる業界に変えていきたい」と語った。「誓いの言葉」を新入社員代表として述べた前田力輝さん(22)は「物流業界に注目が集まる年に入社することに身の引き締まる思いを感じてい
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清水駅前銀座商店街 子供の遊び場出現 今夏常設目指す
地元自治会などでつくる「清水駅西口遊び場実行委員会」は24日、静岡市清水区の清水駅前銀座商店街のアーケードの一角に子ども向けの遊具などを設置し、1日限定の遊び場を出現させた。買い物客などの親子連れは屋根の下でさまざまな遊びを体験した。 設置されたのは、木製のジャングルジムやさまざまな木のおもちゃ、段ボール迷路など。絵本の読み聞かせのブースもあった。清水区広報キャラクター「シズラ」も登場し盛り上げた。同商店街では、今夏を目標に常設の遊び場の設置を目指していて、市も実行委員会の負担金を支出する予定だ。 会場では今夏に向けて、市子ども未来課の担当者がネットによる利用者アンケートを実施。改善につ
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地元新鮮野菜「無人決済でどうぞ」 JAしみず、球場近くに直売所⚾ハヤテ効果にも期待
JAしみずは4月上旬、静岡市清水区庵原町に、地元産の野菜などを無人決済で購入できる店舗「ムジンキラリ」を3年間の期間限定で開設する。人件費を浮かせ、農家の販売拠点増を図る取り組みで、今後は空き店舗も多いJR清水駅前の商店街などへの出店も模索する。 過去に同JAの販売店舗があり、現在は一部を茶工場などに利用している鉄骨造りの建物の1階部分約30平方メートルに新店舗を置く。同JAによると、農家個人が無人販売を行う例はあったが、JAが無人決済店舗を設けるのは県内初。同区北脇でカフェスタイルの四季菜ジェラート&カフェきらりも手がける同JAアグリプロモーション部の森一真部長(50)が発案した。 同
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記者コラム「清流」 新聞記者の誇り
時代の流れとはいえ、さみしさが拭えない春となりそうだ。40年以上も続いた地域紙庵原新聞が3月で廃刊する。ある記者さんは「筆を置いちゃだめだ」と、ペンを贈られたというエピソードを教えてくれた。 「あっちの学校を取り上げるなら、こっちも何かないか意地でも探して平等になるよう常に気を配っていた」という苦労話を聞きこうべを垂れた。廃刊への反応は単なる感謝ではなく、情報の背後にある書き手の思いへの共感だと思う。 新聞記者をしていて気付くのは、行間を読む読者の力と日本語の奥深さだ。昔先輩記者から「自分が分からないことは伝えられない」と言われた。経験を重ね「自分が気付いていないことも実は伝わっている」
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飯田中生の思い出 大型ビジョンに アイエイアイ 新本社外壁で卒業生にサプライズ 静岡市清水区
産業用ロボットのアイエイアイ(石田徹社長)は19日、静岡市清水区庵原町に建設中の新本社工場外壁の大型LEDビジョンで、隣接する清水飯田中卒業生の思い出の写真などを映し出すサプライズ演出を行った。同社は「(LEDビジョンを)地域とのコミュニケーションツールとして活用していく」としている。 同校の卒業式に合わせた取り組み。学校側は卒業生167人には事前に知らせた一方、式に参加した保護者らには直接伝えていなかったため、演出に驚く関係者もいた。修学旅行や体育祭の際の集合写真などや「卒業おめでとう」のメッセージが映し出された。今後同社は交通安全や地域の催しの際にもLEDビジョンを活用する方針。 新
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焼津水産化学工業へのTOB成立へ いなば食品 価格引き上げで合意
いなば食品は11日、同社100%出資の特別目的会社による焼津水産化学工業(YSK)への株式公開買い付け(TOB)が成立する見通しとなった、と明らかにした。筆頭株主のシンガポールの資産運用会社3Dインベストメント・パートナーズと買い付け価格を1株1350円から1438円に引き上げることで合意した。3D社は買い付け期間中にTOBへの応募か市場売却を通じてYSKの全株式を手放す意向。 YSKが同日、関東財務局に提出した書類によると、3Dは2月16日、株式を14%近くまで買い増した上で買い付け価格の引き上げをいなば食品に要請した。同社は3月4日に3D側に1360円に引き上げる方針を伝達した。その後
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声優TARAKOさん死去 静岡「ちびまる子ちゃんランド」、ファンが別れを惜しむ
人気アニメ「ちびまる子ちゃん」の主人公まる子役で知られる声優のTARAKO(たらこ)さんが4日未明、死去した。63歳。群馬県出身。葬儀は近親者で行った。後日、お別れの会を検討している。 所属事務所やフジテレビによると、今年に入って闘病しながら仕事をしていたが、容体が急変したという。 「ちびまる子ちゃん」への最後の出演は、24日の1時間放送内のエピソード「『まる子、水の味がわかる?』の巻」となる。このエピソード以外は、10日以降当面の間、過去に放送したエピソードを放送する。後任の声優などは検討中という。 1980年代、アニメ「うる星やつら」「めぞん一刻」に出演した。90年に放送を開始し
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復興願う2千の灯 静岡市でキャンドルイベント 東日本大震災13年前に
東日本大震災から13年を迎えるのを前に、静岡市清水区のJR清水駅東口広場で9日夜、被災地の早期復興を願うキャンドルイベントが行われた。岩手県立山田高の生徒100人から寄せられた復興への決意などのメッセージが2千本のキャンドルに添えられた。 清水で「3・11」の犠牲者への慰霊や、防災・減災のための取り組みを続けている防災フェスタ実行委員会の主催。例年恒例のイベントで、今年は清水浜田小5年生の児童が「灯火に希望をのせて」のテーマでキャンドルナイト全体のデザインを考案した。「希望を届ける鳥」や富士山がキャンドルで描かれ、訪れる人を楽しませた。 山田高の生徒からは「感謝を忘れない」「能登半島地震
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「大谷選手を応援」 いなば食品がドジャースとスポンサー契約 静岡県内企業で初、国内でも10社程度
静岡市清水区由比のいなば食品(稲葉敦央社長)は6日までに、大谷翔平選手や山本由伸選手が所属する米大リーグのロサンゼルス・ドジャースと公式スポンサー契約を結んだ。今後英語表記の同社キャッチフレーズ「Delighting Cats Around The World(世界の猫を喜ばす。)」が本拠地ドジャースタジアムの電光掲示板などに映し出される。 いなば食品が明らかにした。契約期間は3年で、シーズンを通したホーム戦全試合が対象。同社の猫用スナック「Churu(日本名CIAOちゅ~る)」を球場内でPRする。20日の開幕を前に行われているオープン戦では既に同社の広告がバックネット下などに表示されてい
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地域を愛し地域に愛された「庵原新聞」 3月廃刊に読者ら惜しむ声
現在の静岡市清水区と富士市の一部に当たる旧庵原郡(旧富士川、旧蒲原、旧由比町)で1983年以来発行を続けてきた「庵原新聞」(タブロイド判。毎月第1~3土曜日発行)が、今月で40年以上の歴史に幕を下ろす。今年1月に廃刊を発表して以降、読者から編集部に対し、感謝の手紙が寄せられている。 「読後感はいつも心ほっこりさせるものがございました」。読者の渡部和夫さん(84)=富士市北松野=は2日、手紙に1万円を添えて編集部に手紙を手渡した。地域行事を偏りなく報道する姿勢に「小さな善を見逃さないという宗教性すら感じた」と評価する。地域の鮮魚店の新聞広告にも「庵原新聞ありがとう」などのメッセージが踊る。
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プラモデル組み立てに真剣 静岡市の無料体験に子供200人超 地元産業知る機会に
プラモデル工作を通じて子供たちに作る喜びを知ってもらおうと、静岡市は2日、同市清水区のエスパルスドリームプラザで「ミナト★ホビーフェス」を開いた。市内に多いプラモデルメーカーの製品を無料で作ることができ、200人以上の子供たちが集まった。 3回目の開催。市産業振興課によると、プラモデルメーカーの本社は同市の葵区や駿河区に多いが、「清水区内の子供たちにプラモデルが市を代表する産業であることを知ってほしい」との思いから同区で開催した。船や車などさまざまなプラモデルのパーツを自由に組み合わせる「オリジナルビルド」のコーナーも人気を集めた。 蒲原東小3年の望月絢菜さん(9)は「普段はバドミントン
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富士宮西高、最優秀賞 「SDGs Quest みらい甲子園」
持続可能な開発目標(SDGs)について高校生が課題解決に向けたアイデアを発表する「SDGs Quest みらい甲子園」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送共催)の県大会ファイナルセレモニーが2日、静岡市清水区の清水テルサで開かれた。最優秀賞には富士宮西高の「チームTMG」が選ばれた。 3回目の開催となった今回は、県内84チーム、計333人が参加した。最終審査を経た12チームがファイナルに進出し、代表者がチーム紹介とアクションプランの内容の説明を壇上で行った。審査の結果、最優秀賞、優秀賞、二つの企業の名を冠した賞を受賞する計4チームを選んだ。 チームTMGは、「富士宮の鶏卵産出額が全国1位に
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記者コラム「清流」 「みらい2」進水楽しみ
清水港に基地誘致の機運がある海洋研究開発機構(JAMSTEC)の北極域研究船の名前が先ごろ決まった。「参考まで」とあっさりしたメールで知らせてきたのは船名の一般公募に応じた地元公務員。オーロラを表す「極光」の命名は幻に終わった。 2026年度の完成に向け建造中の船の名は「みらい2」に決まった。清水にもよく来る原子力船「むつ」を改造した研究船「みらい」から引き継いだ。7075件の応募のうち一定数の応募があったなどとリリース文にある。 みらい2は基地誘致を進める全国の自治体間で引っ張りだこ状態。さまざまな“バランス感覚”も求められたのかも、と勝手に想像する。一方で搭載
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カトリック清水教会 築90年・聖堂の解体進む 4月から移築費用CF【動画あり】
築90年近くが経過し、移築方針が決まっている静岡市清水区岡町のカトリック清水教会で木造ゴシック様式の聖堂の解体作業が本格化している。23日には移築後に再利用される予定の「腰板」(室内の壁の下部に張る板)の取り外し作業などが行われ、しっくいの壁内部にある建築当時の木材などが現れた。 木造ゴシック様式の聖堂の解体作業を行うのは、横浜司教区から無償で所有権を譲り受けた一般社団法人「聖堂を活かす会」。各所の採寸は大学教授らによりすでに実施済みで、信者らが座る長椅子やマリア像など貴重な造形物なども取り外し、保管された。2月上旬から解体作業を行っている。 かつて聖歌などが響いた聖堂内は金属製の足場が
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クルーズ船、清水寄港最多へ クイーン・エリザベスも 3~4月に33回
北半球で国際クルーズ観光がピークを迎える3~4月、清水港は昨年を上回る“寄港ラッシュの春”となりそうだ。清水港客船誘致委員会事務局によると、21日現在、過去最多だった2023年に比べて13回も多い合計33回の国際クルーズ船の寄港を予定する。4月6日には英国の海運会社が運航する「クイーン・エリザベス」(約9万トン)の初寄港もあるという。 同事務局によると、清水港では3月に14回、4月には19回の寄港を予定。同日現在、24年度は通年でも過去最多となる89回の寄港を予定。市は100回程度にまで寄港が膨らむ可能性も視野に入れている。 関係者が一層盛り上がるのは、クイーン・
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清水港「河岸の市」に大型デッキや神社 2025年4月に新装開店 夜間営業強化も
2025年4月にリニューアルオープンするJR清水駅東口の「清水魚市場 河岸の市」の概要が明らかになってきた。敷地内で新築移転させる「いちば館」2階の巨大デッキと駅を歩行者用通路で直結させ、デッキでビアガーデンやイベントを開けるようにする。会社帰りに立ち寄れるよう夜間営業を強化する。20日までに関係者が明らかにした。 河岸の市は鮮魚などのいちば館と飲食店の「まぐろ館」からなる。新しいいちば館は鉄骨平屋一部2階建て(延べ床約3200平方メートル)。鮮魚のほか飲食店のテナントなど24~25店舗の入居を想定する。マグロ水揚げ日本一の清水港にちなみ海の恵みに感謝する神社も設ける。 河岸の市は、隣接
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輪島の母校へ FDA若手パイロットから恩返し 復興願い支援フライト、物資とエール届ける
「育ててもらった母校を励ましたい」―。静岡市のフジドリームエアラインズ(FDA)の若手パイロットが16日、能登半島地震で被災した石川県輪島市の母校、日本航空大学校石川を訪れ、食料など約800キロの支援物資を届けた。FDAなどグループに同校卒業生が数十人いることから鈴与が静岡空港発のビジネスジェットのチャーター機を手配した。 代表として訪れたのはFDAの副操縦士で同校を2015年に卒業した塚田康太さん(28)=長崎県出身=。今回は操縦せず、乗員として参加した。 「砂漠に来たような感覚」。母校は断水が続き、敷地内は液状化や地割れも顕著。教室は自衛隊の前線基地となり、廊下は薄暗く静まりかえる
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清水港周辺活性化へ台船2隻購入 海洋研究や海上カフェに 24年度静岡市予算案
静岡市は2024年度、台船2隻を購入し清水港周辺での海洋研究や花火大会などの地域活性化に活用する。海洋研究開発機構(JAMSTEC)や東海大海洋学部などの研究機関だけではなく、広く一般市民にも貸し出すことで「海上カフェ」など自由な発想でさまざまな用途に利用してもらうことも想定しているという。同市が台船を購入するのは初めて。 市が購入を想定しているのは建造から20~30年程度経過した中古の台船で、総重量2千トン(長さ50メートル、幅18メートル、深さ3メートル)と同1千トン(長さ40メートル、幅16メートル、深さ2・5メートル)の2隻。購入する具体的な台船は今後探す予定。エンジンや操縦席が付
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清水港海洋文化施設 整備計画遅れ 静岡市“仲裁組織”設置 SPCと東海大 調整難航
清水港の海洋文化施設「海洋・地球総合ミュージアム」の整備計画全体に大幅な遅れが出ている問題で、事業者グループが作る特定目的会社(SPC)と魚類の展示などで業務委託を結ぶ予定の東海大の調整が難航している。発注者の静岡市は両者の協議が円滑に進むよう新組織を立ち上げ、“仲裁”に乗り出した。同港には来年度、過去最高約100隻の国際クルーズ船が寄港する。早期完成で相乗効果を期待する地元経済界の期待も背景にある。 新組織は「海洋・地球総合ミュージアム展示アドバイザー会議」。1月27日に東京都内で初会合を開いた。今後は「陸水」や「沿岸・浅海」「深海」など五つの展示エリアごとに部
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PFAS汚染 広く関心を 京大・原田准教授が書籍
静岡市清水区の化学工場周辺の地下水から高濃度で検出されるなど静岡県内でも広がりを見せる「PFAS(有機フッ素化合物)汚染」。東京や沖縄などの市民団体と連帯して血液検査などを行い、その実態を明らかにしようとしているのが京都大大学院医学研究科の原田浩二准教授だ。PFASについてより広く関心を持ってもらおうと、合同出版から編著書「これでわかるPFAS汚染~暮らしに侵入した『永遠の化学物質』」=写真=を出版した。 PFASは少なくとも約4700種類以上ある。欧米では全廃に向かう動きがあるなか、日本で規制が行われているのはPFOAなど数種類だけ。その「汚染地域」は点のように見つかり、「今後も新たな汚
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能登半島地震の早期復興願う 静岡・草薙神社で祈りの舞
多数の犠牲者を出した能登半島地震の被災地の早期復興を祈ろうと、静岡市清水区草薙の草薙神社舞殿で3日、「浦安の舞」が披露された。親子連れなど地元住民が見守る中、宮司の森千早都さんが伝統的な振り付けで舞を舞うと拍手が起こった。 同神社で毎年恒例の節分祭に合わせ、特別に行われた。氏子総代の杉田政明さんによると、浦安の舞の「浦」は心を意味し、「安」は安らぎを意味する。浦安とはもともと日本の美称で、舞は日本の平和を願うために作られた神楽という。浦安の舞の披露の前には、弓の音を鳴らして邪気を払うという「鳴弦式」も地元弓道関係者によって執り行われた。 例年通り豆まきも境内で行われ、豆まき前には能登半島
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清水港輸出入 3年ぶり減 23年 液化天然ガス単価下がる
名古屋税関清水税関支署がこのほど発表した2023年の清水港貿易概況(速報)によると、輸出額は前年比0・6%減の2兆2350億円、輸入額は3・7%減の1兆3955億円で、ともに3年ぶりの減少となった。差引額は8395億円の輸出超過だった。 輸出品目別では、自動車の部分品(16・9%増)や二輪自動車類(8・3%増)などが伸びた一方、無機化合物(48・7%減)やプラスチック(15・0%減)、電気計測機器(21・8%減)などが減少した。輸入品目別では、科学光学機器(2・6倍)や玩具・遊戯用具(7・3%増)などが伸びた一方で、魚介類・同調製品(13・3%減)や液化天然ガス(18・3%減)、パルプ(20
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山梨・日軽金雨畑ダム あふれる土砂1000万㎥、行き場ないまま 山への搬出計画も頓挫
富士川水系にある日本軽金属雨畑ダム(山梨県早川町)が依然として土砂であふれ、周辺住民が先の見えない不安を抱えている。同社は2024年度までの5カ年計画で処分地確保を行う考えだが、いまだ適地は見つからないままだ。ダムの総貯水容量の7割以上に当たる土砂約1千万立方メートルを、貴重な植生のある町内の山に運んで畑を造成する案も浮上したが住民運動により頓挫。雨畑ダムの土砂は行き場のないまま計画最終年度を迎えそうだ。 今月中旬に中止となったのは、町北部の通称・シッコ山の中腹(標高約900メートル)に土地改良事業として約20年かけて標高差約160メートルの土砂の盛り土をし、山ブドウ畑を作る計画。町指定
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記者コラム「清流」 「裏金問題」に思う
「皆帰ってからご飯を食べるんじゃないの?」。政治資金パーティーに出席した経験者の感想だ。1人数万円の「パーティー」といっても豪華な料理はなし。大皿のつまみに酒も出ないケースもある。券だけ買って出席しない人も多い。 実際は国会議員などの集金目的で、20万円以下なら購入者は非公開。対価性は疑問符ながら、購入側も「交際費」として損金処理でき、税制上も優遇される。地元企業と政治家の関係は常に関心の的だが、アンダーグラウンドのため、利益誘導的な政策があっても有権者は指摘しにくい。 自民党の裏金問題が連日報道される。派閥の解散が相次ぐが、本質は違う点にある。パー券制度そのものの欠陥であり、立法府自ら
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FDA夏ダイヤリニューアル 静岡発着6路線18便運行
フジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)は25日、夏季ダイヤ(3月31日~10月26日)を発表した。冬季ダイヤ途中で運休した出雲線を当初から復活させるほか、熊本線を大型連休とお盆期間中のみ期間限定で復活させる。これらにより、静岡空港発着便は、札幌(新千歳)、札幌(丘珠)、出雲、福岡(一部便は期間限定)、熊本、鹿児島の最大6路線9往復(18便)と昨年夏並みとなる。 夏ダイヤでは、新たに中部国際空港(愛知県)と出雲空港を結ぶ定期便の運航を開始する。また、同社は夏ダイヤから2006年製造で最も古いグリーンの機体の4号機を退役させ、15機体制に改める。
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清水港内4カ所のPFAS濃度、国指針値下回る 静岡市調査
静岡市は18日、清水港内4カ所で2023年12月22日に行った有機フッ素化合物(PFAS)の濃度調査を発表した。PFASのうちPFOAとPFOSの合計値を測定したところ、4地点で国の指針値である1リットル当たり計50ナノグラムを下回った。市環境保全課の担当者は「海水で薄まった可能性があり今後も状況を見ながら継続調査していく。海産物の調査については国の指針値がなく評価不可能なため実施予定はない」とした。 市は、13年までPFOAを使用していた清水区三保の三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場前の水路が接続する海域でも調査を継続。公表されているうち、23年11月6日には指針値の30倍となる同1
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鈴与社長/鈴木健一郎氏 人が集まる業界へ変容【変革力 新年トップインタビュー⑤】
-景気の先行きをどう見るか。 「日銀の金融政策や為替に左右されると思うが、内需は底堅い。米国の景気がもう少し回復してくれば輸出関連産業は好影響を受けるだろう。期待したい。中国経済は見通せない面はあるものの、2024年は23年よりは良くなる可能性が高い」 -「24年問題」への対応は。 「物流業は人が支えている社会インフラ。その維持には人が集まらないとならない。人を集めるには魅力的な業界にならないといけない。魅力的な業界に変容しないと社会インフラは維持できない。私の認識では24年問題は、基本的には法律によって、顧客と物流の『需給関係』が変わるということだ。わが社ではドライバーの雇用や車両
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記者コラム「清流」 PFASと「人新世」
静岡市清水区三保地区の化学工場周辺の井戸から高濃度のPFASが検出されている問題。市の調査では、同区の他地区でも指針値を超える濃度で検出され、新局面を迎えた。煙突からも大気を通じて拡散、土壌に残留しているとみられる。 「人新世(ひとしんせい)」という言葉がある。地層に人間の影響が記された地質年代で、コンクリートや放射能、化学物質が増えた産業革命以降くらいの時代を指す。PFASの問題もこの文脈で語られることが増えているようだ。 海洋プラスチック問題も二酸化炭素(CO2)による地球温暖化も「便利さ」と常に表裏一体の関係にある。排出している企業はもちろんだが、現代人のわれわれ一人一人が真正面か
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富士山望む茶畑、担い手不足深刻 静岡・日本平 「景観上重要」市が対策検討
富士山や清水港など風光明媚(めいび)な景観で知られる静岡市清水区の日本平山頂付近で、景観の構成要素にもなっている茶畑の担い手不足が進んでいる。耕作放棄に近い状態になった茶畑もあり、市は外国人観光客も訪れる景観保全の観点から、就農希望者を探すなど将来的な対策の検討に乗り出した。 関係者が特に気をもむのは日本平ホテル近くの日本平公園芝生広場に、道路を挟んで隣接する約80アールの茶畑。土地を所有する農家7軒は平均年齢が約75歳といい、市条例に基づく第1種風致地区内にありながら、耕作が事実上放棄され、茶の木の背丈が伸び放題になっている場所もある。 日本平の茶畑から新芽が出る向こう側に富士山を望
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由比伝統「お太鼓祭り」 地元住民ら豊作や豊漁祈願 静岡市清水区
静岡市清水区由比町屋原地区で1日、県無形民俗文化財の豊積神社お太鼓祭りが行われ、豊作や豊漁を祈願した。沿道に仲買人の自宅兼店舗が多くあるため、サクラエビの一層の復活を期待する声もあった。 お太鼓祭りは「若松様」とも呼ばれ、古来から開運、厄よけを願って行われてきた。坂上田村麻呂が東征のため、豊積神社に立ち寄り戦勝祈願したことなどが起源とされる。保存会のメンバーがそれぞれの家の前を太鼓を担いで回り、住民らは鉢巻き姿で一生懸命たたいた。 本来元旦から3日間続く祭りは昨年の正月、新型コロナウイルス感染拡大のため3年ぶりに元旦のみ復活した。保存会によると、今年も地元住民らの総意で引き続き元旦のみ行
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かっぽれ300人 清水港で新年迎える
大みそかの31日夜、静岡市清水区の清水マリンパークで、毎年恒例の清水港カウントダウン2024(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送企画運営協力)が行われた。新型コロナウイルス感染症の感染拡大が一服したことや、会場に隣接するエスパルスドリームプラザに新館「PARK‐side(パークサイド)」が11月にオープンしたことを受けて、例年以上に多くの人でにぎわった。 イベントでは、色とりどりの衣装に身を包んだ老若男女が寒さをものともせずにメインの「年忘れ港かっぽれ」を楽しんだ。かっぽれには昨年の約2倍に当たる300人が参加し、ほとんどがマスクなしで踊った。難波喬司市長も会場を訪れカウントダウンを行った
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熱いダンスで年の瀬盛り上げ 静岡・ドリームプラザでコンテスト
静岡市清水区入船町のエスパルスドリームプラザで31日、「第14回ニューイヤーズイブ・ダンスパフォーマンスコンテスト」(エスパルスドリームプラザ主催、静岡新聞社・静岡放送企画運営協力)が開かれた。33チーム、141人が参加し、訪れた買い物客や親子連れに力一杯のダンスを披露した。 清水の年末恒例のイベント。幅広い年齢層のダンサーたちはさまざまなジャンルのパフォーマンスを披露し、会場を盛り上げた。入賞したチームは次の通り。 優勝 Schatz▽2位 MFsisters▽3位 MOOD▽キッズ賞 のの▽エスパルスドリームプラザ賞 GOOD BLACK CORE
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清水立体で橋桁落下 工事の安全望む声切実【追跡2023②】
「工事再開を怖がっている近隣住民もいる。どうしたらよいのか」―。12月16日夜、今夏起きた国道1号静清バイパス「清水立体工事」の橋桁落下事故現場にほど近い静岡市清水区の尾羽自治会館。事故区間の工事再開時期などを伝えるため訪れた国土交通省静岡国道事務所や工事関係者ら約20人を前に、自治会幹部の男性(70)は問いただした。 巨大な橋桁が地面に落下したため、発生時に「地震か」と思った近隣住民は多くいた。男性によるとトラウマ(心的外傷)を抱えている人もいるという。事故のあった区間を含む高架橋工事は来年1月末から始まる。深夜工事のある期間中は、自宅以外の宿泊施設などの準備を願い出ようとしたが、期
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静岡・三保にま~るい富士山 3776個のタイルで7色に 立体オブジェ
静岡市清水区三保のレストラン兼宿泊施設「ウラレナ」で21日、アーティストの松瀬千秋さんが制作したオブジェ「Niji Fuji(ニジフジ)」の除幕式が行われた。市関係者も参加し、三保の新たな写真スポットの誕生を祝った。 オブジェは富士山をイメージしたもので、直径約120センチの球体。「多様性」をテーマに活動を続ける松瀬さんが、大きさや形が異なるタイルを7色ごと選んだ。富士山の標高にちなみ3776個が使われた。パステルカラーの絵画で知られる松瀬さんにとって初めての本格的な立体作品となったという。 除幕式で松瀬さんは「今年の正月からタイル選びなどの制作作業を開始した。完成のこの日を迎えられてう
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静岡の橋桁落下現場 1月末工事を再開 地元自治会に説明
今年7月、静岡市清水区尾羽の国道1号静清バイパス「清水立体工事」で設置作業中の橋桁が落下し、8人が死傷した事故で、発注者の国土交通省静岡国道事務所が2024年1月末、事故のあった「尾羽第2高架橋」の桁架設を再開させることが21日までに分かった。今月中旬に地元の尾羽自治会に説明済みという。関係者が明らかにした。 関係者によると、四つの細かい工区に分かれている尾羽第2高架橋の桁架設は、西側の2工区で24年1月末から準備作業を開始する。長さ約65メートル、重さ約140トンの橋桁が高さ9メートルから落下した、東から二つ目の工区では、5月に準備作業を開始し、6月から桁架設を実施する。尾羽第2高架橋の
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太陽光パネル5000枚、敷設着々 JR清水駅東口の遊休地
JR清水駅東口にあるENEOS(エネオス)清水製油所跡地(清水油槽所内遊休地)で、5千枚以上の太陽光発電パネルの敷設作業が進められている。同社リソーシズ&パワーカンパニー電気事業部によると14日までに約9割の設置が終わり、年明け早々には作業を完了。夏ごろまでには売電を開始する計画だ。 遊休地内にある約4万2千平方メートルの用地に設置が進むのは、約3千㌗の太陽光発電設備や大型蓄電池、水素を年間最大80トン生産できる同社最大の水電解型水素ステーション。水素ステーションでは太陽光発電設備で得た電気で二酸化炭素(CO2)を発生させずに「グリーン水素」を作り出す。 30年度までの脱炭素化を目指す国
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静岡市清水区の工場運営会社がPFAS対策 「遮水壁」を検討
静岡市清水区三保の化学工場周辺の敷地外の井戸から、発がんとの関連が報告されているPFAS(ピーファス)が高濃度で検出されている問題で、三井・ケマーズフロロプロダクツ(東京都)は12日、清水工場敷地境界に地下遮水壁設置を検討するなどの対策を正式に発表した。難波喬司市長は同日の会見で、工場周辺に降った雨を集める市営の雨水ポンプ場の排水から、最大で国の指針値の220倍となる1リットル当たり1万1千ナノグラムのPFASが検出されたと明らかにした。 2013年までPFASの一種で現在製造・輸入が禁止されたPFOA(ピーフォア)を使っていた同社が一連の対策を公表するのは初めて。 今も高濃度のPFAS
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東海大翔洋高放送部、「古典朗読コンテスト」全国1、2位独占
第15回古典の日朗読コンテスト(古典の日推進委員会主催、京都府高等学校文化連盟共催、文化庁など後援)がこのほど、京都市上京区の金剛能楽堂であった。公開最終審査会に選ばれた東海大静岡翔洋高放送部の2人が中学・高校生部門でトップの大賞と、大賞に次ぐ文部科学大臣賞などに選ばれた。県内高校生の上位2位独占は初。 大賞に選ばれたのは1年の西川怜那さん(15)、特別賞の文部科学大臣賞と京都府高等学校文化連盟会長賞に選ばれたのは長谷川聖花さん(17)。「更級日記」を朗読した西川さんは「試行錯誤の連続だった練習の苦労が報われた。達成感を忘れず他の大会でも頑張りたい」と述べた。将来舞台関係の仕事を希望し、
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聖堂に思いはせ 感謝の歌声 12月下旬解体のカトリック清水教会 Xmasコンサートに100人
築90年以上が経過し、今月下旬から解体作業が始まる静岡市清水区岡町のカトリック清水教会聖堂で9日夜、「喜びのクリスマスコンサート『誕生』」が開かれた。事前にチケットを買い求めた約100人がピアノソロやソプラノの歌声、合唱を楽しみ、同教会の歴史に思いをはせた。 コンサートは移築を目指す一般社団法人「聖堂を活かす会」が行っている「ありがとうカトリック清水教会聖堂イベント」の一環。同会は10月以降、聖堂内で朗読劇などさまざまなイベントや内覧会を開き、市民に歴史的建築物の価値を再認識してもらう取り組みを続けてきた。コンサートは一連のイベントの最後となった。 全国から寄せられた多数の白い折り鶴が
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清水港、10月輸出減 輸入は7カ月連続 貿易概況
名古屋税関清水税関支署がこのほど発表した10月の清水港貿易概況(速報値)によると、輸出は前年同月比6・0%減の2047億円と2カ月ぶりに減少した。輸入は19・6%減の1114億円と7カ月連続の減少。差引額は933億円の輸出超過だった。 輸出は自動車の部分品(45・4%増)や二輪自動車類(16・2%増)などが増加。一方で原動機(10・8%減)や加熱用・冷却用機器(46・1%減)、電気計測機器(49・1%減)などは減少した。輸入は科学光学機器(4・2倍)や事務用機器(2・1倍)などが増加したが、玩具・遊戯用具(90・4%減)や魚介類・同調製品(29・3%減)、金属鉱・くず(90・5%減)などは
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「神戸をハブ空港に」 スカイマーク筆頭株主、鈴与グループ代表が方針
中堅航空会社スカイマークに出資し、筆頭株主となった鈴与グループの鈴木与平代表は1日、同社傘下のフジドリームエアラインズ(FDA)とスカイマークがともに就航する神戸空港(兵庫県)をハブ空港とすることに「両社ともにメリットがある」と述べ、前向きに取り組む方針を明らかにした。スカイマークの空港地上業務を担うグランドハンドリング(グラハン)を鈴与グループが担うことも検討する。同日の静岡新聞社のインタビューに対し述べた。 羽田空港を拠点とするスカイマークは、神戸空港にも多く乗り入れていて、神戸―那覇などの人気路線を持つ。一方、静岡空港や愛知県営名古屋空港を拠点とするFDAも地方と神戸を結ぶ路線を有し
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地上業務 合理化に課題 スカイマークの筆頭株主に 鈴木与平・鈴与グループ代表【聞きたい】
2015年に経営破綻し、経営再建中の中堅航空会社スカイマークの株式を投資会社から11月に電撃的に取得し、約13%を握る筆頭株主に躍り出た。新型コロナウイルス禍からの国内旅行の回復が追い風となり、スカイマークの業績は足元で好調な中、純粋な投資目的の意味合いと、傘下の航空関連子会社との協業を志向する意図がある。 -株式取得の経緯は。 「株式取得についてメディアからの反響が大きく正直驚いている。昔から(スカイマーク株を買い受けた投資会社の)インテグラルの経営陣とは個人的な付き合いもあり、一緒に食事もする仲。ファンドとしてはどこかで手じまいする必要が当然ある。3カ月ほど前に株式売却の打診があっ
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鈴与が売上高最高 8月期決算 国内物流好調で
鈴与グループは29日、主要4社の2023年8月期決算を発表した。鈴与は売上高が前期比3・8%増の1533億1400万円、経常利益が24・8%増の108億2千万円とともに過去最高となった。純利益は50・5%増の6億6700万円となり、2年連続で最終黒字となった。 愛知県小牧市などの物流拠点を拡充、全国141拠点、延べ床面積96万平方メートルまで拡大するなどしたことが増収につながった。コロナ禍で利用者が低迷したフジドリームエアラインズ(FDA)などの航空事業子会社の引当金や不動産の減損損失を特別損失として計上した。会見した浅井伸祐副社長は「FDAは2年連続で大きな引き当てをした。だいたいの処理
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清水区や浜松 静岡県内波紋の有機フッ素化合物 PFAS健康への影響は 〝先進地〟大阪・摂津ルポ
最近よく聞く有機フッ素化合物(PFAS。読みはピーファス)という言葉。デュポン社を相手取った米国での訴訟過程で疫学調査により疾病リスクを高めることが明らかになった。原告側の弁護士は今春出版した著書の日本語版の中で静岡市清水区三保の化学工場を名指し。海の向こうから県内に飛び火した様相も見せている。浜松市では飲用にもしていた井戸水から高濃度で検出され県内で波紋は広がる。PFASとは一体どのようなものなのか。住民による血液検査や化学工場周辺で遮水壁の設置が行われる“先進地”大阪府摂津市を訪ねた。 (清水支局・坂本昌信) 指針値520倍 「野菜食べられない」 ダイキン工
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排水浄化装置を強化へ PFAS問題対応で静岡・清水区の工場側
発がんリスクを高めることが疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が、静岡市清水区三保の化学工場周辺の敷地外の井戸から比較的高濃度で検出されている問題で、工場運営会社が工場前の水路に流す排水を浄化する設備を強化することが28日、分かった。 静岡市環境保全課によると、工場を運営する三井・ケマーズフロロプロダクツ社(東京)側が24日に開かれた、同社と市、三保地区連合自治会の3者による連絡会準備会の席上、方針を示した。12月中旬にも稼働させるという。工場前水路では、市が10月31日~11月12日に採水した水のPFAS(PFOAとPFOSの合計)濃度を調査。日時によって差はあるものの、13日間計26回
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記者コラム「清流」 弁論に集う若者
先日初めて静岡市清水区で行われた第68回全国青年弁論大会を拝聴し今も余韻に浸っている自分がいる。SNS全盛の時代に40人の全国から集まった若者たちが肉声で自分の意見を述べる場はぜいたくに感じた。 参加者にはいわゆるZ世代も多い。世代の隔絶などの文脈で語られることもある彼らが、原稿を見ずに手ぶりを交えて7分間、多様性や性、不登校の友人、資本主義などのテーマについてまっすぐな目で語る。スマホを見る時間を惜しみ、自宅や電車の中などでも繰り返し練習したのだろう。 都内の大学では近年弁論部の部員が以前より増えているそうだ。9時間に及んだ大会の終わりには、会場内に連帯感が生まれていたように思う。リア
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ドリプラ新館「パークサイド」開業 防潮堤、緑地公園と一体的に整備
静岡市清水区入船町の複合商業施設「エスパルスドリームプラザ(ドリプラ)」の隣接地に10日、新棟「PARK―side(パークサイド)」がオープンし、海に面したデッキで関係者らがセレモニーを行った。静岡県が整備した地上2・5メートルの防潮堤や緑地公園と一体的に整備された施設。天気が良ければ、富士山やクルーズ船の入出港も見られる。 セレモニーで、ドリプラなどを擁する地元総合物流企業、鈴与グループの鈴木与平代表は「皆さんに育ててもらい、新しいにぎわいが創出できれば」と期待を込めた。難波喬司静岡市長は「防潮堤を造ることで新しい景観が生まれた。全国でも珍しく、日本初ではないか」と祝辞を述べた。テープカ
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静岡人インタビュー「この人」 静岡市清水区のカトリック清水教会聖堂の移築に取り組む 塩見寛さん(沼津市)
築90年近くが経過し、12月に解体予定の静岡市清水区のカトリック清水教会移築のため一般社団法人「聖堂を活かす会」理事長に5月に就任。解体前に魅力を伝えようと、催しを行う。県ヘリテージセンター長も兼ねる。1級建築士。71歳。 ―聖堂の建物の魅力は。 「本来ゴシック様式の教会聖堂は石造りが多いのに、日本の気候などに合わせて木造となっている。聖堂の尖塔(せんとう)は一つのことが多いが二つあるなど、設計にもこだわりが随所に感じられる。天井の薄いブルーのしっくいも港町にぴったりだし、ステンドグラスから差す光もよく考えられている」 ―解体の12月までどんなイベントをしているのか。 「聖堂内部でさ
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清水区化学工場排水PFAS 国指針値の2~10倍検出 2~8月調査、静岡市長発表
発がん性などが疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が、静岡市清水区三保の化学工場周辺の民家の井戸から10年前に使用中止した後も高濃度で検出されている問題で、2023年2~8月に工場側が行った排水の調査で国の指針値の2~10倍の濃度の水が敷地外の水路に流れ出ていたことが1日、明らかになった。8月に会社が対策を講じた結果、9月以降は指針値を超過する日が減っていたことも分かった。 難波喬司市長が同日の記者会見で明らかにした。発表によると、PFASのうち現在は輸入や製造が禁止されているPFOAについて、清水工場を運営する三井・ケマーズフロロプロダクツは、2~8月に月1回排水中の濃度調査を継続。プ
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静岡市清水区の橋桁落下事故 11月1日、工事再開 完成は遅れる見込み
静岡市清水区尾羽の国道1号静清バイパス「清水立体工事」で設置作業中の橋桁が落下し8人が死傷した事故で、国土交通省静岡国道事務所は31日、停止している3工区の工事を11月1日に再開すると発表した。7月6日の事故以降、工事は約4カ月間ストップしていた。完成は遅れる見込みで、上りの開通は当初予定の2026年春に間に合わないとみられる。 3工区は、名村造船所(大阪市)と日本鉄塔工業(東京都)の共同企業体(JV)が施工していて事故が発生した工区1カ所と、事故が起きたのと同じ「横取り降下」と呼ばれる工法を用いる2カ所。 業務上過失致死傷容疑による県警の捜査や、労働安全衛生法違反容疑に基づく静岡労働基
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井戸から国基準値10倍のPFAS検出 静岡市清水区の化学工場、敷地の外で
発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)を使用していた静岡市清水区三保の化学工場従業員の血液から高濃度のPFASが検出された問題で、工場敷地外の井戸で24日に採取した水から国の目標値を10倍以上上回るPFASが検出されたことが、京都大准教授と静岡新聞社の調査で25日までに分かった。内部資料から2006年12月、工場敷地内南西にある井戸から目標値の3万8千倍以上に当たるPFASの一種PFOAが検出されていたことも明らかになった。 工場は、現在の三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場。00年代初頭まで年間10トン程度のPFOAを大気中や敷地外の水路に排出し、07年までに排出をほぼ全廃。1
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ニャンと!NYでちゅ~るCM いなば食品 「全米ネコの日」合わせ
静岡市清水区由比北田のいなば食品は11月5日までの2週間、米ニューヨークの繁華街タイムズスクエアにあるナスダック(NASDAQ)ビルでコマーシャル動画(30秒)を放映している。 10月29日の「全米ネコの日」を記念した取り組み。北米で販売するネコ用おやつの「Churu(日本名CIAOちゅ~る)」のコマーシャルを流している。1日当たりの放映は180回。 同社は「広告を放映するビルはタイムズスクエアでも象徴的で、注目度の高いビジョン広告を流せる」とする。年末年始にもNASDAQビルでの広告を予定しているという。
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朝鮮通信使交流、劇で再現 静岡市民やSPAC俳優ら 両国の歴史、絆確認
江戸時代に日本と朝鮮王朝の交友の舞台になった古刹(こさつ)・清見寺のある静岡市清水区興津地区でこのほど、朝鮮通信使にまつわる劇が披露された。地元中学生など市民や県舞台芸術センター(SPAC)所属の俳優らが参加し、日本と朝鮮半島の絆を確かめた。駐横浜韓国総領事館の関係者も訪れた。 劇は地元で町おこしに取り組むNPO法人「AYUドリーム」の主催。10年ほど前から市民を巻き込んで劇を披露してきた。全柄閏領事は「江戸時代に再開し、200年以上続いた朝鮮通信使は未来志向の平和の使節だった。中学生も劇に参加していると聞いていて、偉大な遺産が後世に引き継がれるようお互い努力しましょう」と述べた。 朝
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朝鮮通信使との交流演じる ゆかりの興津の住民ら 韓国領事館関係者も出席
江戸時代に日本と朝鮮王朝の交友の舞台になった古刹(こさつ)・清見寺のある静岡市清水区興津地区で14日、朝鮮通信使にまつわる劇が披露された。地元中学生など市民や県舞台芸術センター(SPAC)所属の俳優らが参加し、日本と朝鮮半島の絆を確かめた。駐横浜韓国総領事館の関係者も訪れた。 劇は地元で町おこしに取り組むNPO法人「AYUドリーム」の主催。10年ほど前から市民を巻き込んで劇を披露してきた。全柄閏領事は「江戸時代に再開し、200年以上続いた朝鮮通信使は未来志向の平和の使節だった。中学生も劇に参加していると聞いていて、偉大な遺産が後世に引き継がれるようお互い努力しましょう」と述べた。 朝鮮半
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巡視船「おきつ」親子ら体験乗船 静岡市清水区の巴川河口
清水海上保安部は14日、地元関係者やその家族らを招き、巡視船「おきつ」の体験乗船会を開いた。新型コロナウイルス禍の影響により久々の開催となったが、海を守る海保の仕事内容などについて理解を深めた。 参加者は同日午前10時ごろ、静岡市清水区の巴川河口から駿河湾に向けて出航した。海上から下田海上保安部の大型巡視船「しきね」の高速走行や、ヘリと連携した救助訓練を見学した。地元行政や警察、税関などの関係者が多く参加した。
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和紅茶×サクラエビ オクシズとしずまえの魅力堪能 静岡市・由比小でわくわく給食
静岡市は、食育の一環で定期的に実施している10月の「わくわく給食」で清水区由比地区のサクラエビを使ったコロッケと、同区両河内地区の和紅茶を利用したババロアを提供している。駿河湾を指す「しずまえ」と、同市の山間地を表す「オクシズ」の魅力が詰まった食材の組み合わせを児童たちは楽しみにしている。 サクラエビの水揚げで知られる由比漁港のある清水区由比町屋原の由比小(児童数237人)では11日、6年生の給食の様子が報道陣に公開された。子供たちは自分たちで配膳を行った後、サクラエビ入りのコロッケをパンに挟んだ「由比の桜えびコロッケバーガー」をほおばった。デザートには「両河内の和紅茶ババロア」を味わった
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清水銀行の新支店がオープン 3カ所を集約 静岡市清水区
清水銀行(岩山靖宏頭取)は10日、周辺3支店を集約し、ブランチ・イン・ブランチ形式で静岡市清水区入江に新築した「入江・江尻・追分支店」のオープニングセレモニーを同所で開いた。テープカットに臨んだ岩山頭取は「(集約した)3店舗は当行の中でも特に歴史を積み重ねた店舗。新しい歴史をこの瞬間から刻んでいこう」などと述べた。子供たちによる歌披露や、来店客への粗品の贈呈などもあった。 同区旧市街地の巴川近くに新築した新支店は、旧入江支店があった場所に建つ。法人向けの融資業務も行うフルバンキング店舗で、同行が同区清地に持つ山林の木材を内装などに使用した。ブランチ・イン・ブランチ形式の支店は4カ所目となる
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天女舞う三保 幽玄世界 静岡で羽衣薪能
第40回羽衣まつり(同まつり運営委員会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)のメインイベント三保羽衣薪能が7日、静岡市清水区三保の市三保松原文化創造センター「みほしるべ」前広場で行われた。静岡県内外から訪れた400人以上の観客たちはたいまつの明かりがともる幽玄な雰囲気の中、演目「羽衣 和合之舞」を堪能した。 まつりは、1984年に旧清水市の市制60周年を記念して始まった。薪能以外にも、地元中学生が能や羽衣伝説について学習し成果を発表する「三保こども能楽」や、能「羽衣」を愛したフランス人で舞踏家エレーヌ・ジュグラリス夫人を顕彰する式典も行われた。 会場にはシャルル=アンリ・ブロソー在日フランス大
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「かんづめ王国」静岡県 静岡市清水区に120種集結
静岡市清水区のエスパルスドリームプラザで7日、「第3回静岡缶詰まつり」(清水かんづめ市場主催、静岡缶詰協会協力)が開かれた。ツナ缶50種類、カレーなどその他の缶詰70種類以上で計120種類以上の商品が割引価格で提供され、訪れた人たちは手に取って品定めしていた。 10月10日の「缶詰の日」に合わせたイベント。同区に本社などがある10社以上のメーカーが協力した。500円以上買い物した人は抽選会に参加できたり、ドリプラ内を巡る缶詰クイズもあったりしていずれも好評だった。焼き鳥とツナ缶の親子丼風「似たもの丼」も「はとばキッチン」で9日まで提供する。 本県はマグロ類缶詰生産量が全国1位で、シェアは
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台風15号 巴川氾濫 「流域治水」に実効性を【記者コラム 黒潮】
森川海の連環を念頭に、ダムではなくソフト面も含め流域一体での洪水対策を標榜する「流域治水」。国が打ち出したこの政策は時代の転換点とされ、自治体も踏襲する。ただ、実現までの道のりは遠く、災害が頻発する中、スローガンは多額を費やすインフラ整備を回避する“免罪符”にすらなっていないか。 昨年9月の台風15号。静岡市清水区の巴川の支流などを見て回るといまだに随所に爪痕が残る。行政は本流ばかりに着目しがちだが、流域一体での流域治水を志向するならば、水をかん養する山間地にも目を向けるべきだ。 その一つが、清水区河内地区のワサビ田とその周辺の沢だ。今月18日に訪れた際には、いま
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中継、フェリー輸送推進 鈴与(静岡市清水区)/松山典正取締役【キーパーソン】
トラックドライバー不足が指摘される2024年問題に対応するため、中継輸送とフェリー輸送を推進し、法令を順守するコンプライアンス運行と二酸化炭素(CO2)排出量削減に取り組む。労働環境と待遇の改善を進め、魅力のある業界に変えていきたいとする。 -最大の課題は。 「社会全体での労働環境改善に向けた動きは歓迎すべきことだが、ドライバーの賃金低下につながることはあってはならない。コロナ禍で運送業界は、重要な社会インフラとして地域社会から認識してもらえたはずだ。荷主企業には待機・荷役時間の短縮、リードタイムの延長など運行の生産性向上に協力してもらいたい。燃料費高騰など物価上昇による適正運賃への理解
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三池平祭り 古墳の上で歌や踊り 盛況 4年ぶり 静岡市清水区
昨年9月の台風15号で地滑りが起きた静岡市清水区の三池平古墳で24日、「第7回古墳まつり」(実行委員会主催)が開かれた。県指定史跡になっている前方後円墳の上に地域の人たちが実際に集い、子供たちが歌を披露するなどする珍しい祭りだが、台風による被災や新型コロナウイルス感染症の感染拡大で4年ぶりの開催となった。 祭りでは冒頭、古墳の上に設けられたステージに山岸克久実行委員長が登壇し「昨年は台風15号で大きな被害を受けたが今日は快晴になった。古墳を作った1600年前の人たちも祭りの様子を見守ってくれていることを想像しながら楽しみたい」などと述べた。三池平古墳の魅力などを伝えるレクチャーや紙芝居、
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台風15号被災 あす23日で1年 生活復興、いまだ途上 静岡・清水区
河川氾濫による4千棟近い住宅の浸水や、13日間にわたる6万世帯以上の断水被害を静岡市清水区にもたらした台風15号から23日で丸1年が経過する。復興は進んでいるように見えるが、近年まれに見る大規模な被災だったため、元通りの生活を取り戻せず不便な生活を送っている区民もいる。海面上昇に加え黒潮大蛇行の長期化など特有の被災リスクも重なり、不安を抱えながら日々を過ごす人たちも少なくない。行政が対策を急ぐ巴川本流以外の支流などでは、予算が十分ではなく対策が手つかずの場所も残っている。 巴川浸水 家財そのまま 「ようやく最後の土砂がここから運び出せるめどが立った」。静岡市清水区内の河川維持管理などに
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土砂に埋まるワサビ田 見えぬ復興 静岡・清水区河内地区 台風15号被災から1年
静岡県内に大きな被害をもたらした台風15号の襲来から23日で1年。静岡市清水区唯一のワサビ産地・河内地区ではいまだ土砂に埋まるワサビ田は多い。行政が把握しきれていない被害もあるという。ワサビ田の修復に四苦八苦する農家がある一方、もともと後継者不足に悩む中で、被災を機に廃業を検討する農家もある。いまだに復興への道のりは見えない。 「被災当初は復旧を諦めようと思いました」。標高約700メートルの場所にワサビ田を構える山崎貴正さん(49)は今月中旬、しみじみとそう振り返った。 地区では若手。交流サイト(SNS)などで募った友人ら延べ300人が協力し、手作業で石積みなどを直した。被災した6割は
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60店舗が集結 秋のお菓子パンフェア エスパルスドリームプラザ
静岡市清水区入船町のエスパルスドリームプラザで24日まで、恒例の「秋のお菓子パンフェア」が開かれている。今年は過去最大となる60店舗が入れ替わりで出店する予定で、期間中の9日間で3万5千人の人出を予想している。ドリプラ関係者が自ら各地の店舗に足を運び初出店を依頼した人気店も13店舗ある。 10年ほど前から毎年大型連休と秋に行われているイベント。リンゴ飴(あめ)専門店「富士林檎(りんご)」やサンドイッチの「はさみます。本店」などが初出店のほか、定番の法多山名物厄よけ団子なども買うことができる。出店する8割が県内の専門店など。 関係者は「おかずパンからお菓子まであり、昼食やおやつの需要にまで
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330キロジャンボカボチャ優勝 清水区で県大会 200キロ超7個出品
静岡県ジャンボかぼちゃ研究会(池田正昭代表)はこのほど、静岡市清水区吉原の特別養護老人ホームこもれびで本年度の「ジャンボかぼちゃ県大会」を開催した。区内や掛川市、袋井市などで栽培されたジャンボカボチャの中から、同区中河内の望月康行さんが育てた330キロのカボチャがチャンピオンに選ばれた。 重量を競うコンテストで、優勝したカボチャは香川県の小豆島で行われる全国大会に参加する。池田代表によると、今年は天候不順で思うように育たなかったが、県大会には200キロを超えるカボチャが7個出品された。 (清水支局・坂本昌信)
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清水を元気に! 地元の幼なじみ4人で〝アイドルデビュー〟
新型コロナウイルス禍によって観光面などで長く沈滞ムードが続いた静岡市清水区を盛り上げようと、地元出身の大学4年の4人組が〝アイドルデビュー〟した。区内の自動車学校のテレビCMに7月の1カ月間出演するなど、徐々に活動の場を広げている。 アイドルグループ「オレンジ・リーフ(Orange Leaf)」を結成したのは、県内外の大学に通う山崎実優さん(21)と和田百未さん(21)、清水まなさん(22)、青島麗奈さん(22)。小学校から同級生の4人は持ち歌「レディー・ゴー!(ReadyGo!)」を引っ提げ、今年の清水みなと祭りなどでも活動した。芸能事務所に所属せず、あくまで手弁当での活動だ。 きっか
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高校生がロボット操作体験 静岡・清水区で「甲子園」予選
日本ロボットシステムインテグレータ協会は9日、ロボットアイデア甲子園の静岡中部・東部地区予選を静岡市清水区袖師町の三明機工で開いた。科学技術や沼津工、吉原工、静岡大成、静岡北の各高校の生徒が参加し、ロボット操作や最新の仮想現実(VR)技術を体験した。 三明機工のエンジニアが製作した、ゴルフや野球のピッチングなどの基本的動作を行う産業用ロボットが会場に並び、生徒たちは興味深そうに操作した。設計したロボットの配置の適切さやメンテナンスのしやすさなどをVRで確認するシミュレーション体験も人気だった。産業用ロボットが実習できる同社開発のデジタルトレーナーも多くの生徒が体験した。 生徒たちは「あっ
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清水港「河岸の市」改装 25年4月オープン いちば館建て替え
年間80万人前後が訪れるJR清水駅東口の「清水魚市場 河岸の市」(静岡市清水区)が2025年4月にリニューアルオープンすることが4日までに関係者への取材で分かった。来春から新築工事や取り壊しを始め、東口のペデストリアンデッキ(歩行者用通路)と直結、大規模な立体駐車場も設ける。マグロの水揚げ日本一の清水港を象徴する観光施設のリニューアルにより、清水の観光振興に弾みがつきそうだ。 河岸の市は、隣接地で清水魚市場を開設する「清水魚」が運営。鮮魚や乾物などの21店舗が入る「いちば館」と、海鮮丼などの飲食店15店舗が入る「まぐろ館」から成る。今回のリニューアル工事では、いちば館を敷地内に新たに建設
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静岡人インタビュー「この人」 名古屋税関清水税関支署長に就任した 谷本勇王(たにもといさお)さん(静岡市清水区)
中部空港税関支署次長などを歴任、7月に就任した。税関の三つの使命である「安全・安心な社会の実現」「適正かつ公平な関税等の徴収」「貿易の円滑化の推進」の実現を抱負に掲げる。岐阜県高山市出身。57歳。 -県内に初赴任の感想は。 「郷里は海がない場所だったこともあり、駿河湾越しの富士山を見ながら日々仕事ができることが感激だ。静岡県は全国有数の工業地域であり、農林水産業や観光業も盛ん。まさに三拍子そろっていて、このような地域はほかにない」 -抱負は。 「輸出入関係事業者に対し、税制面などで優遇措置のある各国との経済連携協定(EPA)に関する情報提供を積極的に行い、利活用支援をしたい。輸出入促
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国1静清バイパス 9月に一部区間で通行規制 清水立体工事で
国土交通省静岡国道事務所は24日、静岡市清水区の国道1号静清バイパス「清水立体工事」のため、9月に一部区間で通行規制を行う、と発表した。 9月4、5、25日は午後9時から翌朝午前6時まで同バイパス下りの東名高速道清水インターチェンジ(IC)の入り口・出口を閉鎖する。東名利用者はバイパス上りのIC入り口・出口を利用する。また、4~25日午後9時~翌朝6時(土日除く)は、同バイパス横砂北交差点―清水IC西交差点で下りを通行止めとし、上り2車線を対面通行とする。
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台風15号被災1年 静岡大がシンポ 復旧支援、洪水予測…研究者が提言
静岡大は20日、昨年9月の台風15号による被災をテーマにしたシンポジウムを静岡市清水区の清水テルサで開いた。当日の気象や被災状況に関する学術データのほか、復旧に向けた息の長い支援の重要性について同大の研究者らが発表し、被災1年を前に市民ら約150人が防災意識を高めた。 冒頭に登壇した静岡地方気象台の北田繁樹台長は被災時に県内で予想を上回る降水量を記録したことを挙げ、「防災関係機関向けの説明会を行った上で、最悪のシナリオを想定し、注意・警戒を呼びかけるべきだった」と振り返った。 台風15号と七夕豪雨被害の比較と題して講演した同大の北村晃寿教授は、「1974年7月の七夕豪雨から約半世紀が経
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過去最大347メートル 米国の国際クルーズ船 清水港に初寄港
本年度過去最多の70隻以上の外国の国際クルーズ船の受け入れを予定している清水港に11日、過去最大となる米国の国際クルーズ船「スペクトラム・オブ・ザ・シーズ」(16万9379トン)が初寄港した。全長347メートルもある巨大な豪華客船を一目見ようと、地元の親子連れも日の出埠頭(ふとう)に多く訪れた。 スペクトラム・オブ・ザ・シーズは米国の船会社ロイヤル・カリビアン・インターナショナルが運航する。2019年に初就航した。7月31日にシンガポールを出発し、ベトナムや香港、台湾などを巡った。清水港の前には神戸港に寄港した。乗船客の多くは米国人で、清水港で下船後は、日本平や久能山東照宮などを訪れた。
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いなば第1工場 87年の歴史に幕 清水区で閉所式 元従業員ら、思い出次々と
静岡市清水区由比北田のいなば食品(稲葉敦央社長)は10日、87年間稼働した第1工場の閉所式を同工場内で行った。従業員としてマグロの身さばきなどを担った地元の主婦らも招待され、昼食会では思い出話に花が咲いた。同工場跡地には本社機能や開発部門、社員食堂などが入る地下1階、地上4階建ての最新式のビルが建つ予定。 式典では1936年に完成した第1工場の歴史と戦前戦後の日本や静岡を取り巻く出来事を対比させながら、稲葉社長がこれまでの同社の歩みを振り返った。 戦時中は食糧不足で戦闘機のフラップを製造する工場にならざるを得なかったことや、円とドルの変動相場制移行による急激な円高により、いなば食品は一時
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興津川承元寺取水口にふた 断水対策で応急措置 静岡市
2022年9月の台風15号により発生した大規模な断水を受け、同市清水区承元寺町の興津川承元寺取水口上部を覆う鋼製の網のふたの設置工事を行ってきた静岡市は10日、工事が完了した、と発表した。 流木が詰まり取水できなくなったことが断水の原因とされた。同市は専門の業者に業務委託し、応急対策などを検討してきた結果、施設上部の開口部から土砂や流木が流入し、取水口が閉塞(へいそく)したことが取水停止の主な要因と判明した。今年6月以降、設置工事を進めてきた。 同市は断水対策のため、清水地区水源検討部会を設置、清水区南部の新たな水源を検討するなど本格的な断水対策を進めている。
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スタジアム構想 見えぬ道筋 静岡・清水区 エネオス遊休地開発【ニュースを追う】
静岡市清水区で最後のまとまった一等地とされるJR清水駅東口にあるENEOS(エネオス)清水製油所跡地(清水油槽所内遊休地)の再開発を巡り水面下の動きが続いている。6~7月に地元の大手物流企業幹部や静岡商工会議所幹部らが相次ぎ、通販大手のジャパネットホールディングスが長崎市に建設中の長崎スタジアムシティを視察した。区民の期待も高い約20ヘクタールの再開発計画。ただ、資金調達の方法などはいまも決まらず、完成への道のりは見えにくい状況もある。 「まだ1~2合目」資金調達未定 日本の重厚長大産業を支えた三菱重工業長崎造船所幸町工場跡地に2024年完成を目指し建設が進む長崎スタジアムシティ(35・0
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いなばイズム 学んだ“道場” 戦前から稼働 第1工場(清水区)閉所へ 缶詰、ペット食品… 時代映す製造品
由比のサクラエビ漁師の妻らが従業員となり戦前からツナ缶を製造していた、静岡市清水区由比北田にあるいなば食品(稲葉敦央社長)の第1工場が老朽化のため閉所する。木造平屋建ての工場は新入社員らが最初に通い、社業の基礎を学ぶ“道場”だった。今日の同社の礎を築いた同工場跡地には、2025年秋に本社機能などが入る最新式の建物が完成する予定だ。10日には第1工場の閉所式典が行われる。 「とても追いつけないスピードで地元の奥さん方が冷凍マグロの蒸煮作業や身さばきをしていて、自分の非力さを思い知った」。そう振り返るのは、03年に他の食品会社を経て入社した、いなば食品取締役執行役員生産
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かっぽれ 熱く 盛大に 清水みなと祭り 5000人 練り歩き
静岡市清水区で開催中の「第74回清水みなと祭り」(実行委員会と同市主催)は5日、「港かっぽれ総おどり」を同区中心部のさつき通りで盛大に行った。 同日夕方から夜にかけての祭りのメインイベント「港かっぽれ総おどり」。普段は交通量の多い目抜き通り約2キロを通行止めにし、地元企業や住民グループなど145団体、5千人が思い思いの衣装に身を包んでかっぽれを披露すると、観光客らは盛んにカメラに収めていた。 「かっぽれエイサー」「かっぽれ・フラメンコ」「港かっぽれKAPPORE FUNK」などの曲に合わせ、参加者は暑さを吹き飛ばすように元気に踊りを披露した。飛び入りで踊りに参加できる「飛び入り連」もあり
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清水みなと祭り 成功願い「かっぽれ」 神社で祈願祭
静岡市清水区矢倉町の矢倉神社で4日、開幕した第74回清水みなと祭りの成功祈願祭が行われた。宮司が祝詞を上げた後、地元関係者らが参加者の安全などを願い玉串をささげた。 祭事には約100人が集った。矢倉太鼓の音に合わせ、桜川ぴん助社中が中心となり「正調かっぽれ」を披露。地元市民らは「港かっぽれ」を踊りながら神社の鳥居をくぐった。
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静岡ブルーレヴズ ジュニアクラブ発足 清水南高中等部のラグビー部移行
ラグビーリーグワン1部所属の静岡ブルーレヴズ(BR)と清水南高中等部は1日、同校で記者会見を開き、これまで指導者の派遣を受けてきた中等部の部活動を静岡BRのジュニアクラブに移行し、外部からのクラブ生の受け入れを行うと発表した。ジュニアクラブの名称は「ブルーレヴズRFC清水」とする。 静岡BRの山谷拓志社長は「ラグビーの競技人口は低迷していて、手を打たないと競技そのものがなくなるか、発展しないままになってしまう。清水だけではなく、磐田など他の地域でも展開していきたい」と述べた。小野田秀生校長は「持続可能な部活動と学校の働き方改革にも資する全国的にも珍しい活動だ」と説明した。 既に4月から試
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清水銀行 増収増益 4~6月期、役務取引は堅調
清水銀行が31日発表した2023年4~6月期連結決算は、経常収益が前年同期比23・5%増の88億2100万円、経常利益が14・8%増の13億1900万円、純利益が42・7%増の11億1700万円と5年ぶりの増収増益だった。株式等関係損益が17億2100万円のプラスとなったことが主な要因。 単体の業務粗利益は10・3%減の41億9500万円。本業の収益力を示すコア業務純益は38・8%減の7億5700万円。貸出金利息や企業の合併・買収(M&A)など役務取引等利益は堅調に推移したものの、資金調達費用が増加したことなどが響いた。 6月末の預金残高は0・4%増の1兆5564億円。貸出金残高は0・8
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清水桜が丘高にバックパネル寄贈 丸長鍍金と清水銀行
静岡市清水区の丸長鍍金と清水銀行はこのほど、清水桜が丘高にバックパネル2組を贈った。同校卒業生が丸長鍍金に入社した実績があり寄贈を決めた。部活動紹介や記念撮影などで活用したいとの申し出が同校側からあり、持ち運びにも便利な折り畳み式とした。 同社の担当者は「清水桜が丘高の活躍の場に有効活用してもらえるとありがたい」と述べた。学校側は「学校説明会やインターハイなどがあり、早速活用したい」とお礼した。
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FDA 静岡―熊本便休止へ 冬ダイヤから
フジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)は、静岡空港と熊本空港(熊本県)を結ぶ定期便を冬ダイヤ(10月29日~来年3月30日)から休止する方針を固めた。同社の鈴木与平会長が28日、取材に明らかにした。リモートワークの浸透などでビジネス客の利用低迷が続いていることなどが要因。FDAの冬ダイヤは昨年まで札幌・新千歳、出雲、福岡、熊本、鹿児島の5路線だったが、既に出雲線が休止の方向となっているため、今冬は計3路線体制となる予定。 同社によると、2023年4~6月の静岡空港発着便の搭乗率は約65%だった。通年では搭乗率65%が採算ラインとされるものの、静岡―熊本線は夏ダイヤ中の同期間に約56%と
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路線縮小、黒字化目指す コロナ禍でビジネス利用に変化 鈴木与平/フジドリームエアラインズ会長【聞きたい】
新型コロナウイルス感染症拡大が影響するなどし、2019年3月期以降4年連続で最終赤字を記録したフジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)が、路線見直しなどで経営立て直しを進めている。今月23日に就航14年の節目を迎えた同社は今後の航空需要を見極めながら、弾力的な路線運航を志向する。 -航空需要の動向は。 「羽田空港発着の便などでは乗客が戻ってきているようだが、地方路線の場合、本格復活にはまだ時間がかかる。特にビジネス利用客の戻りが鈍い。テレワークなどが根付いたこともあり、日本人の働き方が社会全体で変わっている。これに航空会社として対応していく必要がある」 -相次いで路線の休止を決めた
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「清水の檸檬紅茶」人気 JAしみず「冷やして夏に飲んで」 地元産茶葉と果汁使用
JAしみず(静岡市清水区)が今春販売したボトル缶飲料「清水の檸檬(れもん)紅茶」(380グラム)がこれまでに2000ケース(1ケース=24缶)を販売し、人気商品となっている。清水産茶葉を100%利用した紅茶に清水産のレモン果汁を加えた。担当者は「冷蔵庫で冷やして夏場に飲んでほしい」と話す。 やさしい甘みとさわやかな香りが特徴。同JAの石切山誠組合長も個人的にお気に入りの品で「飲み口がすっきり、さっぱりしていて今までにない。オール清水の商品だ」と太鼓判を押す。自身の家族にも好評という。全国からも注文がある。1個138円(税込み)で、四季彩ジェラート&カフェきらりや同JAのネットショップで購
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望月選手(静岡市清水区出身)応援サイト 鈴与が開設 27日世界水泳リレー出場
福岡県で行われている世界水泳選手権に静岡県勢で唯一出場する望月絹子選手(24)を応援しようと、パートナー契約を結ぶ鈴与がこのほど、応援ホームページを作成し、公開した。望月選手は同社本社のある静岡市清水区出身。地元でも望月選手への注目が高まっている。 清水桜が丘高から神奈川大に進んだ望月選手。4月の日本選手権で健闘し、女子800メートルリレーで自身初の日本代表に選ばれた。27日の競技に向け、同社では「地元静岡の方々に育ててもらい、今の自分がいる。活躍することで恩返ししたい」とする望月選手のプロフィルなどを公開した。 最近の戦績のほか、同じ鈴与グループに所属するスポーツクライマーとの「アスリ
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ほのかな光川面照らす 静岡・清水区 4年ぶり灯ろうまつり
静岡市清水区の夏の風物詩「清水巴川灯ろうまつり」(実行委員会主催)がこのほど、同区中心部の巴川で4年ぶりに行われた。川や海の環境に配慮するため、木と竹で作ったたくさんの灯ろうが川面を照らす幻想的な雰囲気に、約5万8000人が酔いしれた。 まつりは地元で250年ほどの歴史がある。途中中断しながら続いてきたが、新型コロナウイルス感染拡大と河口で灯ろうを回収する小型船主の高齢化で2019年を最後に途絶えていた。地元から復活を望む声が多く、今回は近年では最大規模の人が集まった。 市民らは1個1000円で灯ろうを購入し、「家内安全」「無病息災」などの願い事を書いて、稚児橋や万世橋など5カ所の流し場
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名門レスリングクラブ復活 清水ドリームス、新練習場を確保 閉校した和田島小
静岡市清水区のレスリングクラブ「清水ドリームス」が、新たな練習場として閉校した旧清水和田島小体育館(同区)を確保した。同区三保の市清水三保体育館・武道場(旧東海大一高の施設)が老朽化のため3月末で使用できなくなり、新たな練習場所を探していた。選手や家族がこのほど、練習用マット55枚を搬入し、準備を整えた。約3カ月間の「休部」から復活し、9日に練習再開する。 「これまで一緒に過ごしてきた仲間と楽しく練習ができるのが楽しみ」。幼稚園時代からレスリングを続ける選手の一人宮竹小6年の牟田真悠さん(12)=同市駿河区=は笑顔で話した。ドリームスは女子レスリング日本代表や高校女子レスリングの最高峰の大
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清水七夕まつり開幕 竹飾り71本街彩る 9日まで
静岡に夏の訪れを告げる風物詩「第69回清水七夕まつり」(実行委主催)が6日、静岡市清水区の清水駅前銀座商店街などで開幕した。9日まで市民らが作った、アニメや同区の広報キャラクター「シズラ」がテーマの竹飾り71本が市街地を彩る。昨年中止した清水銀座商店街エリアでの飾り付けは、地元有志により4年ぶりに復活する。 期間中は食べ物の屋台が多く出店するほか、「ちびまる子ちゃん縁日」が行われ、顔はめパネルがお目見えするほかうちわの配布などがある。9月30日までは関連イベントとして市内の中心市街地を巡る「静岡・清水まちなかスタンプラリー」が行われる。
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落水者救助技術向上へ訓練 ライフジャケット着用 清水海上保安部
海水浴場開設など本格化するマリンレジャーシーズンを前に、清水海上保安部は3日、静岡市の清水港で落水時対処訓練を実施した。海上保安官がライフジャケットを着て海に飛び込み、小型巡視艇から揚収ネットや毛布を使って引き揚げる訓練を行ったほか、ライフジャケットのベルトを締めないなど不完全な装着だとどのようになるかを若手・中堅職員が改めて身をもって体験した。 訓練は巡視艇ふじかぜやみほかぜ、警備救難課職員10人以上が参加。幹部らも巡視した。エスパルスドリームプラザ近くの日の出の船だまり(水深5~6メートル)で、市民らも見物するなか訓練を行った。 ライフジャケットを身に着けた要救助者役の職員が巡視艇か
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「それぞれの富士山展」始まる 静岡県内作家の力作36点 フェルケール博物館
静岡市清水区のフェルケール博物館で1日、静岡県文化協会所属の作家が手がけた「それぞれの富士山展」(同博物館、県、県文化協会主催、静岡新聞社・静岡放送など後援)が始まった。仰ぎ見る霊峰富士からインスピレーションを受けた作品の数々を楽しむことができる。8月6日まで。 展示しているのは34人が制作した版画や油彩画、革工芸など36点で本展覧会のために制作した新作がほとんど。水彩画家太田昭さん(87)の「港街の錦富士」は形や大きさが微妙に異なる数十の富士山を描いた。太田さんは「それぞれの人の心にあるさまざまな富士山を描いた」と話した。 ほかにも、太古からの富士の成り立ちなどを油彩で表現した「イマジ
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台風15号被災者をおもてなし 日帰りサロンで「旅行気分」 静岡・清水区
昨年9月の台風15号で被災し、今も以前の生活を取り戻せていない人たちを対象に、静岡市地域支え合いセンターは30日、同市清水区のはーとぴあ清水で「日帰りサロン」を初めて実施した。60代以上の10人がお昼をまたいで日帰り旅行気分を味わった。 巴川の氾濫により大規模な浸水被害が発生した同区では、今も自宅に戻れず公営住宅に居住していたり、自宅のリフォームが完了していなかったりする人たちがいる。サロンでは健康体操や歌謡ショーを楽しんだほか、ボランティア団体「おやじサロンぎゃるそん」による中華丼の手料理を味わった。午後、入浴した後は広い和室でくつろいだ。 台風15号の被災を受けて今年1月に市から市社
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「マグロのまち」清水をPR 壁面メッセージやラッピング電車 地元発祥の東洋冷蔵
冷凍マグロの水揚げ日本一で知られる静岡市清水区をPRしようと、地元発祥の東洋冷蔵(東京都)が清水港の同社冷蔵倉庫壁面にマグロの絵を描いたり、静岡鉄道の電車にラッピング広告を施したりしている。関係者は「長旅を経て水揚げするマグロ漁師らに感謝を伝えるとともに、観光客や市民にも『マグロのまち』を再認識してほしい」と話す。 冷蔵倉庫はマグロ漁船が横付けし、水揚げする江尻漁港3号バース付近2カ所。絵とともに「大漁祈願」と大書され、近年は外国人の船員も多いことから「WELCOME」などと英語表記も加えた。絵などは55~90平方メートル程度ある。昨年11月にお目見えし好評だ。港で景観づくりを進める「清水
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競技中の体当たりに負けない体を サッカー少年に栄養指導 森永乳業が講座
森永乳業静岡支店は25日、小学1~2年生を対象にしたミニサッカー大会に合わせ公認スポーツ栄養士による栄養講座を静岡市清水区袖師町のエスパルスドリームフィールド清水で開いた。試合の合間に親子や指導者が、同社の管理栄養士で公認スポーツ栄養士の野中千ひろさん(57)からタンパク質やカルシウム摂取の大切さを学んだ。 初めての開催。野中さんは「成長スパート」と呼ばれる急成長期にはタンパク質やカルシウムを多く含んだ乳製品を取ることの重要さを強調。「運動をし過ぎて発育・発達エネルギーを確保できない子がいるので注意して」と呼びかけた。競技中の体当たりなどに負けないような体作りのため、睡眠やバランスの取れた
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私立幼稚園の良さ知って 18園がフェア 静岡市清水区
静岡市清水区内にある18の私立幼稚園やこども園は24日、未就園児の保護者を対象にした「ちびっこフェア」を同区のマリナートで開いた。各園が制服を展示したり、ブースを設置して教育理念などをPRしたりした。 フェアは今回が初開催。園児たちの生活写真展では、訪れた人たちが指さすなどして興味深そうに見ていた。新聞紙で自由に遊べるコーナーや大きな紙に絵を書けるコーナーもあり、子どもたちが夢中になって楽しんでいた。 関係者によると、少子高齢化で入園児が近年減っているため、公立にはない私立幼稚園やこども園ならではの良さを知ってもらおうと企画した。
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陸上養殖「三保松さば」試験出荷へ サーモンに続きマサバ挑戦 静岡・日建リース工業
静岡市清水区の三保半島でご当地サーモンの三保サーモンを陸上養殖する日建リース工業(東京都)が、第2弾としてマサバの陸上養殖に挑戦し近く試験出荷が可能になった。生食文化がない静岡や関東地方でサバの刺し身が食べられるようになるという。同社は地元の三保松原にちなみ「三保松さば(みほのまつさば)」と名付けた。 20日に同社が発表した。「騒音などストレスに弱くデリケート。いけすの壁にぶつかって死んでしまう個体もいる」と話すのは管理スタッフの佐藤豊さん(50)。三保サーモンも養殖してきたが、魚種ごとの成育方法の違いをクリアするため、手探りで試行錯誤してきた。1年ほど前に和歌山県内の業者から養殖の稚魚1
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昨年好評「しみずのじまん弁当」販売数増へ 特支生が食材産地視察 静岡市
折戸ナスにサクラエビ、冷凍マグロ…。静岡市清水区民が胸を張って他の地域に自慢できる食材を使って「しみずのじまん弁当」を作ろうと、清水特別支援学校中等部(同区)の生徒らが産地視察を19日、開始した。2年生約20人が同区三保の折戸ナス生産者のビニールハウスを訪問。丸々と太った折戸ナスを見ながら今年のメニューを思案するなどした。 学校から路線バスに揺られて生産者の窪田正昭さん(48)のビニールハウスを訪れた一行は、旬の折戸ナスを間近で観察した。生徒たちは高温になっている室内に驚きながら、普段食べているナスとの違いを指摘するなどした。生徒からは「なぜこんなに有名なのか」「特徴は何か」
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黒潮大蛇行、過去最長の丸6年へ 駿河湾に今夏、海洋熱波が襲来か
本格的な観測が始まった1965年以降で最も長い期間続いている黒潮大蛇行が今夏、丸6年になろうとしている。長期化に加え、三重県の熊野灘沖から、東海地方沖をなめるように通る流路を取り、静岡県周辺の自然環境を形成する重要な要素となっている。海洋研究開発機構(JAMSTEC)の美山透主任研究員(53)は今夏、駿河湾に「海洋熱波」が襲来する可能性を指摘し、漁業や気象への影響を注視している。 漁業や気象、影響注視 -黒潮大蛇行が弱まる気配はあるか。 「見られない。過去の黒潮大蛇行は伊豆諸島沖を通過していた。2017年8月から続く黒潮大蛇行は当初はその流路だったが、18年後半からは東海地方の沿岸
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全員営業、変わらぬ姿勢 岩山靖宏/清水銀行頭取【聞きたい】
人事制度改革などに取り組む新たな中期経営計画を今春スタートさせた。新型コロナウイルス感染拡大が一服した一方、事業承継や脱炭素など中小企業が抱える課題は依然として多い。顧客に対して一層「踏み込んでいく」ことが、地元地銀としての存在感アップにつながると考えている。 -前の中期経営計画は2020年4月の就任と同時にスタートした。 「頭取という立場になりコロナ禍の中、県内の企業500社を自分の目で見て回った。社会的混乱の中、ビジネスモデルの転換、事業承継、設備投資など顧客のニーズの多様化が顕在化し、ソリューション営業の必要性を痛感した。『融資は必要ありません』という取引先も含め、お客さまの課題に
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清水港 寄港 過去最高見込み 本年度 客船誘致委が報告
官民で外国の国際クルーズ船を清水港に呼び込む「清水港客船誘致委員会」(会長・山田英夫天野回漕店社長)は5日、静岡市清水区の清水マリンビルで2023年度の総会を開いた。3月に外国の国際クルーズ船受け入れが再開されたことを受け、本年度は5月末時点で既に国際クルーズ船75隻(国内・国外合計)の寄港予約があり、過去最高になるとみられることが報告された。 名誉会長に就任した難波喬司市長は「これだけの客船が寄港するのは、清水港の魅力を示している。さらに寄港数を増やしたい」と抱負を述べた。また、山田会長は4年ぶりに米国での海外ポートセールスを再開すると表明した。 総会では昨年度作成の「清水港 観光・体験B
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児童のデザイン大漁旗に 静岡・清水区と長崎・五島列島に新たな絆
長崎・五島列島の団体が全国に公募していた「大漁旗デザインコンクール」で、静岡市清水区の小学生2人の作品が全国から集まった494点の中から優秀作品13点に選ばれた。作品は縦1メートル、横1・5メートルの大漁旗になり、5月上旬に長崎県新上五島町で行われた島おこしイベント会場で展示された。 入賞したのは市立清水辻小6年の多田渚紗さん(11)=同区辻3丁目=と市立清水岡小4年の深沢璃途君(9)=同区月見町=。5年生の時に長崎市から転校した多田さんは、学校の昇降口でコンクールの募集ポスターを見て「好きな長崎を皆に知ってほしい」と応募。カジキやクルマエビのほか、駿河湾産のサクラエビも描いた。深沢君は五
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1万トン貨物船進水 住民集い式典盛大に 静岡のカナサシ重工
静岡市清水区三保のカナサシ重工の造船所で30日、同社としては最大級となる、総トン数約1万トンの一般貨物船の進水式が地域住民らを招いて行われた。新型コロナウイルスの感染拡大で数年ぶりに盛大に行われた進水式では地元の菓子店が作った紅白の餅がまかれた。 進水式では造波抵抗を少なくするための巨大な球状船首を前に、発注した海外の船主とカナサシ重工幹部らが日の丸掲揚や地元の御穂神社の神職による神事に臨んだ。船主による支綱切断とシャンパン割りが行われた後、「軍艦マーチ」が流れる中で新造船は進水して行った。会場には地域住民や学生ら約50人が集まった。将来船乗りを目指しているという東海大海洋学部海洋理工学科
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清水教会の移築目指す 「活かす会」静岡で初総会 CFで費用調達
1935年に静岡市清水区岡町に建設されたカトリック清水教会の移築を目指す一般社団法人「カトリック清水教会聖堂を活かす会」(塩見寛理事長)の第1回総会が27日、同区の岡生涯学習交流館で開かれた。老朽化のため取り壊しが決まっている教会についてどのように移築するか、スケジュールや金銭面の課題などを出し合った。 2024年5月末の解体完了までに内部の実測や調査を行い、クラウドファンディングなどの方法で移築費用を募ることなどを決めた。移築先についても今後検討していく。特別顧問に就任した難波喬司市長は「市政としても全面的に協力する。私的・公的両方で関わりたい」と移築に意欲を見せた。 総会終了後は清水
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高品質ミカン安定供給へ JAしみず 大会で決議
JAしみずは26日、「第35回みかん大会」を静岡市清水区のマリナートで開いた。出荷量の確保と「清水のミカン」のブランド力向上などに努めた生産者を表彰し、「安全で高品質な果実を安定的に消費者へ届ける」などとした大会決議を採択した。新型コロナウイルス感染拡大のため4年ぶりの開催。 2022年度の共選場の取扱数量は、天候不順などの影響で前年比13%減の約5600トンだった。23年度は、集荷量の確保と下位等級の削減▽販売力を強化する▽農作業事故に注意する―などを目標とする。柴田篤郎組合長は「生産者皆が農業経営と高品質ミカンの生産にますます精進することを念願する」などとあいさつした。 組合長表彰は
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チューバ奏者世界大会へ 清水南高の岩本さん26日渡米
静岡市清水区の清水南高芸術科音楽専攻3年岩本隼輝さん(17)が、米アリゾナ州立大で開かれる18歳以下のチューバ奏者の世界大会に出場するため26日に渡米する。レッスンのため1カ月に1回東京に通っている岩本さん。将来はチューバ奏者としてプロの楽団入りを目指していて「常に楽しく、自分らしい演奏を披露したい」と話す。 岩本さんが出場するのは今回50回目を数える「ITEC2023」のチューバ・ヤング・アーティスト・ソロ部門。昨年12月末に提出した課題曲「チューバのための組曲」1、3楽章の音源審査を突破し、14人のセミファイナリストに選ばれた。2回戦では14人がピアノ伴奏なしで「ソロチューバのためのミ
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4年ぶりミニロボ祭り 静岡市清水区 親子連れでにぎわう
静岡市清水区の清水マリンターミナルで20日、「第5回ミニロボ祭り」が開かれ、工作や理科好きの親子連れでにぎわった。同区の産業用ロボットメーカーアイエイアイなどでつくる一般社団法人が主催し、会場にミニロボを使ったさまざまな遊びのブースを用意して好評を得た。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で今回は4年ぶりの開催となった。ミニロボは子ども向けの組み立て式サッカーロボット。同区の市こどもクリエイティブタウンま・あ・るなどで販売している。合計20のブースが用意され、来場者はミニロボの操作や組み立てを楽しみながら体験した。 メインイベントの静岡市長杯ミニロボサッカー大会には、ボディーを軽量化するな
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静岡人インタビュー「この人」 台風15号で被災の庭園が復旧した清見寺住職 一條文昭さん(静岡市清水区)
昨年の台風15号の襲来で住職を務める静岡市清水区の古刹(こさつ)・清見寺の庭園が被災。3月に半年ぶりに復旧工事が完了した。県内外の人々から励ましの声があり、感謝するとともに老朽化が著しい寺の保全にも気を配る。修行僧、愛犬と同居する。岩手県出身。65歳。 -被災時の状況は。 「ただならぬ豪雨の音に恐怖を感じた。2003年と14年にも裏山が崩れ、国指定名勝の庭園に土砂が流れ込んだが今回は過去最大規模。普段は小石が敷き詰められた庭は厚い泥に覆われ、乾いてひび割れした。励ましの声が救いだった」 -どんなふうに復旧したか。 「寺だけではどうしようもなかったが、国と県、市などの助成を受けられた。
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140年ぶり本堂建て替え 静岡市清水区・東光寺で落慶式
静岡市清水区谷田の東光寺でこのほど、本堂と山門の約140年ぶりとなる建て替えがあり、落慶式が行われた。稚児衣装の子供たちによる行列などもあり、華やかな雰囲気でにぎわった。 式典では本尊にお菓子やお茶などが供えられた後、僧侶による読経などが行われた。設計事務所や宮大工に対する感謝状贈呈なども行われた。石田泰光住職(55)は「新しい建物ながら利便性にも配慮した建物になった」と述べた。 新しい本堂はバリアフリーなどを意識した設計。床暖房や空調を完備し、季節に関係なく快適に訪れることができるようにした。
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華やかに稚児行列 静岡・一乗寺、釈迦の誕生祝う花祭り
静岡市清水区の庵原仏教会は16日、同区庵原町の一乗寺で釈迦(しゃか)の誕生を祝う花祭りを行った。稚児衣装に身を包んだ3~9歳の地域の子供たち37人が参加し、庵原小から同寺までの数百メートルを練り歩くなどした。沿道からは拍手が送られた。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりの開催。稚児行列の後、記念撮影をしたり釈迦の像に甘茶をかけたりした。終戦直後、住民から「子供の健やかな成長を願って何かできないか」と相談を受けて始まった庵原地区の花祭りは現在も続いている。
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サクラエビ春漁初日豊漁 田子の浦沖など35トン 湾奥操業再開へ
国内で唯一専門の漁が行われる駿河湾のサクラエビ春漁が4日夜、解禁から2日遅れで始まった。初日は約35トン(昨年春は約0・9トン)の水揚げがあり、不漁続きの近年ではまれな豊漁となった。資源保護のため操業規制を敷いてきた県桜えび漁業組合は、2018年春漁以来5年ぶりに主漁場の湾奥での本格操業を再開する。 組合の漁船118隻が、駿河湾全域で群れの反応を探った。漁に出た漁師は「田子の浦沖で大漁となった」と手応えを語った。5日早朝に由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)で初競りがある。 18年春漁で当時戦後最低の約300トンの水揚げを記録。漁師らは同年秋漁以降自主的な操業規制を継続。主産卵場
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ダイヤモンド・プリンセス寄港 2019年以来、コロナ禍後で初 清水港
米国の船会社「プリンセス・クルーズ」が運航する国際クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」(11万5906トン)が3日朝、清水港に着岸した。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年12月14日以来の寄港で、通算16回目。 ダイヤモンド号は全長290メートル、全幅37・5メートル。乗客・乗員計3800人以上が乗船できる。清水港では本年度は過去最多となる70回程度の外国の国際クルーズ船の寄港を予定していて、最大級の船の一つ。乗船客は健康状態の確認などを終えた後、観光バスに乗り込み、久能山東照宮や三保の松原などを訪れるツアーに参加した。 外国の国際クルーズ船の国内受け入れは、20年2月のダイヤモ
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記者コラム「清流」 「お告げ」の出る川
更級日記で富士川は「お告げ」の出る神聖な川として描かれる。住民が翌年の地方長官がだれになるか書かれた紙を川で拾い、それがぴったり合っていた、というもの。神々が集まって政治家の人事を決めているというのだ。 その富士川で初めて、河川環境保持のための河川維持流量が決まった。企業の水力発電用水利権が巨大過ぎ、一部区間で生態系保全のための最低ラインすらすぐにはクリアできず、10年ほどの猶予期間を設ける、との発表はいかにこの川が虐げられてきたかを示している。 「水返せ運動」を展開した流域住民のなかには住む県を問わず、涙を流す人がいた。時はまさに統一地方選。候補者には森川海の連環にも関心を持ってほしい
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旧蒲原町 生活の足確保に苦悩 住民発案バス、補助頓挫【伝えたい 政令市の現場から① 静岡市㊤】
2006年3月に静岡市に当初「飛び地」として編入合併した旧蒲原町(現在の清水区)。合併前約1万3千人だった人口は、1万人割れが目前。少子高齢化が著しい。 「運転免許だけはこの先、絶対に手放せないよ」。3月下旬、共立蒲原総合病院をマイカーで訪れた同区蒲原神沢の農業男性(74)は話す。周辺のJR駅と病院を結んでいた民間バス路線は19年9月に撤退。市は地元バス会社にマイクロバスによる運行委託をしたが、平日は1日6往復半と便数が少なく、21年度の利用は1便平均約3人にとどまる。 「『車なしでも生活できる地域』を売り出すことで地域振興になれば」。民間バス撤退前後から地元自治会が中心となり、住民主体
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袴田さん再審確定 ねぎらう当時知る清水区民 現場周辺は言葉少な「ずさんな捜査と裁判 多くの人生狂わせた」
57年前にみそ製造会社の専務一家4人が殺害・放火された現場がある旧清水市(現在の静岡市清水区)。再審開始が確定した袴田巌さん(87)が30歳で逮捕されるまで20代の一時期を過ごした。「無罪の公算」が各紙の朝刊で報じられた21日、袴田さんと触れ合った人々からねぎらいの声が寄せられた。一方で現場周辺の住民は言葉少な。「翻弄(ほんろう)され続けた半世紀だった」とやり場のない怒りをにじませる高齢者もいた。 袴田さんが1階でバー「暖流」を経営し、2階で生活した建物が同区の巴川沿いに残る。自身も2018年8月、姉のひで子さんと半世紀ぶりに訪問し「ここ暖流だろ」と話すなど覚えている様子だった。若いころの
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クルーズ船「ポエジア」初寄港 清水港 受け入れ再開後、最大規模
新型コロナウイルス感染症の拡大により中断していた外国からのクルーズ船を、国内トップを切って受け入れ始めた清水港で21日、再開後としては最大規模となる「MSCポエジア」(9万2627トン)が初めて寄港し、歓迎式典が日の出岸壁で行われた。 ポエジアはスイスの船会社が運航する船で、全長293・8メートル、全幅32・2メートル。乗客と乗組員合わせて約3500人が乗り込める。威容を一目見ようと、岸壁周辺には見物客が訪れた。 歓迎式典で田辺信宏市長は「ようこそ清水へ。皆さんをお迎えできて本当にうれしいです」とあいさつ。乗組員代表が「ありがとう。清水港にもっともっと外国クルーズ船が来ることを祈っていま
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台風15号被災のラーメン店 静岡・清水区で移転開業「地元をもり立てたい」
台風15号の被災から半年を前に、巴川の氾濫や断水で損害を受けた静岡市清水区の人気ラーメン店が21日、区内に新店舗を移転オープンさせる。他地域での営業も選択肢にあったが「清水をもり立てたい」との思いから店主の有賀一登さん(41)は旧店舗のある清水区内にとどまった。 カフェをイメージした外観と店内で新しく生まれ変わるのは、2018年9月に鳥坂地区に初めて開店した「麺屋ARIGA」。 巴川に近い同地区で被災後、常連客らの手助けで約1カ月後に再開にこぎ着け、2月末まで営業してきた。知り合いがフランス料理店を営んでいた店舗が空き、妻らと相談の上、自宅に近い入江岡町に引っ越した。清水桜が丘高校や清水
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お茶の木 丁寧に植樹 清水特支「成長見るのが楽しみ」
静岡市清水区の清水特別支援学校はこのほど、同校が進める「お茶プログラム」の一環でお茶の木の植樹式を同校運動場で行った。地元の茶農家の指導を受けながら、児童生徒たちは苗木20本を丁寧に植えた。 お茶プログラムは清水区両河内地区の茶畑で育てた茶葉を摘み、紅茶パックを作る活動。今回はより身近にお茶の木の成長を感じることができるように校内にお茶の木を植えた。静岡名産のお茶の生産から流通を体験し、地域社会の一員として活躍することを目的としているという。 植樹を終えた高等部1年の岩科里玖斗さん(16)は「お茶の木の成長を見るのがとても楽しみ」と話した。
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記者コラム「清流」 もてなされる側の気遣い
おもてなしする側とされる側、双方の気遣いが観光地をさらに発展させるのかな、と気付かされた。コロナ禍明け国内第一船となった清水港での外国クルーズ船の受け入れで乗客のドイツ人夫婦と会話したときだ。 港でパソコンを広げていると、下船直後の彼らにフリーWi-Fi(公衆無線LAN)の場所を問われた。近くの県職員に尋ね、慣れない英語で伝えると「ベリーフレンドリー」とやや大げさに感謝してもらえた。 旅慣れたご夫婦だったのだろう。清水の人々が岸壁で精いっぱいのもてなしを展開するなか、先回りして気持ちをくんでくれた気がした。おもてなしする側も、される側も皆で気持ちのいい「寄港ラッシュの春」にしていけたら、
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荷役中断 高所へ避難 清水港新興津ターミナル 津波想定訓練
静岡県は9日、清水港新興津コンテナターミナルで大規模な津波避難訓練を行った。荷役作業中の関係者らが全ての作業を一時ストップさせて臨んだ訓練は初めて。ドローンを飛ばして損壊場所を確認する訓練も行った。 約200人が参加した。南海トラフ地震が発生し、津波が押し寄せるとの想定でサイレンが鳴ると、関係者は最寄りの高い場所に避難。運転手は鍵を付けたままトレーラーをターミナル内に駐車し、訓練に参加した。 管理棟上層階に集合した参加者を前に清水コンテナターミナルの中尾健治常務は「海に近い場所で働いているわれわれの命と体を守るため、今後も訓練を継続していきたい」などと述べた。 ドローンによる損壊場所の
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いなばペットフード 静岡市駿河区に物流拠点 集約・稼働、静岡市の脱炭素先行地域内
国内ペットフード製造業界首位のいなばペットフード(稲葉敦央社長)は、本社を置く静岡市清水区周辺に分散していた物流拠点10カ所を、同市駿河区恩田原の「いなば静岡物流センター」に集約させ、2月下旬に本格稼働させた。国の交付金を活用しながら同市が進める市内3カ所の「脱炭素先行地域」の取り組みのうち、地区内の消費電力を全て太陽光発電で賄うことを目指す恩田原・片山エリアでは初めての操業開始となった。 いなば静岡物流センターは、丸紅ロジスティクス駿河物流センター(4階建て、延べ床約3万平方メートル)と、同じ工業団地内で至近距離にある駿河第2物流センター(平屋建て、延べ床約1万2千平方メートル)の全棟を
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清水区のミカン台湾へ 厳格基準逆手に輸出再開 客船誘致、対面PRにも期待【青果産地リポート 清水港利用はいま㊦】
清水港のある静岡市清水区の山間地・杉山地区は、150年前から続くかんきつ類の産地だ。かつては温州ミカンを輸出し、カナダや欧米の家庭で年末の時期に楽しむ「クリスマスオレンジ」として人気を博した。10年ほど前から担い手不足や円高の進行により輸出が途絶えている。 この地で2022年から台湾向けをメインに温州ミカンの輸出を再開させたのが450年間続く旧家の16代目で農業を営む青木文優さん(34)だ。 農薬規制が厳しい台湾。青木さんの畑は、標高250メートルの場所にあり「清水のミカン栽培の北限」。暖かい気候が適する温州ミカン栽培のためには難しい場所だが、農薬を減らしても虫が付きにくい。代々受け継い
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新型車両11編成目運行 静岡鉄道 新清水駅で出発式
静岡鉄道は25日、2016年から順次導入している新型車両「A3000形」の11編成目の運行を静岡市内で始めた。新清水駅で出発式を行った。 同駅のホームに同日午前10時すぎに「A3011号」が到着すると、集まった鉄道ファンから歓声が上がった。同社の中村真也鉄道部長は「たくさんの人が集まってくれありがたいです」とお礼を述べた。清水エスパルスのマスコットキャラクター「パルちゃん」の着ぐるみも登場し、一日駅長が任命された。 11編成目は県内大手私鉄では初となるパナソニック製鉄道車両搭載用空気清浄機を設置したほか、中部電力ミライズが提供する環境に優しい電力を使用する。約40年間活躍し熊本電気鉄道に
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興津舞台の米小説復刻 鈴与グループ/鈴木与平会長「若者に伝えたい」 1961年ベストセラー翻訳本「ニッポン歴史の宿」
1961年に米国でベストセラーになった小説「ジャパニーズイン」の翻訳本「ニッポン歴史の宿」を鈴与グループの鈴木与平会長(81)が復刻し、このほど刊行した。小説は、かつての静岡市清水区興津地区が舞台。戦後の高度成長期に興津の風情は移ろい、名著も忘れ去られていた。鈴木会長は「ぜひ地元の若い人に手に取ってもらいたい」と話す。 文化庁長官も務めた作家三浦朱門さんの翻訳本を再刊行するため、数年前から遺族への了解を取ってきた。復刻版では小説に出てくる実際の場所をカラー写真で新たに紹介。古刹(こさつ)・清見寺などに残る絵画などを「資料編」として収録した。巻頭には今は国際コンテナターミナルとなっている興津
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桜ケ丘病院(静岡)寄付呼びかけ 医療機器購入費5億円不足 移転新築、物価高騰で「やむを得ず」
独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)が運営する静岡市清水区の桜ケ丘病院が、JR清水駅東口に移転新築する新病院で使用する医療機器を十分にそろえられなくなり、不足する購入費5億円の寄付を呼びかける事態に陥っていることが16日までに分かった。建築費の高騰によるもので、昨年4月就任の森典子院長(68)は「地域医療の使命を全うするため寄付を募ることはやむを得ない判断」と16日の取材に答えた。 移転先を巡り二転三転した桜ケ丘病院。JR清水駅東口に移転決定後も円安や物価高騰の波にもまれ、昨年の建築工事の入札は業者と価格面で折り合わず3回目でようやく成立。市との基本協定には2023年度中の開院が盛
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清水港周辺の開発説明 まちづくりセミナー 景観向上貢献の表彰も
昨年度計画策定30周年を迎え、「30周年+ONE(ワン)事業 清水景観みなとまちづくり」を進める清水港・みなと色彩計画推進協議会(東恵子会長)はこのほど、静岡市役所清水庁舎で本年度の「清水景観まちづくりセミナー」と感謝状授与式を行った。 協議会は地域の企業などと協力し、日本三大美港とされる清水港の魅力アップのため富士山と港湾景観の調和を目指して活動してきた。都市景観大賞(景観まちづくり活動・教育部門)を受賞するなど各方面から評価されている。 セミナーでは、市役所の担当者が海洋文化施設などの公共整備状況について説明したり、ドリームプラザの担当者が新館の建設について話した。港周辺の事業者だけ
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「清水を日本一安全に」 IAIスタジアムで式典 警察とエスパルスが連携協定
「日本一安全・安心なまちへ」―。清水署とサッカーJ2清水エスパルスの関係者が15日、特殊詐欺や交通事故防止を啓発するための包括連携協定の協定式を静岡市清水区のIAIスタジアム日本平で行った。県内の警察署がJリーグのチームとこうした協定を結ぶのは初めてという。 協定式では八木瑞生署長と山室晋也社長が協定書にサイン。八木署長は「わがまちのシンボル、オレンジ色の戦士の力を借りて清水を日本一安全・安心に暮らせるまちにしたい」と述べた。山室社長は「市民、警察とタッグを組んで安全・安心なまちを作りたい」とあいさつした。 委嘱状の交付では、選手を代表しGK権田修一選手に対し、八木署長が委嘱状を手渡した
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労働、納税、消費 子供が疑似体験 静岡市清水区でフェア
静岡市清水区の清水法人会青年部会はこのほど、地域の小学生が地元の産業や納税など経済の仕組みについて学ぶ「こどもお仕事体験フェア」を同区の市こどもクリエイティブタウンま・あ・るで開いた。 清水税務署や興津螺旋、坪井畳店などの担当者が訪れ、子供たちを対象にクイズを交えたミニ講座を開いたり、専用の機械を用いて製品の一部工程を体験してもらったりした。子供たちは労働の対価として疑似通貨800まあるを受け取り、10まあるを“納税”した。余ったお金でお菓子やジュースを購入するなどした。 同青年部会では2012年度からフェアを開催していて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け
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静岡市 断水対策4億8600万円 台風15号で被災、新水源を検討 23年度予算案
昨秋の台風15号で約6万3千戸が被災し、復旧まで13日間を要した静岡市清水区の大規模断水を受け、市は2023年度水道の災害対応・体制強化事業に本格着手する。1966年完成の老朽化した取水口の施設更新時期を5年程度前倒しし、新施設の設計業務に入るほか、問題視された「単一水源」克服のため新水源の確保を模索する。15日発表した23年度当初予算案に事業費4億8600万円を計上した。 昨年9月23日夜に強まった雨の影響により興津川の承元寺取水口には流木が詰まり、長期間取水できなくなった。由比・蒲原地区を除く広いエリアがこの取水口1カ所に頼っていたため、断水は深刻化したとされた。 市は本年度から進め
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清水“寄港ラッシュ”の春 国際クルーズ船 4月は最多12回
新型コロナウイルス感染拡大で受け入れを停止していた国際クルーズ船を、国内の先頭を切って3月から再開する清水港は春に“寄港ラッシュ”を迎えそうだ。4月までに全18回の寄港を予定(14日現在)。「港の華」といわれる大型客船が清水港に戻ってくるのは3年ぶりで、海外からの乗船客をおもてなしするボランティアや近隣商店街など地元の期待が高まっている。 1日の「アマデア」(約3万トン)の寄港を皮切りに3月は6回、4月は12回の寄港を予定する。月間12回は30年以上続く客船誘致の歴史の中で最多。2023年度は過去最も多い70回以上の寄港が予定される。17年度の31回が最多だったが一
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静岡県清水港管理局/斎藤昌昭局長 恩恵を実感できる港に【キーパーソン】
中部横断自動車道の開通や静岡市の海洋文化施設建設、ENEOS(エネオス)清水製油所跡地がサッカースタジアムの建設候補地に選定されるなど大きな変革期を迎えている国際拠点港湾・清水港。3月からは海外のクルーズ船受け入れも再開する。管理する県の担当者にみなとまちづくりの展望を聞いた。 -海外のクルーズ船受け入れが再開する。 「昨年秋の国内船寄港再開後、岸壁での見送りに来る人が増え、改めてクルーズ船の人気が不動であることを実感する。客船誘致委員会などと連携し、新型コロナウイルス感染症に対し、万全な備えをして臨む。清水港周辺には久能山東照宮など観光資源が多い。コロナ禍で疲弊した観光産業の復活のため
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森理世さんらサプライズ表彰 まるちゃんの静岡音頭コンテスト 清水南高中等部ダンス部最優秀
新型コロナウイルス感染拡大のため4年ぶりにオンライン開催した「まるちゃんの静岡音頭コンテスト」の最優秀賞が清水南高中等部ダンス部に決まり、13日午後、田辺信宏市長と市観光親善大使の森理世さんが同校をサプライズ訪問して表彰式を行った。 練習中の部員らの前に田辺市長と森さんが姿を現すと、どよめきが。田辺市長は「おめでとうございます」と表彰状を渡した。特別審査員も務めた森さんは「ダンスが大好きという気持ちが伝わった」などと最優秀賞の決め手を述べた。 コンテストは昨年7月から11月まで行われ、14団体・個人が応募した。部員代表の生徒は「とてもうれしい。これからも静岡に貢献したい」と述べ、部員全員
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「漁業」など項目別流量を検討 国交省会合 富士川水系の河川維持流量【サクラエビ異変 母なる富士川】
国土交通省が3月末までの設定を表明している富士川水系の河川維持流量について、同省甲府河川国道事務所は8日、学識経験者ら9人による検討会の第3回会合を甲府市内の同事務所会議室で一部オンラインで開いた。事務局は「景観」や「舟運」、「漁業」など八つ程度の項目とエリアごとに維持流量の原案を学識経験者らに示し、検討した。 会議は冒頭以外非公開。留守洋平所長はあいさつで「(河川維持流量の設定は)社会や市民から大きな関心をもらっている。丁寧な議論を行い、速やかな河川維持流量設定を目指したい」と述べた。会議後に行われた同事務所幹部への取材によると、流域住民らから提出されている、維持流量の増量を求める複数の
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大手鉄鋼商社の小野建 清水港に鋼材流通拠点 5月着工
大手鉄鋼商社の小野建(本社・北九州市)が静岡市清水区三保の中部電力新清水火力発電所跡地(約8ヘクタール)に大規模な流通拠点を建設することが、7日までに明らかになった。1日に中電から更地を取得済みで、5月着工、2024年4月に完成する。清水―甲府間の中部横断自動車道が開通したのを機に、山梨・長野や中京圏に建設用鋼材を供給するセンター機能を持たせる。同社東京支店が取材に明らかにした。 同支店によると、東京証券取引所のプライム市場に上場し、名古屋などに営業所を持つ小野建が東海地方に物流センターを建設するのは初めて。千葉県浦安市に同社として最大の流通拠点「浦安センター」を稼働するが、「静岡センター
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清水港訪日クルーズ再開 おもてなしに磨きを【黒潮】
横浜港に寄港していた大型客船で新型コロナウイルスの集団感染が発生したことを受け、2020年3月以降ストップしていた国際クルーズ船の受け入れ。清水港で全国で初めて3月1日に再開することが決まり、注目を集める。これを機会にクルーズ船受け入れ港としての地位を一層高めてほしい。 「全国のクルーズ船関係者が清水港を注視している」。横浜市客船事業推進課の担当者はそう話す。受け入れ再開が地元住民にどう受け止められ、メディアがどう報じるか注目しているという。 静岡市が3日に行った、3区の自治会連合会幹部への説明ではコロナ禍を心配する声は出なかった。清水区自治会連合会の田宮文雄会長(81)は「心配より経済
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JAしみず「きらり」 「本気のパンケーキ」発売 ふわとろ食感好評
「地元産の米粉を使ったふわとろ食感のパンケーキはいかが」-。静岡市清水区北脇でJAしみずが経営する「四季菜ジェラート&カフェきらり」は昨年12月末から「本気のふわとろスフレパンケーキ」を発売し、好評を集めている。地元産のイチゴやブルーベリー、四季の果物を使ったジェラートなどのトッピングを楽しめ、早春の清水の味を目いっぱい詰め込んだ。 新発売のパンケーキの特徴は通常使われる小麦粉ではなく、地元産のコシヒカリの米粉にこだわったこと。小麦粉と違い、水などと混じりにくいため、材料の配分などを50回以上も試行錯誤した労作だ。グルテンフリーのためアレルギー体質の人でも安心して食べられる。 同JA営農
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道の駅実現へ 第2回いはらフェス マグロ料理など人気
中部横断自動車道の清水いはらインターチェンジ(IC)のある静岡市清水区庵原地区に道の駅を作ろうと、地元実行委員会は29日、市清水庵原球場プロムナードや駐車場で「第2回清水いはらフェス」を行った。 2022年5月に続く2回目の社会実験。会場では地元名産のかんきつ類やマグロを使った料理などが提供され、県内だけでなく山梨からも観光客が訪れた。球場裏山へのウオーキングやステージイベントなどもあり盛り上がった。 2023年は42店舗が出店。山梨県からワイン、長野県からリンゴなどの店も初参加した。要望の強かった海産物関連の店も昨年の2店舗から6店舗に増やした。実行委では今後どのエリアから集客があった
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商店街華やか 清水駅前サンバ初開催 キャラクター披露も 静岡
JR清水駅前にある清水駅前銀座商店街ににぎわいを呼び込もうと、地元実行委員会は29日、「第1回清水駅前サンバ2023」を開催した。迫力ある楽器隊の演奏に合わせて華やかな衣装に身を包んだダンサーが軽快な踊りを披露した。 サンバに参加したのは、地元の2チームと東京の2チーム。午前11時過ぎから午後5時ごろまで、サンバ隊が入れ代わり立ち代わりアーケード街を往復した。カメラマンが望遠レンズを構えたり、買い物中の親子連れが両手を胸の前で構えてダンサーにタッチをねだったりする様子が見られた。 実行委事務局長の加藤努さん(55)は「清水エスパルスの応援をサンバ隊が盛り上げていることもあり、清水とサンバ
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「二度と見られない」ZTF彗星 静岡市清水区の山田さんが撮影 2月2日、地球最接近
今回を逃すと地球から二度と見ることができないとされ、天文ファンに話題の「ZTF(ズィーティーエフ)彗星(すいせい)」を、静岡市清水区上清水町のアマチュア天文家山田昇さん(70)が撮影した。国立天文台(東京都)によると、彗星は2月2日未明に地球から約4200万キロまで近づく。担当者は「天の川が見えるような十分に暗い空であれば肉眼でもぼんやり見ることができる」と話す。 山田さんは1月25日午前4時半ごろ、自宅から250ミリの望遠レンズを向けて90秒間露光で撮影。25枚を加算平均合成(ノイズ処理)した。彗星に含まれるガスの成分で核が緑色に輝く様子や、彗星から放出されたちりが太陽光で照らされて尾が
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三保海浜マラソン初開催 地元大学生が企画、児童も大人も160人
地元大学生が企画した「第1回三保海浜マラソン」がこのほど、静岡市清水区の三保半島突端にある吹合ノ岬で行われ、小学生から大人まで約160人が参加した。晴天の下、参加者たちは富士山や伊豆半島などの雄大な景色を見ながら汗を流した。 実行委員長となったのは同区折戸の常葉大2年、宮城嶋開人さん(20)。主会場となった旧三保飛行場を家族や高校の後輩らと整備し、マラソン大会開催にこぎ着けた。宮城嶋さんは「あまり知られていないこの場所の貴重さを伝えられたと思う。今後もアットホームなマラソン大会を続けていきたい」などと振り返った。 大会終了後には参加者は三保松原の保全活動も行った。
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県境またいだ業者のマッチング 清水銀行が推進 静岡県産鮮魚 即日、長野へ
中部横断自動車道を利用して静岡県から長野県に新鮮な海産物を届けようと、清水銀行などが静岡市と長野県の業者の「越境ビジネスマッチング」に取り組んでいる。連携拡大すれば本県の新鮮な海産物が競り落とされたその日に長野県内の各地で食べられるという。 21日、丸松水産(静岡市)が長野県南信地方の下諏訪町に置く販売拠点に鮮魚が運ばれ、そこから従来配送エリア外である同県東信地方の佐久市のスーパーえちごやに車で1~2時間かけ送られた。静岡市中央卸売市場で仕入れた生マグロの解体ショーが行われて「さくが置いたそばから売れていった」(同行関係者) 丸松水産は親会社が清水銀と取引があり、8年ほど前から毎日静岡市
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水素ガス吸入器 エスパルスに寄贈 SUISO JAPANとH2
SUISO JAPAN(スイソ・ジャパン、愛知県あま市)とH2(エイチツー、富士市)はこのほど、スポーツ支援の一環としてサッカーJリーグ2部(J2)清水エスパルスに、高濃度水素ガス吸入器を寄贈した。 静岡市清水区のIAIスタジアム日本平で行われた寄贈式で、SUISO社の関係者は「選手の疲労回復や、睡眠の質向上につなげ、J1昇格に役立ててほしい」と話した。エスパルス関係者は「1月下旬からのキャンプで活用していきたい」とお礼を述べた。
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静岡・清水区うどん店に支援続々 3月営業再開目指しCF 台風15号被災から再生へ
台風15号の影響で床上1メートル以上の浸水被害に遭い営業できなくなった静岡市清水区高橋のうどん店「げんき」が3月下旬の再開に向け準備を進めている。テイクアウト用の冷凍鍋焼きうどん製造のため1200万円の投資をした直後の被災で資金難に陥った。クラウドファンディング(CF)を行ったところ支援者が現れている。 「讃岐でも稲庭でもない延びのある細打ち麺がうちの特徴」。店主の松波岩徳さん(49)は話す。地元産のスダチを使った冷やかけうどんが人気で、20席ある店内の前には昼時に行列ができた。 店があったのは、巴川からあふれる泥水による浸水がひどかった地域。周辺駐車場に止めてあった車は水没。店内にも泥
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記者コラム「清流」 “幻”の興津鯛
「世に名も高き興津鯛(おきつだい) 鐘の音ひびく清見寺…」。鉄道唱歌にもうたわれる興津鯛は、駿河湾産の1尺以上のシロアマダイの一夜干しのこと。徳川家康が好んだことでも知られる。 魚店ごとに受け継がれる塩のあんばいや開き方が異なるという。静岡市清水区の興津地区にある古刹(こさつ)・清見寺門前の魚店「魚格」店主の男性(53)は「もっぱら贈答用」と話し、地元市場でもシロアマダイが買えるのは年に数えるほど。いまの時期が旬で年明けには20匹程度が並んだ。 一般には老舗たい焼き店の「興津のたい焼」の方が有名かも。興津鯛にはなかなか巡り合えないが、「貴重」と聞くと地元紙記者として食べてみ
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給食に三保サーモン 静岡市立小中で提供、児童ら笑顔 食育の一環
ご当地サーモンとして売り出し中の三保サーモンを子供たちに味わってもらおうと、静岡市は本年度最後の「わくわく給食」で市立小中学校120校の児童生徒約4万5千人に「三保サーモンバーガー」を提供している。19日は清水駒越小の児童らが三保半島で陸上養殖された三保サーモンを味わった。 提供は16日から24日まで。地産地消の食育の一環で年6回あるわくわく給食。本年度はサクラエビのかき揚げやシラス丼がメニューになってきた。清水駒越小には養殖施設を運営している日建リース工業の担当者が訪れ全校児童らにオンラインで「健康でおいしい三保サーモンを味わって」と呼びかけた。 陸上養殖には温度が一定している清浄な
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清水区中心部「無堤防」解消へ 防潮堤、1月中にも本体着工 液状化防ぐ地盤改良
静岡市清水区港町で昨秋から進められている防潮堤工事が、1月下旬にも本体工事に移行する。同区中心部の日の出・江尻エリアはこれまで“無堤防区間”だったが、港町を皮切りに海抜4メートルの高さで順次整備が進む予定。清水港の岸壁は埋め立てによって海側に拡大してきたため、現在は本体工事前の地盤改良を施す作業の真っ最中だ。 「買い物客が多いので安全第一で行っている」。施工業者の鈴与建設の担当者は「パワーブレンダー」と呼ばれる特殊な重機を指さしながら説明した。海水が浸透する埋め立て地の地下にセメントを噴射させながら、深さ13メートルまでの土壌をかき混ぜる特殊な工法により、液状化しな
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地域の思い天高く 色鮮やかな御幣焼き 高さ7・5メートル 静岡・清水区吉原
静岡市清水区の山間地・吉原地区で13日、伝統の「御幣(おんべ)焼き」が行われた。飾りや書き初めなどが取り付けられた高さ7メートル50センチの竹ざおを正月飾りと一緒に燃やすどんど焼きを兼ねた独特の行事で、江戸・明治期に長野県から伝えられたとされる。 特徴は、竹ざお中央付近に付けられた直径5メートル程度の花がさ。高齢者が手作りした「猿ねんねこ」と呼ばれる飾りや、だるまなどがぶら下げられた。午後5時半ごろに年男が点火、東の方向に引き倒すと、縁起物とされる花がさの飾りを住民がわれ先にと拾った。 行事では、竹ざおを燃やした際に書き初めが天高く舞い上がれば字の上達が望めるとされる。会場の吉原公園には
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鈴与社長 鈴木健一郎氏 環境配慮の清水港PR【難局に挑む 新年トップインタビュー⑤】
-景気の先行きをどう見るか。 「人流が新型コロナウイルス感染前に戻りつつあり、海外の旅行客も増えている。一方で物価高騰による消費意欲の減退や、国外の景気後退の可能性という不安要素もあるように思う。これらの要素をプラスマイナスしていくとどうなるか。基本的には半年ぐらいはプラス基調でいくのでは」 -清水-甲府間の中部横断自動車道開通から1年以上が経過した。 「順調に推移しているという認識だ。わが社は10年以上前から山梨や長野でマーケティングを行い準備してきた。予想していた顧客をしっかりと取り込めている。清水港を使ってもらえる余地はまだ多く、努力を着実に積み重ねる」 -清水港の強みとは。
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元船舶設計者のイラストレーター野上さん 精巧な海洋画130点展示 静岡・フェルケール博物館
静岡市清水区のフェルケール博物館で企画展「威風堂々―野上隼夫が描く海洋画」が開かれている。実際に船舶の設計に関わってきたイラストレーター野上隼夫さん(91)による精巧な水彩画や油彩画計約130点を楽しめる。 展示されているのは中国・上海の伝統的な町並みと一緒に描かれた「上海における天洋丸」のほか、本の表紙のために描かれたタイタニック号や大型戦艦など。2021年に船の科学館(東京都)に一括寄贈された野上さんの作品群の展覧会は今回が初めて。 野上さんは日立造船造船設計部に勤務し、新造船の進水記念絵はがきの原画も手がけてきた。これまで2300点以上の作品がある。同博物館の関係者は「絵筆だけで表
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木材パルプ輸入、清水港で最多 コロナで段ボール需要増 ペーパーレス化で全国は減少傾向
新聞紙や紙おむつに利用される木材パルプの輸入が清水港で増えている。統計として比較可能な1988年以降、最新の2021年は数量・金額ともに最高となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で電子商取引(EC)が活況となり、商品を詰める段ボールの需要が増えたことが要因として挙げられている。 名古屋税関調査部によると、清水港における21年の木材パルプの輸入量は、前年比2・2%増の50万880トン。金額は同39・4%増の約413億4500万円となった。清水港の輸入量、金額ともに21年は全国の4割近くを占めている。清水港に近い富士市に製紙工場が集積しているため、清水港は伝統的に木材パルプの輸入が多いとさ
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書き初めで明るく迎春 静岡市清水区で席書大会
静岡県書道連盟清水支部はこのほど、静岡市清水区の書道教室に通う幼児から高校生を対象にした「第75回書きぞめ清水地区展席書大会」(静岡新聞社・静岡放送後援)を同区の清水総合運動場体育館で開いた。新型コロナ禍のため3年ぶりの開催となった。 同展の学生部門に応募した1551人のうち、1次審査を通過した約300人が集まった。参加者は学年ごとに設定された「思いやり」「出発の春」「将来を語る」などの題材に挑戦した。主催者側から提供された5枚を45分間で使い、うち1枚を提出した。 書き初めを通じ、楽しく国語を学ぶことなどが目的。同支部の関係者は「お正月の風物詩としての大会に参加することで、新年を明るく
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大学生が海浜マラソン企画 21日初開催 三保半島突端の絶景PR
富士山やガントリークレーン、伊豆半島が一望できる静岡市清水区の三保半島突端にある吹合ノ岬の魅力をPRしようと、地元大学生が企画した「第1回三保海浜マラソン」が21日に開催される。同岬は観光客は訪れないものの絶景ポイントとして知られる。観光施設が減少する三保の多面的な魅力を発信し、郷里を元気づけようとしている。 同岬周辺には国の重要文化財に指定された清水灯台や、本年度から県が管理する旧三保飛行場がある。絶景のパノラマが広がるが、あまり知られていない。近年は大型宿泊施設が閉館し、本年度に東海大海洋科学博物館が有料入館を終了するため、一層訪れる人が減る可能性がある。 「せっかくの景色なのに、こ
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カモメと触れ合い楽しく 至近距離で迫力の餌やり 清水港クルーズ船
清水港にユリカモメの群れが飛来し、港内を遊覧するクルーズ船からの餌やりが人気を集めている。3連休初日の7日は多くの親子連れが訪れ、富士山清水港クルーズが運営するベイプロムナード号に乗船しながら、「ギューイ」と鳴きながら至近距離に寄ってくる体長40センチほどのカモメたちに手移しでの餌やりを楽しんだ。 同社によると毎年11月ごろから3月末ごろまでカムチャツカ半島などからカモメが訪れる。例年1月ごろが飛来数のピークとなるという。沼津市から父母ら家族と乗船し、船内で100円の餌を買ってカモメと触れ合った露木蓮大君(7)は「カモメの顔がかわいかった。初めての体験で楽しかった」などと感想を話した。
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サクラエビ豊漁願う 由比伝統「お太鼓祭り」 静岡市清水区で3年ぶり開催
旧東海道沿いにサクラエビの仲買人らの旧家が立ち並ぶ、静岡市清水区由比町屋原地区で1日、3年ぶりに県無形民俗文化財の豊積神社お太鼓祭りが行われた。不漁続きのサクラエビ漁は2022年の秋漁でようやく資源回復に薄日が差した。商人は主漁場の富士川沖で行われる今年の春漁に望みをかけた。 「今年しゃ豊年 穂に穂が咲いて海にゃ紅さす サクラエビ」 祭りは通例三が日通して行われる。今年は引き続き新型コロナウイルス感染対策のため元日のみ。それでも参加者たちはサクラエビの豊漁を願う独特の歌を口ずさみながら太鼓を積んだ台車と一緒に旧道沿いを練り歩き大いに盛り上がった。「原藤商店」を切り盛りし、自宅前で鉢巻き姿
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一日署長に菅原さん姉妹 清水税務署 税の作文で全国入賞
清水税務署でこのほど、税に関する作文コンクールで全国表彰を受けた静岡市清水区の中学生姉妹が「一日税務署長」を務めた。 就任したのは「税についての作文」で本年度の全国納税貯蓄組合連合会長賞を受賞した清水第七中1年の菅原佳奈さんと、昨年度の全国納税貯蓄組合連合会優秀賞を受賞した同校3年の菅原世奈さん姉妹。2人は松田嘉仁署長から「一日税務署長」就任の委嘱状の交付を受け、模擬決裁や税務署内の視察などを行った。
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ダンスコンテスト 25チーム熱く エスパルスドリームプラザ
静岡市清水区入船町のエスパルスドリームプラザで31日、「第13回ニューイヤーズイブ・ダンスパフォーマンスコンテスト」(エスパルスドリームプラザ主催、静岡新聞社・静岡放送企画運営協力)が開かれた。県内各地から25チーム、113人が参加し、日ごろの練習成果を競った。 恒例のイベント。東京などから清水に帰省し、久しぶりにドリプラを訪れた人たちや、毎年楽しみにしている地元住民らが見守った。幅広い年齢層の参加者はさまざまなジャンルのダンスを披露し、大みそかの会場は熱気に包まれた。入賞したチームは次の通り。 優勝 Being▽2位 静岡六区倶楽部▽3位 Mood▽キッズ賞 のの▽エスパルスドリームプ
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年忘れ 清水港にぎわう カウントダウンイベントで港かっぽれ
大みそかの31日夜、静岡市清水区の清水マリンパークで、恒例の清水港カウントダウン2023(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送企画運営協力)が行われた。「年忘れ港かっぽれ」と「年忘れ花火」を帰省中の多くの人たちが楽しんだ。 かっぽれには県内の15チーム、約160人が参加し、華やかな衣装を着て「港かっぽれ」や「次郎長おどり」などを踊った。かっぽれの前には、地元保存会が御穂神社伝承舞楽「羽衣の舞」を披露した。午後8時前からは田辺信宏市長も出席し、カウントダウンを行った後、約500発の色とりどりの花火が打ち上げられた。テラス席などからは大きな拍手が出た。
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名品尺八 再び響いて 継承の9本、奏者求める 清水民謡保存会
旧清水市(現在の静岡市清水区)で一世を風靡(ふうび)した「民謡のつどい」を主催してきた清水民謡保存会が、貴重とされる横山蘭畝(らんぽ)作の尺八の演奏者を探している。新型コロナ禍と高齢化で現在、同会は活動を休止。会主の吉田和弘さん(75)と妻の光子さん(76)=同区江尻東3丁目=は「日本の伝統楽器に興味がある若い人に吹いてほしい」と話す。 保存会は光子さんの父、法月信章さん(故人)が創設。1972年からはプロの民謡歌手を東京から呼ぶなどし、つどいを開いてきた。光子さんは「娯楽が多くなかった時代。1500席あった当時の市民文化会館はいつも満員になるほどだった」と振り返る。和弘さんが尺八や三味線
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静岡人インタビュー「この人」 釣り場環境改善を目指す釣り具メーカー社長 加藤慶太さん(静岡市)
3月に海洋環境改善のための「1%のソーシャルグッド」を掲げ、実践する年商約12億円の釣り具メーカートップ。公認会計士の資格を持ち監査法人勤務後、父が創業した会社を2018年に継いだ。「良い釣り道具を作るだけでなく、釣り場環境の保護も重要」と話す。42歳。 -「1%のソーシャルグッド」とは。 「ルアーの年間販売数の1%に相当する稚魚を放流し、社長と全社員の総労働時間の1%を環境保護活動に充てる。毎年、3月から2月末までの1年間で計算し、稚魚は1万5千匹以上を放流、342時間を清掃などに充てる目標を立て実践中だ」 -なぜ活動を。 「原点に立ち返り『もっと魚が釣れるようになるにはどうすれば
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三保造船所が省エネ大賞 センター会長賞、業界初
一般社団法人省エネルギーセンター(東京)は23日までに、静岡市清水区の三保造船所を本年度の「省エネ大賞省エネ事例部門省エネルギーセンター会長賞」に選出したと発表した。船を建造する工場などにおける地道な節電努力が評価された。造船業界での同賞受賞は初めて。 約200人が働く工場内の生産効率を維持しつつ、研磨などに用いる空気圧縮機の台数を減らして効率よく作業したり、待機電力を削減したりした。同社では2021年度の電力使用量を、それ以前の3年間の平均に比べ3割以上カットした。 同センターによると、経営環境が厳しい造船業界では全体に省エネ機運が低調だという。電力使用量を可視化できるシステムを導入し
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静岡市 台風15号で床上浸水/リビング壁に無数の穴 不自由な生活、依然続く【追跡2022①】
ロシアによるウクライナ侵攻など国際情勢が揺れ動いた2022年が間もなく終わる。静岡県内では牧之原市の認定こども園の送迎バスに園児=当時(3)=が置き去りにされ死亡し、台風15号で県民が被災するなど事件や災害が頻発。熱海市の大規模土石流を巡り遺族らが市と県に損害賠償を求めて提訴し、「人災」の責任追及は新たな局面を迎えた。 「時間がたち、お金のことなどを考えると気分が沈みます」。12月中旬、静岡市葵区瀬名川の会社員土肥牧子さん(38)。断熱材の乾燥のため床が取り払われ、壁に無数の穴が開いた自宅1階のリビングで苦しそうに顔をゆがめた。 2017年に新築した木造2階建てのマイホーム。付近を流れる
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台風被災者の「居場所」に 静岡県ボランティア協会、清水区にスペース開設 困り事相談、足湯も
9月の台風15号により自宅が浸水被害などを受けた人たちが気軽に立ち寄れるスペースを提供しようと、静岡県ボランティア協会などは18日、静岡市清水区天王西の元菓子店だった建物内に「みんなの居場所ふらっと」をオープンさせた。無料で足湯サービスが受けられ、身の回りの困り事を相談できる。 オープニングパーティーには協会関係者や被災者約40人が集まった。お茶を飲みながら間もなく3カ月が経過する被災を振り返ったり、ビンゴゲームを楽しんだりした。住宅が床上浸水し、床暖房が故障した60代女性=同区押切=は「身近に無料で安心して相談できる窓口ができたのはありがたい」と話した。 ふらっとが入る建物で営業してい
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韓国女子サッカー U-12チームがキャンプ 静岡県勢と交流試合
韓国の大韓サッカー協会女子連盟は12日まで、県内を主会場にU―12チーム(小学6年女子代表)のキャンプを行っている。6日には静岡市清水区蛇塚の清水蛇塚スポーツグラウンドで、東海大翔洋中女子サッカー部と練習試合を行った。 今回が3年ぶりの開催。新型コロナウイルス感染拡大で中断していた日韓交流を再開し、子供たちにサッカーを通じた友好醸成の機会をつくるのが目的。女子サッカーの“聖地”として知られる県内が2016年の初回からメインキャンプ地に選ばれている。今回は総勢51人が訪れた。 滞在中、韓国女子チームは常葉大橘中女子サッカー部とも練習試合をした。10日には東京へ移動し
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清水法人会 功労法人11社と役職員3人表彰 静岡
清水法人会はこのほど、県法人会連合会長表彰の伝達式を静岡市清水区で行い、豊島勝一郎会長が功労法人11社の代表と功労役職員3人に賞状を手渡した。「コロナの科学と世界の情勢」と題して武田邦彦中部大特任教授が講演した。 功労法人、役職員は以下の通り。 ▽功労法人 伊豆川飼料、第一倉庫、清水倉庫、ヤマダユニア、山平、夏目電気工業、堀谷、むらさき、松沢アルミ建材店、サンセイ、駿河重機建設 ▽功労役職員 堀田泰則(ヤマダユニア)、岡本務(タキ倉庫)、古本修一(丸長鍍金)
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マリンギャラリー来場10万人 滝さん親子がくす玉 清水区・日の出
静岡市清水区日の出町の清水マリンターミナル1階にある「日の出マリンギャラリー」で4日、来場者10万人を記念するイベントが開かれた。10万人目は同区草薙の滝恵利子さん(42)で、一緒に訪れた長女の一華ちゃん(8)や関係者らとくす玉を割った。 ギャラリーは2017年8月、駿河湾フェリーの待ち合いスペースにオープン。海洋研究開発機構(JAMSTEC)などの協力の下、県と第三セクターの清水港振興が整備した。深海に生息するオオグソクムシの生態展示や国内展示例の少ない熱水チムニー(海底熱水噴出孔)の実物標本などが人気で、近くの商業施設「エスパルスドリームプラザ」に訪れた人も足を延ばすなど人気を集める。
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“暴れ川”巴川 共生の道のり遠く 台風15号被害、自宅戻れぬ人も 静岡市の土砂撤去11月末で終了
9月下旬の台風15号の影響で大規模な浸水被害が出た静岡市の巴川の治水について市民らの関心が一層高まっている。1974年の七夕豪雨以降、河川管理者の県は総額1400億円を投じ対策を講じてきた。ただ、県内では唯一、全国でも11水系しかない、住宅密集地にたびたび浸水被害をもたらす「特定都市河川」に含まれる“暴れ川”との共生の道のりは遠い。異常気象のリスクも加わり、治水はいたちごっこの様相も呈している。 1999年5月完成の大谷川放水路(総延長6・3キロ)は、県と市が約553億円を投じた巨大事業だ。 台風15号で市内の24時間雨量は416・5ミリと七夕豪雨の記録に迫り、4
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清水港の海洋文化施設 国内4位の大水槽設置へ 落札者決定 博物館機能も強化
静岡市が2026年4月のオープンを目指し進めている清水港の海洋文化施設「海洋・地球総合ミュージアム」の整備について、同市は25日、乃村工芸社(東京都)を代表企業とする9社の事業者グループが落札したと発表した。国内4番目の大きさとなる水量1700トンの大水槽を設置する。本年度内に契約を行う。 落札金額は市の上限金額とほぼ同じ約169億6千万円。先月下旬までに同グループのみから事業提案と応札があった。学識経験者による審査会や、庁内の業者選定委員会を経て落札者を決定した。9社は特定目的会社(SPC)を設置し、市と正式契約を結ぶ。 市の発表によると、施設は鉄筋コンクリート一部鉄骨造5階建て、延べ
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老朽化清水庁舎 現地改修に決定 静岡市の整備検討委員会
築40年近くが経過している静岡市役所清水庁舎について、新築か改修かなどを議論してきた市の整備検討委員会(委員長・恒川和久名古屋大大学院教授)は18日、同市清水区旭町の現庁舎を改修することを決めた。市はパブリックコメントを経て、来年度当初予算案に詳細な耐震性確認などの関連費用を盛り込む方針。 検討委では、桜ケ丘病院が移転するJR清水駅東口公園の隣接地にある東口広場への移転新築(初期費用約80億円)と、現庁舎の改修(同約59億~約77億円)などを軸に議論した。検討委の議論では委員らから10年程度などより短い耐用年数を望む声が多かった。 同駅東口のENEOS(エネオス)清水油槽所遊休地には庁舎
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正しい申告・納税 JR清水駅でPR 清水法人会
清水法人会はこのほど、「税を考える週間」(11~17日)に合わせて、正しい申告・納税を呼びかける街頭PR活動をJR清水駅周辺で行った。 同会メンバーと清水税務署員約30人が参加。のぼり旗を掲げて通勤途中の会社員らに対し啓発グッズを手渡し、適正な申告や国税電子申告納税システム「e―Tax(イータックス)」の利用を呼びかけた。 メンバーらはことし5月から同税務署が清水区江尻東から、清水合同庁舎(同区松原町)に移転したことも併せて広報した。
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大隈重信から興津の井上馨へ 選挙協力乞う手紙発見 専門家「往時しのぶ貴重な史料」
東京専門学校(現在の早稲田大)を創設したことで知られる大隈重信(1838~1922年)が、現在の静岡市清水区横砂東町の別荘「長者荘」に滞在していた井上馨(1835~1915年)に宛てた手紙がこのほど見つかった。選挙への協力を乞う内容で専門家は「井上や西園寺公望といった元老が滞在していた興津の往時をしのぶことができる貴重な史料」としている。 手紙は名古屋市名東区の税理士寺西利夫さん(67)が6~7年前にオークションで購入していた。毛筆で書かれているため内容が分からず、愛知東邦大の増田孝客員教授に現代語訳を依頼した。封筒の表には「静岡県興津 井上侯爵閣下」と宛名が記され、裏には「東京 大隈重信
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JAL社員に職業観学ぶ 静岡市内の教員と生徒ら研修
静岡市清水区の清水桜が丘高校でこのほど、市内の教員と生徒らが日本航空の社員から職業観などを学ぶ研修会があった。主催は奈良女子大などで構成する連合教職大学院で、社員の話を基に参加者がグループごとに話し合い理解を深めた。 登壇したのはパイロットと客室乗務員(CA)の2人で「仕事ににじみ出るその人の美しさの世界」などの題で職業観などを披露した。会場からは「仕事をしていてしんどいときにはどうしたらいいか」「ネガティブな思考に陥った場合の解決策は」などの質問があり、2人は自分の経験を交えて対応策などをアドバイスした。 研修会には約100人が参加。登壇者の講義だけではなく、感想などについて周囲と話し
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海底ルアー回収、販売 環境保全とビジネス両立 海の掃除人・土井さん(富士)
富士市大淵の土井佑太さん(29)が、根掛かりなどで釣り人が海底に残したルアーをダイビングで回収し、塗装を施して販売するビジネスに挑戦している。当初は会社員との二足のわらじだったが、今春からは会社勤めやアルバイトなどはせず、「マリンスイーパー(海の掃除人)」一本に絞り、環境保全と事業を両立させる取り組みを軌道に乗せようと奮闘している。 「30分で30~40個回収できた」。10月下旬の静岡市清水区三保の真崎海岸。土井さんは岸から数十メートルほど沖合の水深7~8メートルの海底で作業した後、砂浜に戻ってきた。三保半島や焼津市の海岸でこうした活動を週2回続ける。1日に500個ほど拾えるときもあり、こ
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夜の清水港 光と音で彩る ドリプライルミネーション点灯
静岡市清水区入船町のエスパルスドリームプラザで12日、毎年恒例のイルミネーション「清水港 海と光の空間」の点灯式があった。田辺信宏市長や区内の幼稚園児らがスイッチを押すと、アクアブルーと白を基調とした光が辺りを彩った。 今年のイルミネーションは東海地区最大級の「イルミネーション迷路」や踏むと色が変わり音が鳴る「ピアノイルミステップ」、初登場の「フラワーウォールイルミネーション」などが目玉。大井一郎社長は「ドリプラのイルミネーションは7年目。今後も毎年スケールアップしていきたい」とあいさつした。 式では八坂幼稚園の園児が音楽に合わせて踊ったり、サンタクロースなどの衣装に身を包んだ楽団が吹奏
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断水の原因、児童に説明 静岡市上下水道局 清水小河内小で授業
台風15号の影響で完全復旧まで計13日間を要した静岡市清水区の断水被害で、市上下水道局の職員が長期化した原因などについて児童らに説明する授業が10日、清水小河内小であった。職員は5~6年生13人を前に「台風15号と水道」とのタイトルで話した。 宮村富士子主査は「自分たちは水を届けるのが仕事なので、水が出ないことに心苦しい思いだった」などと述べた。そのうえで、区内の広範囲が断水となった原因について「簡単に言うと、興津川の濁流で水道施設が壊れてしまった」と説明した。 七夕豪雨以来の降雨に見舞われ、同校の周辺地域に水を送る水管橋が落橋したため、被災が長期化したことなども伝えた。自宅に飲用水を備
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清水南高で音楽指導 元ウィーン・フィル奏者招待
清水南高はこのほど、元ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のバストロンボーン奏者カール・ヤイトラー氏を招いた特別レッスンを管弦楽部の中等部1年から高校2年の67人を対象に実施した。 ヤイトラー氏が同校を訪れたのは3年ぶり6回目。生徒たちは最初は緊張した様子だったが、穏やかな口調にリラックスしながらレッスンを受けた。 受講した曲は同管弦楽団が毎年大みそかにウィーン国立歌劇場で上演しているJ・シュトラウスの喜歌劇「こうもり」序曲。高校2年で管弦楽部長の森風音さんは「テンポの設定や音符の長さの捉え方が独特で『そういう表現もあるんだ』と新しい発見があった」と述べた。
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清水カトリック教会 現地保存断念 築約90年の木造ゴシック様式 住民ら移築費用調達目指す
築90年近く経過し、木造のゴシック様式が特徴の清水カトリック教会(静岡市清水区岡町)について、所有者のカトリック横浜司教区とこれまで現地保存を求めてきた地元住民、静岡市の3者が、解体して区内の別の場所へ移築することで合意したことが、10日までに分かった。住民や一部信徒らはクラウドファンディング(CF)で移築費用を集めるための団体を近く結成するという。 同日までの取材に、3者が認めた。保存を求めてきた岡地区連合自治会の小林靖明会長によると、移築先候補の一つとして外国の大型客船が多く発着する日の出地区などが内部で挙がっているが、本格的な議論はこれからだという。小林会長は「フランス出身の神父が建
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記者コラム「清流」 台風15号の被災を取材して
朝起きて蛇口をひねれば飲める水が出ることに気持ちが躍る。温水洗浄便座がぜいたくに感じ、トイレが不自由なく流せることに感謝する。台風15号襲来以来の生活の激変で、まだ何となく日常がぎこちないままだ。 静岡市清水区で13日間続いた断水、七夕豪雨以来の浸水被害、山間地の民家になだれ込んだ土砂…。被災した人々の意識は一変した。市の地方自治体としての信頼そのものが揺らいでいる。 被災を経験した記者として、今後も多面的な問題提起を通じ地元に寄り添っていきたいと思う。道路脇には黄土色の細かい粒子の砂がいまも残り、市街地に流れ込んだ巴川の濁流が爪痕を残している。砂はなくなっても、息の長い報
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清水灯台「未来へ」 重要文化財指定書、海保に伝達
今年9月に文部科学相から国の重要文化財に指定された静岡市清水区三保の清水灯台について、重文指定書を市から灯台所有者の清水海上保安部に渡す伝達式が28日、現地であった。灯台に万国旗が掲揚されるなか、関係者約20人が集った。 清水灯台は日本初の鉄筋コンクリート造灯台で、1912年に建設された。今も現役の灯台だ。指定書を伝達した望月哲也市観光交流文化局長は「清水灯台は清水港の歴史を伝える貴重な建築物。未来に渡り継承されることを期待する」と述べた。清水海保の戸田陽一部長は「100年以上も立派に役割を果たしているのは、先人の灯台守たちの保守管理のたまもの。今後も温かく見守ってほしい」と話した。 市
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清水の海にSUPの波 手軽なマリンスポーツ体験人気 静岡・三保内浜
静岡市清水区の三保半島先端部にある三保内浜。波が静かで小さな子供でも楽しめる海水浴場として伝統的に親しまれてきた。波や風が少ないことから、近年はSUP(スタンドアップパドルボード)を体験する人たちが多く訪れていて違った顔を見せている。「三保の水族館」と呼ばれる東海大海洋科学博物館の有料入館が来年3月に終了するなか、商業施設のオープンなど新たな魅力も発信している。 「富士山に感動」景色魅力 身近なレジャーが好まれている近年、三保内浜ではSUP(サップ)体験が人気を集めている。ボードの上に立ってパドルでこぐだけの手軽さから、マリンスポーツの「ドアノックツール」
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清水港“青×白”海上から 色彩計画「30周年+ONE」 地元関係者ら成果実感
清水港の景観整備のため、1991年から活動する「清水港・みなと色彩計画推進協議会」(会長=東恵子東海大名誉教授)はこのほど、「30周年+ONE事業」の一環で、地元関係者らを招いた海上見学会を開いた。参加者は普段はあまり見ることがない、シンボルカラーのアクアブルーとホワイトに統一された港内の景色を楽しんだ。 昨年、30周年を迎えた同計画の成果を共有し、今後の美しい清水みなとまちづくりに向けたビジョンを話し合うのが目的。「海から色彩計画で築いた成果を視る、清水みなとまちのこれからを語り合う」と題した海上見学会には約80人が参加。観光遊覧船からガントリークレーンを見たり、清水マリンビルで感想を述
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清水にぎわい落語まつり 春風亭昇太さんら出演10周年
静岡市清水区のマリナートなどでこのほど、毎年恒例の「清水にぎわい落語まつり」が開かれた。3日間の日程で地元出身の春風亭昇太さんや笑福亭鶴瓶さん、三遊亭小遊三さんら20人の落語家が出演した。 マリナートの開館以来、清水のにぎわい創出を目的に行われている落語まつりは今年で10周年。マリナートを主会場に計3会場で行われた公演には約2千人が訪れ、台風15号により被災した地元に笑いを届けた。
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台風15号で被災孤立地区 防災マニュアル作成へ 静岡市清水区両河内地区連合自治会長/中山治己氏【本音インタビュー】
台風15号により被災した静岡市清水区の両河内地区。断水の長期化は免れたものの、区中心部から離れた山間地ゆえに、発災直後は行政の手がすぐには差し伸べられず、自主運行バス「ココバス」などにより自分たちで被災状況などの把握に努めた。連合自治会では独自の防災マニュアルを作成する計画もある。 -発災直後の状況は。 「川や沢の増水が多くの民家を直撃した。数メートルまで興津川本流が迫ってきた家もある。清地地区では橋が流出し、11世帯31人が孤立した。10カ所以上が地滑りし民家などに堆積した。9月23日午後8時に対策本部を立ち上げ、徹夜で詰めながら各地から入る被災情報を清水区役所に伝え続けた連合自治会
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災害ごみ、受け入れ開始 JR清水駅東口、遊休地に仮置き場
台風15号に伴い静岡市内で発生した災害ごみを収容するため、JR清水駅東口のENEOS(エネオス)清水油槽所遊休地に設置した仮置き場が3日午前9時、市民からのごみの受け入れを開始した。最初の30分間で約20台のトラックや乗用車が受け付けし、水に漬かった畳や家電などの大量のごみが持ち込まれた。 浸水による被害が顕著だった清水区の災害ごみは地域の公園や道路脇などに積み上がっており、住民からは災害廃棄物処理計画に基づく正式な仮置き場の設置が求められていた。区内の住宅地の一部では2日にも自衛隊が撤去支援を展開した。 仮置き場とする遊休地の面積は約1万4千平方メートル。市は今回の大雨にともない、2万
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断水休業のドリームプラザ再開 静岡・清水区、6日ぶり本格営業
台風による断水被害で休業していた静岡市清水区のエスパルスドリームプラザが30日、6日ぶりに本格営業を再開した。 断水が始まった24日午後は貯水槽を利用し、時間を繰り上げて営業を終了した。翌25~29日は完全休業した。断水期間中は幼稚園や小学校も休みのため、ミニ遊園地「清水マリーナサーカス」の営業を望む声も多かったという。 30日午後に三重県から来た大学2年生、石黒華弥乃さん(20)は「ニュースを見て自分に置き換えて考えた。まちが早く復興するといい」と話した。
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清水東高生 給水マップ公開 親友被災「一刻も早く」 台風15号豪雨災害
静岡市清水区で台風被害による断水が長期化していることを受けて、清水東高理数科3年の野田優生さん(18)=富士宮市大岩=が、官民が設置した給水所やシャワー・トイレなどの支援スポット80カ所以上をインターネット上の地図に落とし公開している。親友の被災で「自分にも何かできることがないか」と始めた。 部長を務めた自然科学部地学班の短文投稿サイト「ツイッター」上で地図を公開したのは25日午前。企業や団体などからも多くの掲載依頼が届いている。静岡市がホームページ上で発表した給水所案内は文字だけだった。野田さんは「もっと分かりやすいものができないか」と作成を始め、1時間で完成した。 間違いがあり被災者
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記者コラム「清流」 清見潟のいま伝えたい
「清見潟」と呼ばれる場所があった、と以前から聞き、清水支局勤務になった1年半前から取材のテーマの一つにしたいと思っていた。三保松原を借景にした、日本らしい景色は多くの歴史上の大物も好んだとされる。 国道1号バイパスや清水港国際コンテナターミナルができ一変したかつての眺め。雪舟作と伝わる水墨画にも描かれた古刹(こさつ)清見寺を初めて訪れた際、敷地を線路が分断している様子を見て、衝撃を受けた記憶がある。 興津地区では往時を伝える食べ物や文化、伝承を人々が大切にしている。一方で、清水港ではいま大型プロジェクトがめじろ押しで再び変革期にある。時代に応じて変貌を遂げる港町のいまと昔両方にフォーカス
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水不足、透析に支障 転院、井戸水利用…病院苦慮 清水区の断水
台風15号の影響で断水が続く静岡市清水区で、腎臓疾患がある患者への人工透析治療が困難に直面している。一部の病院では葵区や駿河区への転院を手配済み。ただ、多くの患者を抱え診療を続ける医院では26日、十分な水を受け取ることができず透析時間を短縮するなど苦肉の策を取った。井戸水を透析用に転用するクリニックもあった。 「市には断水した24日、本格診療が始まる26日までに40トンをお願いした。しかし、結局届いたのは10トン。水不足を痛感している」。260人の透析患者を抱える宮地医院(同区下野西)の森田照基技師長は疲れた表情で取材にそう話した。 26日には外来診療も休止。老廃物を取り除くための透析を
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高齢者施設の水不足深刻 沢水利用も風呂・洗濯できず 静岡市清水区の断水
台風15号による静岡市清水区の断水の影響で、高齢者が入居する施設での水不足が深刻となっている。数十人規模で共同生活する、足腰の弱い高齢者自身が生涯学習交流館などの給水車の列に並ぶことは困難な状況。市の対応は遅れ、施設によっては山間部の沢水をタンクでくみ、トイレなどの水に利用している。被災以来、風呂に入れない施設がほとんどとみられる。 興津川下流にほど近い同区興津中町の住宅型有料老人ホームサザンクロス興津。茶工場から不要になった1200リットル入り巨大ポリタンクを譲り受け、職員がワゴン車で往復1時間、給水に2時間かけて山間部の沢水をくんで対応している。 運営会社代表の若林里紗さん(45)に
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特攻隊2人芝居 初公演 草部文子さん(静高出身)脚本「流れる雲よ」
特攻隊をテーマにした2人芝居「流れる雲よ」の公演がこのほど、静岡市葵区の市民文化会館であった。東京都内では毎年終戦記念日前後に多くの観客を集めていて、実行委員会が今回初めて静岡での公演を主催した。 芝居は第38回ギャラクシー賞奨励賞受賞作品で脚本は静岡高出身の草部文子さんが手掛けた。特攻直前に敗戦を知った幼なじみの2人の兵士の精神的葛藤などを描いている。公演前後にはワークショップやトークショーも行われた。 初公演は地元ファンが手弁当でPRしていた。150人以上の鑑賞した人からは「若い世代に戦争を伝えなくてはならない。今を見つめ直すきっかけになった」などの感想があった。 (清水支局・坂
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ロボ甲子園へ 高校生、知恵絞る 静岡市清水区で地区予選
FA・ロボットシステムインテグレータ協会はこのほど、ロボットアイデア甲子園の静岡中部・東部地区予選を静岡市清水区袖師町の三明機工で開いた。2日間で100人以上の高校生が参加し、ゲームを通じて産業用ロボットの操作体験をした。 今回の操作体験のテーマは「部活動」で、サッカーやバスケットボール、書道などの基本的動作を行う産業ロボットが会場には並んだ。高校生たちは興味深そうに操作体験をしていた。 見学後、生徒たちは「あったらいいな」と思う産業ロボットを自由な発想で考え、提案書を作成した。優秀作品は審査を経て、10月下旬の静岡中部・東部地区県大会、全国大会に参加する。
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三保松原で世界遺産検定 試験後は講演、清掃も 静岡
今年名勝指定100年を迎えた静岡市清水区の三保松原にある三保生涯学習交流館でこのほど、世界遺産検定の3級と4級の試験が初めて行われた。神奈川県や千葉県などから約70人が参加した。 NPO法人世界遺産アカデミーが主催する事業で、全国で行われる年4回の試験に約3万人が参加する。試験後にはアカデミーの宮沢光主任研究員が「地域の人々が守る世界遺産の価値」と題して講演した。その後は松原でごみ拾いなどの保全活動も行った。参加者の中には「実際に世界遺産を守る活動にも参加できるのが魅力で三保会場を選んだ」という他県からの参加者もいた。
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桜ケ丘病院開院、24年12月以降に 建築工事11月入札、3度目
JR清水駅東口への新築移転が決まりながら、これまで2度建築工事の入札が不調に終わっている静岡市清水区の桜ケ丘病院について、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)は20日、11月7日に3度目の入札を行うことを公告した。開院は2024年12月以降とならざるを得ず、当初予定から大幅な後ずれとなる。 3度目の入札公告は工期を「契約締結日の1カ月後から約25カ月以内」と設定した。市とJCHOは20年12月、JR清水駅東口への移転と23年度中の開院を盛り込んだ基本協定を結んでいる。しかし、急激な円安や鋼材価格の高騰が続き、今年3月と9月実施の過去2回の入札では価格面で折り合わなかった。 JCH
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静岡空港周辺にヘリ事業 鈴与グループ、訓練学校など集積
新型コロナウイルス感染拡大で静岡空港発着の空の便の利用者が低迷する中、鈴与グループは同空港周辺で、ヘリコプターの訓練施設を開所するなどヘリ関連事業の集積を進めている。国内で最高性能というヘリ専用フルフライトシミュレーター(FFS)もお目見え。実機を使った整備作業訓練装置や航空資料館での児童の社会科見学受け入れも想定する。 高さ約8メートル、幅6メートル。真っ白い巨大な球体を6本の支柱が支えるFFSは見る者を圧倒する一方、どこかしらかわいげもある。「愛着を込めて『タコ』と呼んでいる」。フジアビエーションシステムズの林隆司常務は、いとおしそうにFFSを見上げた。 静岡空港発着便を持つ航空会社
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熱気球世界選手権に出場 静岡の片平さん スロベニアで開催
今月16日から23日までスロベニアで開かれる2022年熱気球世界選手権に静岡市清水区庵原町の会社員片平史郎さん(52)が日本代表選手4人のうちの1人として出場する。片平さんは「精いっぱい頑張り、世界一をつかみたい」と話している。 選手権は1973年の初開催以来24回目。2年に1回世界各地で開かれるが、新型コロナウイルス感染拡大で今回は2018年以来4年ぶりの開催となった。国際航空連盟(FAI)所属の33カ国から105機が参加する予定という。 片平さんの世界選手権出場は3度目。前回18年には日本勢はトップ30に1人のみに終わった。このため、代表選手4人が横の連携を意識、合同練習をこなしてき
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三保サーモンを学ぶ 小学生ら養殖場見学、試食も 静岡市清水区
静岡銀行と静岡市、日建リース工業は10日、同市清水区三保の同社養殖場で、ご当地サーモンとして売り出し中の三保サーモンについて学ぶ「しずおかキッズアカデミー@三保」を開催した。参加者は三保サーモンを育む地下海水などの説明を受けたり、餌やりをしたりした。 子供たちは三保松原の歴史や三保サーモンの特徴などについて解説を受けた後、地下海水を実際に触ったりなめてみたりした。担当者は「年間通じて18・5度で一定している清浄な地下海水を潤沢に採水できる場所は全国でも珍しい。まさに地域資源です」などと説明した。 参加者はいけすを泳いでいる三保サーモンに餌やりもした。小曽根陸叶くん(9)は「初めて三保サー
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アイスタまで歩こう エスパルスサポーター参加 大榎さん応援
明治安田生命保険静岡支社は10日、静岡市清水区で「JリーグウオーキングinIAIスタジアム日本平」を開催した。普段はバスで向かう、JR清水駅東口からスタジアムまでの約6キロをサポーターらは歩いた。 J1清水エスパルスが取り組む持続可能な開発目標(SDGs)に賛同したイベント。スタート地点のJR清水駅東口に応援に駆け付けたエスパルス・クラブ・リレーションズ・オフィサーの大榎克己さんは「無理しないように頑張ってください」と声を掛けた。 事前登録した60人はスタート前に大榎さんと一緒に写真撮影をするなどし、元気に出発した。
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3支店を統廃合へ 清水銀行、入江支店を建て替え
清水銀行は9日、2023年秋ごろに静岡市清水区入江にある入江支店を建て替え、周辺の江尻、追分両支店の機能を入江支店内に移転・集約する、と発表した。これに伴い、江尻、追分両支店の建物は閉鎖する。新しい入江支店にはATM2台を確保。応接室やコンサルティングブースを広く取り、顧客向け相談業務を拡充させる方針。
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ジャンボカボチャ 優勝は456キロ 静岡、重さ競う県大会
静岡県ジャンボかぼちゃ研究会(池田正昭代表)はこのほど、18日に香川県の小豆島で開かれる重さを競う全国大会に向け、静岡市清水区で県大会を開いた。15人の生産者が集まり、456キロのジャンボカボチャが優勝した。 カボチャは「アトランティックジャイアント」と呼ばれる品種で食用ではない。5月に苗を植え、3カ月程度で巨大なサイズまで成長する。ことしは多雨のため生育の途中で腐ってしまうカボチャも多かったという。 今回で10回以上開催している県大会で優勝したのは清水区中河内の望月康行さんが育てたカボチャで、準優勝は同区吉原の白鳥和幸さんのジャンボカボチャで303キロだった。関係者が慎重に計量作業を行
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大型トラックなど出張タイヤ交換 静甲がサービスカーを導入
静甲はこのほど、大型トラックなどのタイヤ交換を1台で行える出張サービスカーを導入した。これまではドライバーが整備工場まで乗って来る必要があったが、サービスカーが出向くことで運転手の不足が慢性的な運送業界のニーズに応じることができる。 導入したサービスカーの外観は同社が代理店になっているダンロップタイヤの黄色い塗装にした。低騒音型のタイヤチェンジャーや窒素ガスのエアー充塡(じゅうてん)機を装備。発電機も積み、災害時には地域への電力供給を行うことも想定している。 運送業界ではトラックドライバーの不足が深刻だ。休日などに運送会社の駐車場などに出向きその場でタイヤ交換する。担当者は「運転手のワー
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朝採れ野菜を増量空輸 北海道から静岡、3回目も好評
フジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)、やさいバス(牧之原市)、マックスバリュ東海(浜松市)などはこのほど、北海道の農水産物を空輸する「空飛ぶフードプロジェクト」の3回目の実証実験を行った。 今回空輸したのは朝採れのトウモロコシと枝豆の合計200キロで前回の2倍以上、過去最大の重量。県中西部のマックスバリュ計8店舗で販売したところ好評で、翌日にはほぼ完売となり、実験はおおむね成功した。 今回も昨年10月に5年ぶりに就航再開した静岡―札幌(新千歳)線を活用した。FDAなどでは新型コロナウイルス感染拡大下での新ビジネスの可能性を探っており、その一環。今後も実験を重ねていくという。
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山梨産シャインマスカット 鮮度保つ低温物流、タイ輸出準備公開
農産物商社の日本農業(東京都)は5日、静岡市清水区興津清見寺町の民間定温倉庫で山梨県産シャインマスカット100キロを冷蔵コンテナに積み込む作業を公開した。2日に収穫したシャインマスカットの「低温物流」を切らすことなく輸出準備が行われた。 県が進める「山の洲(くに)」産品輸出促進事業の一環。同事業の補助を受け、初の山梨県産シャインマスカットのタイへの輸出となる。関係者はフォークリフトで慎重に倉庫からコンテナに運搬。コンテナ内では船で輸送する際に崩れないようしっかりと固定された。 日本農業によると今回は「試験的な輸出」との位置付けで、数種類の鮮度保持資材を使用するなどして荷造りし、その効果も
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「港テーマに静岡と共生」 鈴与会長、清水のこれから講演 静岡
鈴与グループの鈴木与平会長が5日、「清水みなと、よもやま話」と題して静岡市清水区の清水テルサで講演した。清水港の歴史を振り返り、「清水が目指すべきは福岡市の博多。港をテーマにアイデンティティーを持ち、静岡と共生する街になって」と述べた。 講演では、清水を支える三つの産業として▽海貨業などの港湾産業▽缶詰などの地場産業▽重工業などの大手臨海産業―を挙げ、石油ショックによる工場撤退を振り返った。鈴木会長は「清水の商店街はかつて一つにつながっていた」とし、衰退ぶりを憂えた。 「これからの清水まちづくり」と題して、「エネオス清水油槽所遊休地や三保埋立地の活用こそ清水のパワーを生む」と話し、物流と
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静岡・桜ケ丘病院、建築工事入札不調 JCHO、開院先延ばしも
JR清水駅東口に新築移転する静岡市清水区の桜ケ丘病院について、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)は5日午前、3月に不調に終わった建築工事に関する一般競争入札の再入札を行い、再び不成立に終わったことを明らかにした。2024年6月ごろの完成を見込んでいたが、さらに完成が先延ばしとなる可能性がある。 前回3月28日の建築工事の入札では、新型コロナウイルス禍による鉄鋼資材高騰により価格面で折り合うことができず、今回も同様とみられる。分離発注の電気配線や空調配管などの入札はすでに終了している。 JCHOは入札公告で「工期は契約締結日の1カ月後から約20カ月以内」としている。今後は業者から
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新技術・自動飛行ドローンで日本平ロープウエー点検 静岡鉄道
静岡鉄道はこのほど、中部電力パワーグリッドが開発したドローン自動航行制御技術を活用し、日本平ロープウエーの通信線の設備点検を実施した。静鉄によると、これまでは目視により行ってきたが、新技術活用でより安全で確実な点検が可能になった。 活用したのは、ロープウエーやゴンドラなどのワイヤのたるみに沿って自動飛行し、鮮明な画像を送ることができる新技術。これまでドローン操縦者が目視で操作していたため、対象物がうまく撮影できないケースがあった。新技術では画面中央付近に対象物を捉えながら精細な画像を撮影できる。 静鉄の広報担当者は「今後もさまざまな新しい技術を活用し、さらなる安全運行に努める」と述べた。
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太陽光発電会社を設立 エネオス、鈴与商事、静ガス合弁
石油元売り大手エネオス(ENEOS)と鈴与商事、静岡ガスは1日、JR清水駅東口エリアに市内一円から太陽光発電のPPA(電力購入契約)モデルで集めた余剰電力を供給するための新会社「清水ソーラーエナジー」を設置した、と発表した。設立と事業開始は同日付。 資本金3千万円で、エネオスが50・1%、残りを鈴与商事と静ガスが同率ずつ出資する。PPAでは市内の既存建物の屋根を対象に、初期投資ゼロで太陽光発電設備を普及できる。3社それぞれが営業など顧客対応を行い、新会社が太陽光発電設備の保守点検、余剰電力販売を行う。 同駅東口は静岡市内のほかの2カ所と共に環境省の「脱炭素先行地域」に指定されている。エリ
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清水銀行がPIF融資 静岡県信用保証協会と連携、県内初
清水銀行は31日、県信用保証協会と連携した「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」による融資契約を県内で初めて富士市の非鉄金属卸売業桜井メタルと締結し、実行したと発表した。持続可能な開発目標(SDGs)を推進する企業のサポートを目的にした同協会の「SDGs支援保証制度」を利用したもので、こうしたスキームは県内で初めてという。 桜井メタルは通常より低い保証料率で同制度を利用し、清水銀から運転資金として1億円の融資を受けた。非鉄金属スクラップの再資源化や運搬車のエコカー化がSDGsに貢献していると評価された。 清水銀はことし4月のPIF取り扱い開始以降、8月までに15件26億円を実
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清水東高生 援助のアイエイアイ訪問 米国での学習成果報告 今夏4週間「世界広がる」
「ジョン&ミヨコ・デイビー奨学金基金」と産業用ロボットのアイエイアイの援助で今夏米ペンシルベニア州で4週間のサマースクールに参加した清水東高2年の5人が同社を訪れ、お礼と報告をした。石田徹社長は「世界が相手のビジネスを通じ、日本が豊かになるよう力を貸してほしい」などと述べた。 高校生らは、ドイツ人や中国人など世界各国の同世代と一緒に過ごした日々を振り返り、価値観の違いや流ちょうな英語に圧倒されつつ「世界観が広がった」と述べた。普通科の森凜奈さん(16)はロシアからの侵攻を受けるウクライナ人と友人になったことを報告し、戦争を身近に感じた体験を話した。 石田社長との自由なやり取りでは生徒らは
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江戸期「富士川舟運」の関係性再来は 中部横断道開通1年、見えぬシナジー【清水港はいま①】
29日に全線開通から1年を迎える静岡-山梨間の中部横断自動車道。いまだ東京港の“引力”は強大だ。清水港の利用促進とのシナジー(相乗効果)が見えにくい中、かつての「富士川舟運」と清水港の関係性を取り戻すすべはあるのか。 ◇ーー◇ーー◇ 清水港発祥の地とされる巴川河口に山梨県の土地(約2千平方メートル)がある。「下げ米、上げ塩」に代表される富士川舟運の名残。山梨県などから舟運を経て運ばれた年貢米は馬の背か大八車でこの場所にあった「甲州廻米置場」まで運ばれ、大型船で江戸に運ばれた。山梨県庁が「清水県有地」と呼ぶ敷地内には神社もある。清水次郎長の船宿を復元した「末廣」(清
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清水港コンテナ数、横ばい 中部横断道1年 開通効果見えず
中部横断自動車道の静岡-山梨間全線開通1年を前に、開通した昨年8月からことし7月までの清水港の海上コンテナ取扱数量(20フィートコンテナ換算個数、TEU)を静岡県の公開資料から静岡新聞社が集計したところ、前年同期と比べてほぼ横ばいだったことが分かった。甲信地方の荷主の利用増が期待されたが、開通効果は具体的に見えていない。専門家は「清水港の定期コンテナ船(直航便)の航路と便数の少なさなど構造的要因がある」と指摘する。 中部横断道は2021年8月29日に開通した。集計によると、今年7月まで約1年間の清水港の海上コンテナ取扱数量は、前年同期比0・01%減の55万5226TEUだった。コンテナ取扱
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特攻隊描く芝居、静岡に 葛藤や友情 9月初公演「流れる雲よ」
特攻隊をテーマにした2人芝居「流れる雲よ」が9月17、18日の2日間、静岡市民文化会館大会議室で市内では初めて公演される。第38回ギャラクシー賞奨励賞受賞作品で脚本は静岡高出身の草部文子さんが手掛けた。 都内では毎年終戦記念日前後に公演され、多くのファンを集める人気芝居。20人以上の役者が参加し3時間弱かかるフルバージョンではなく、今回は多くの人が気軽に鑑賞できる1時間強の2人芝居を初公演する。 終戦直前の航空基地で幼なじみの兵士が再会する。特攻直前に敗戦を知った2人の精神的葛藤や友情、愛国心を丁寧に描く。地元ファンら4人が「静岡の人にもぜひ見てほしい」と手弁当で公演をPRしている。
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清水港の歴史研究語る 静岡県立大、清水区でシンポ
静岡県立大グローバル地域センターは23日、静岡市清水区のマリナートで「清水港の歴史から見る日本とアジア~今後の地域史研究の課題」と題したシンポジウムを開いた。地震や戦災で史料が少ないとされる清水港に関する歴史研究を次世代に引き継ぐのが狙い。 地元博物館の学芸員らが「清水湊の歴史と社会」、海上保安庁関係者らが「海洋から見る清水港の歴史」をテーマに講演した後、「清水地方史研究のこれからの100年」と題して地元郷土史研究家らがパネル討論した。 討論では「清水の回船問屋に関する史料は写しも少ない」「インタビューを通じて新事実が明らかになるケースがあり断片的な史料でも保存が極めて重要だ」などの意
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砕氷艦「しらせ」4年ぶり 清水港に9月17、18日 海洋展も
砕氷艦「しらせ」が9月17、18日の2日間、清水港日の出埠頭(ふとう)岸壁に4年ぶりに寄港し、内部の一般公開を行う。静岡市海洋文化都市政策課などは「清水海洋展2022」を清水マリンターミナルで同時開催し、清水港をPRする。 しらせの一般公開は事前予約不要。しらせ関連グッズや自衛隊グッズなどを販売する。「南極&北極がやってきた!」と題した海洋展では、ペンギンのはく製や雪上車の模型展示も行う。第62次南極地域観測隊員で静岡厚生病院の宮崎栄治さんが「南極ドクター越冬記」と題してトークイベントを行う。 静岡市は官民連携で進めているみなとまちづくりの活動や、日の出地区に建設を進めている海洋文化施設
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藤原紀香さん 紛争地支援語る 静岡・マリナートで講演
世界の紛争地で子供たちを撮影する活動を続ける女優の藤原紀香さんが20日、静岡市清水区のマリナートで講演した。20年前から続ける活動のきっかけや2002年のアフガニスタン訪問を写真で振り返った。 県教職員互助組合の主催。藤原さんはデビュー前の大学生のころ阪神大震災に直面した際、俳優などが炊き出しなどで被災者を励ましていた姿を見て芸能界に飛び込むと同時に、支援活動を志したことを紹介した。 アフガニスタンでは地雷で指などを失った子供に多く遭遇。リハビリする姿や学校で学ぶことを希望する姿に胸を打たれたという。藤原さんは「子供の笑顔に希望が見え、夢中でシャッターを押した」と話した。 会場では20
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総盆踊り、力強く 3年ぶりかんばらまつり 静岡
静岡市清水区蒲原の夏の恒例行事「第36回かんばらまつり」(実行委主催)が20日、蒲原市民センターで繰り広げられた。メインの「総盆踊り」には地域の人々が入れ代わり立ち代わり参加し、力強い踊りを披露した。 新型コロナウイルス感染拡大のため待ちに待った3年ぶりの祭りの開催。午後5時から蒲原太鼓の演奏や市消防団蒲原ラッパ隊の演奏、オープニングセレモニーがあり、夏休み中の地域の子供たちが興味深そうに見守った。抽せん会や打ち上げ花火も行われ、祭りを一層盛り上げた。 かんばらまつり最大の特徴の総盆踊りは、1950年、各地区ごとに行われる盆踊りが終了した次の日曜日に始まった「総盆踊り大会」がルーツ。その
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桶狭間後の家康解説 国学院大講師、徳川みらい学会で講演 静岡
徳川時代の歴史的意義を研究、発信する「徳川みらい学会」は19日、本年度の第3回講演会(静岡商工会議所共催)を静岡市清水区のマリナートで開いた。家康の家系に関する研究などを行っている国学院大兼任講師の平野明夫氏が「桶狭間後の家康と信長」と題して講演した。 1560年の桶狭間の戦いで今川義元が織田信長に敗れた後、家康がどう行動したのかを中心に解説した。家康は、義元の後継の氏真が弔い合戦をしないことに業を煮やし信長と同盟を結び、大名として自立したとされてきたが、平野氏は「もっと早く家康は自立をしていた」と指摘した。 スクリーンに当時の書状の文言などを映しながら持説を展開。桶狭間の戦い直後に家康
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深海底生物の観測成功 熱海・初島沖で東大准教授ら 超音波使った装置開発
深海底の泥の中に潜む生物の生態を明らかにしようと、水野勝紀東京大准教授(環境情報計測学)らの研究グループが超音波を使った現場観測装置を開発し、熱海市の初島沖でシロウリガイの生物分布を確認する実証実験に成功した。グループは酸性化などに敏感な底生生物を新技術により継続観察することで、海洋環境の変化を知ることができるとしている。 観測に成功したのは初島沖の相模湾の深海(水深約900~1200メートル)にあるシロウリガイのコロニー。国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)の有人潜水調査船「しんかい6500」に乗り込み、ロボットアームを使って高周波の超音波を発する新開発の装置を用いること
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障害者サッカー専用コート 静岡・IAI新工場敷地に建設、国内初
産業用ロボットのアイエイアイ(静岡市清水区)は17日、同区庵原町に現在建設中の新工場敷地内に障害者サッカーの専用コートを設置すると発表した。NPO法人静岡障がい者サッカー連盟によると、視覚障害者や知的障害者など7種の障害者サッカー全てを対象とした専用コートは国内初という。2024年春完成を目指す。 新しくできるのは「IAIパラフットボールパーク(仮称)」。約1500平方メートルの敷地内に縦40メートル、横20メートルの人工芝のコート1面と約200席の観客席を設ける。視覚障害者のサッカーのためのサイドフェンス、ユニバーサルデザインのシャワー室やトイレなども設ける。 同日、パラフットボール選
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若手演奏家 名曲を披露 静岡・清水区で9月
世界レベルの若手演奏家が名曲プログラムを披露する「クラシック・キャラバン2022 クラシック音楽が世界をつなぐ~輝く未来に向けて~『煌(きら)めくガラ・コンサート』」(日本クラシック音楽事業協会など主催、静岡新聞社・静岡放送など後援)が9月18日、静岡市清水区の市清水文化会館マリナートで開かれる。 昨年から始まった全国公演で、今回は県内を皮切りに全国各地を巡る。県内での公演は今年が初めて。才能あふれる若手アーティストが、おなじみのクラシック曲を奏でる。1人500円の「子どもチケット」を設けた。開演は午後3時。 問い合わせはアスペン<電03(5467)0081>へ。
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静岡市長 清水区で学生と意見交換 SDGsや環境整備
静岡市の田辺信宏市長が地域の住民や働く人と意見交換する「市長ミーティング室」がこのほど、同市清水区草薙地区で開かれた。産学官連携で周辺の環境整備などを手掛ける一般社団法人「草薙カルテッド」や、持続可能な開発目標(SDGs)の推進に取り組む市内の企業などを取材、情報発信する学生グループ「SDGs学生レポーター」のメンバーと交流した。 草薙カルテッドは防犯カメラ付き自動販売機の設置などの取り組みを紹介し、「学生の街であることを生かしたい」と強調した。SDGs学生レポーターのメンバーは「SDGsのためにとるべき具体的行動について、取材を通じて理解を深めたい」などと述べた。 田辺市長からは日ごろ
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ミカンふわっと香る日本酒 花酵母使い3社製造、発売 JAしみず合併50周年
「清水のミカンの花酵母を使った日本酒を召し上がれ」―。ミカンの生産が盛んな静岡市清水区庵原町に本店があるJAしみずは、日本で初めて青島ミカンの花酵母を使った日本酒を来月から発売する。区内三つの酒造会社に製造を依頼したお酒は三者三様。酒造りの工程や使う井戸水の微妙な違いによる味わいのバラエティーも楽しめるという。 「花酵母の苦みがアクセントになり、マーマレードに似た味わいのお酒になった」。英君酒造の望月裕祐社長(58)は振り返る。花酵母はアルコールの出方が穏やかだが、かんきつの含み香が生まれるなど満足のいくお酒になったという。 「正雪」が知られる神沢川酒造場の望月正隆社長(60)も「一般に
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かっぽれ熱く 4キロ5000人練り歩き 清水みなと祭り
静岡市清水区で3年ぶりに開催中の「第73回清水みなと祭り」(実行委員会と同市主催)は6日、メインイベントの一つ「港かっぽれ総おどり」を同区の中心部にあるさつき通りで盛大に行った。海上自衛隊の護衛艦を一般公開する「マリンフェスタ」などの催しもあり、多くの観光客でにぎわった。 同日夕方から夜にかけて「港かっぽれ総おどり」が行われた。 JR清水駅前から港橋まで車両通行止めにした約4キロの区間では150団体、踊り手5千人が思い思いの衣装を身に着け「かっぽれ・フラメンコ」などの曲に合わせて踊りを披露した。新型コロナウイルス禍による3年ぶりの復活を祝った。 オープニングセレモニーには、かっぽれシリ
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かっぽれが“帰ってくる” 清水みなと祭り5日から 最終日には花火1万発
夏の静岡市最大級の祭り「第73回清水みなと祭り」(実行委員会と同市主催)が5~7日の3日間、同市清水区中心部で開かれる。6日には150団体、踊り手5千人が参加する「港かっぽれ総おどり」が繰り広げられる。最終日は1時間で1万発を打ち上げる海上花火大会もある。 新型コロナウイルス感染拡大のため祭りは3年ぶり。5日は夕方から音楽パレードや「清水ゆかた踊り地踊衆」などを行う。6日午後7時からは、さつき通り4キロを市民らが埋める港かっぽれ総おどりがある。オープニングにはかっぽれシリーズの作曲者の宇崎竜童さんが参加する。 7日は午後7時半から日の出埠頭(ふとう)付近で海上花火大会がある。七つのステー
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北海道から朝採れ野菜 店頭で好評「空飛ぶフード」 実験2回目
フジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)、やさいバス(牧之原市)、マックスバリュ東海(浜松市)などはこのほど、北海道の新鮮な農水産物を空輸する「空飛ぶフードプロジェクト」の2回目の実証実験を行った。今回は朝採れのトウモロコシとエダマメなどを輸送。買い物客に好評を博し、実験はおおむね成功した。 昨年10月に5年ぶりに就航再開した静岡―札幌(新千歳)線の利活用を通じ、新型コロナウイルス感染拡大下での新ビジネスの可能性を探るのが狙い。7月30日の朝採れ野菜約80キロは同日夕には県西部のマックスバリュ4店舗の店頭に並び、好評だった。広報担当者は「売り場で声掛けすると実際に手に取って確かめる客が多
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清水みなとまちづくり協 日の出・巴川河口地区中間案 「にぎわい」など基本方針
地元企業や行政でつくる清水みなとまちづくり公民連携協議会はこのほど、「第4回清水みなとまちづくりシンポジウム」をオンライン開催した。日の出・巴川河口地区のガイドプランの中間案を示し、清水港の将来像を語り合った。 関係者が登壇する静岡市清水区の清水マリンビルの会場の様子をオンライン中継し、市民から質問を寄せてもらうスタイル。案では「にぎわい」「みどり」「いこい」の三つをキーワードとする基本方針を示した。 市が海洋文化施設を設置予定の地区と、JR清水駅周辺とをいかに結ぶかについて、案では水上バスのほかに二酸化炭素(CO2)を排出しない小型モビリティの新たな導入が提示された。 協議会では2
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豆力士「はっけよい」 清水区・廬崎神社で伝統奉納相撲 静岡
静岡市清水区横砂本町の廬崎(いおざき)神社で17日、伝統の祇園祭奉納相撲大会が開かれた。幼児や児童ら同士の取り組みが行われたほか、沼津市の飛龍高相撲部員も招待され、子供たちに胸を貸した。豆力士への声援が境内に響いた。 早朝の触れ太鼓に始まり、土俵開き、鼓笛隊の演奏などが行われた。多くの地元住民が集まるなか、子供たちは土俵入り前に塩をまいて真剣な表情で相撲を取った。 廬崎神社の奉納相撲は1912年、かつて同区内に別邸を構えた元老・井上馨の喜寿祝賀会で、当時の皇太子(後の大正天皇)が臨席するなか、地元の青年たちが相撲を披露したのが発祥とされ、100回以上を数える。 (清水支局・坂本昌信)
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静岡・桜ケ丘病院の開院「24年度上半期」 工事9月再入札
JR清水駅東口への新築移転が決まっている静岡市清水区の桜ケ丘病院について、市と基本協定で合意している2023年度中の開院が困難になったことが、病院を運営する独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)への14日までの取材で分かった。今春に建築工事の入札が不調に終わったためで、担当者は「開院は24年度上半期になる」と明らかにした。 3月28日の建築工事の一般競争入札は、新型コロナウイルス禍などによる世界的な建築用鉄鋼資材の高騰などで価格面で折り合わず不調となった。JCHOは今月7日付でホームページ上に9月5日に入札を再び行うことを公告。「工期は契約締結日の1カ月後から約20カ月以内」と設定し
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清水伝統「灯ろうまつり」 復活願う絵500枚 地元中高生きょうだい呼びかけ 思い出の一場面、市民描く
静岡市清水区の巴川で毎年7月に行われる「清水巴川灯ろうまつり」が、川に流した灯ろうを回収する小型船舶が確保できずに中止が続き、代わりに灯ろうを川に流す場面や出店の様子など祭りの思い出の絵を募る地元中高生きょうだいの活動が3年目を迎えている。これまでで最多の483枚が集まり、活動に理解を示す巴川沿いの工場のフェンスなどに展示している。 「灯ろうまつりは地域と切り離せない行事。絵で語り継げたら」。同区入江2丁目の静岡農業高2年大多和奈秀(なお)さん(16)は話す。弟の清水第八中3年寛樹さん(14)と行ってきた活動は口づてで地域に伝わり、今年は地元の小学校や保育園、高齢者施設にも輪が広がった。
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清水七夕まつり開幕 3年ぶり、竹飾り彩る
静岡に夏の訪れを告げる風物詩「第68回清水七夕まつり」(実行委主催)が7日、清水駅前銀座商店街などで開幕した。新型コロナウイルス禍で待ちに待った3年ぶりの開催。10日まで市民らが作った竹飾りが市街地を彩る。 メイン会場だった二つある地元商店街振興組合の一つが5月に解散し、今年は竹飾りを見られる区間はほぼ半減した。61本と例年に比べ出品数は少ないものの、アニメキャラなどをテーマにした力作が並び、訪れた人たちを楽しませている。 期間中は飲食物の出店があるほか、9~10日には今回新しく祭り会場となったJR清水駅東口公園でコスプレイベントや地元中高生の吹奏楽の演奏などを予定している。
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清水七夕まつり曲がり角、飾り大幅減 7日から3年ぶり開催
新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶりに静岡市清水区の中心街で開かれる「清水七夕まつり」(7~10日)が曲がり角を迎えている。68回目となることしはメイン会場だった二つある地元商店街振興組合の一つが解散し、再開前と比べて大幅な規模縮小となる。商店街そのものの空洞化と、竹飾りを作る商店主らの高齢化が理由で、例年数十万人以上を集める清水区の夏の風物詩が厳しい状況となっている。 「高度成長期のもうかっていた時代のような七夕まつりはもうできない」。5月に解散を決めた清水銀座商店街振興組合(23法人・個人)の元組合理事長、タシロ薬局の田代慶康さん(63)は唇をかんだ。これまで祭りの前は閉店後、店主らが
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短冊に「交通安全」 清水署で園児ら七夕イベント
清水署は4日、管内の静岡市清水区の曙保育園に通う年長の園児19人を同署に招き、交通安全七夕イベントを開いた。玄関前に設置された竹飾りに、あらかじめ願い事を書き込んだ短冊を、園児は署員らの手助けでくくり付けた。 イベントでは八木瑞生署長が横断歩道を渡るときは手を挙げることや、車に乗るときにはシートベルトを必ずすることなどを園児に話した。園児たちの短冊には「みんながこうつうじこになりませんように」などとひらがなで書かれていた。 毎年恒例のイベント。園児たちは同署から反射材やシールなどのプレゼントをもらった。同署蒲原分庁舎には年中や年少の短冊を付けた竹飾りが設置される。
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静岡人インタビュー「この人」 合志明倫さん 三保半島に新コンセプトの商業施設をオープンする
8月上旬に静岡市清水区三保の内浜海岸に新コンセプトの商業施設をオープンさせる。「三保の水族館」として親しまれた東海大海洋科学博物館などが来春の有料入館終了を発表する中、観光資源としての三保半島の魅力を信じ、発信し続ける。サーフショップも運営。48歳。 ―工事の進み具合は。 「建物は8割出来上がった。外構が整えばもっと雰囲気が出てくる。ハワイで夕日に照らされた雨が赤や黄色に輝く様子を『ウラレナ』と呼ぶことにちなみ、施設の名前にした。内浜から見る夕日はとても美しく、施設を通じて素晴らしさを発信していきたい。工事はわが子を見る思いだ」 ―なぜオープンを。 「約30年間ここに住み、魅力を分か
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清水南高生に感謝状 壁新聞制作し赤い羽根PR 静岡県共同募金会
静岡県共同募金会はこのほど、本年度赤い羽根共同募金運動への参加を呼び掛ける壁新聞などを制作した清水南高(静岡市清水区)の生徒への感謝状贈呈式を同校で開いた。 生徒は、若者自らが自分のまちをよくするため行う「赤い羽根若者向けプロジェクト」の一環で昨年12月に同募金会から制作依頼を受けた。贈呈式では同募金会の影島秀明常務理事が、壁新聞のほか、全県版チラシや法人開拓用チラシを制作した芸術科美術専攻の3年生3人に直接感謝状を手渡した。 同校の生徒が同プロジェクトに協力するのは今回が初めて。約1カ月間かけて制作し、すでに壁新聞は県内の学校に配布済みという。生徒の1人は「地域に貢献できる作品制作がで
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土砂災害に備え訓練 清水消防署、熱海土石流教訓に
熱海市伊豆山の大規模土石流災害の発生から7月に1年を経過するのを前に、静岡市消防局清水消防署は26日、同市清水区大内の民間採石場で土砂災害対応総合訓練を行った。22人の隊員らが土砂を手掘りで除去するなどした。 長雨で崖崩れが起き、畑作業中の女性の半身が埋まり、男性が民家と完全に埋没したとの想定で実施した。二次災害が起きないよう監視する市消防局の災害機動指揮支援隊も参加した。 隊員たちは周囲に土留めをして女性に見立てた人形を掘り返して担架に乗せたり、重機で倒木を取り除いたりした。参加者には昨年の熱海市の災害現場で活動した隊員もいた。 過去に救助隊や重機隊の訓練はあったが、指揮隊や救急隊ま
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ホームポジション 東証スタンダード市場上場 初日終値453円
建売住宅販売を手掛けるホームポジション(静岡市清水区、伴野博之社長)が23日、東京証券取引所スタンダード市場に新規上場した。県内企業として約1年半ぶり、今春の東証の市場再編以降では初の上場となった。県内に本社を置く上場企業は53社となる。伴野社長は「顧客や金融機関への信頼度、信用力を上げ、関東エリアでの営業に一層力を入れたい」と成長戦略を語った。 公募価格450円に対し、初値は465円だった。一時468円まで上昇し、終値は453円と公募価格を0・7%ほど上回った。出来高は227万4300株。 新株発行は110万株で、調達した資金は建築資材購入や建売住宅を建設する際の土地購入資金とする。
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児童、いかだで大航海 静岡市清水区三保の内浜海岸
静岡市清水区三保の内浜海岸で19日、地元の小学生たちによる「小年いかだまつり」(実行委員会主催)が繰り広げられた。区内各所の少年教室に通う児童らが自分たちで作ったいかだを持ち寄り、他地区と交流した。 児童たちは5月からタイヤや風船などを浮きにしていかだ作りを開始。手書きの旗をなびかせながら4人一組になって砂浜から20メートル先のブイを目指した。「イチ、ニ」と掛け声を合わせてオールをこぎながら、風であおられるチームも。ブイを一周してゴールの砂浜に戻るまで、保護者らは陸から大きな声でエールを送った。 例年この時期に行われている恒例のイベントで38回目。新型コロナウイルス禍により今回は3年ぶり
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国土交通省清水港湾事務所(静岡市清水区)滝川尚樹所長 新旧融合、港発展の力に【キーパーソン】
ことし4月に就任した。静岡と山梨を結ぶ中部横断道が開通するなど、交通や物流、観光などかつてないほど注目を浴びている清水港。港湾行政のかじ取り役として手腕が期待されている。情報通信技術(ICT)を生かした「スマートな港」を掲げる。 -清水に初めて赴任した感想は。 「国交省の先輩から『港の勉強をするには清水港が一番優れている』と言われ赴任した。日本有数のコンテナ取扱量の上、ばら積み貨物、クルーズ、フェリーと多様な機能を持つ。物流施設の整備が進み、みなと色彩計画などもあり先進的な港だ。清水港の強みは地理的・人的なネットワーク。道路網の充実に加え、関係者が清水港に愛着を抱いて一体となっている」
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清水港の新スタジアム 実現へ見えぬ道筋【解説・主張しずおか】
静岡市清水区のエネオス清水油槽所遊休地に新サッカースタジアムを建設する構想。JR清水駅周辺の商店街などを中心とした盛り上がりに対して、実現までの道筋は見えない。老朽化した区役所や防災など複合機能を持たせる案もあり、期待に応えるには議論の加速が必要だ。 JR清水駅前のアーケード街。シャッターが閉まりきりのがらんとした大きな空間が広がる。サッカーJリーグ1部(J1)清水エスパルスのオレンジ色のユニホームを着た地元ファンを見掛けるのは最近はまれだ。 「公民連携でやっていきたい」。4月上旬の定例会見で記者から「民間での整備を考えているのか」と問われた田辺信宏市長はそう答えた。川勝平太知事も構想へ
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オクシズ若手職人と意見交換 静岡市長交流会、住居確保が課題
静岡市の田辺信宏市長が地域の住民や働く人と意見交換する「市長ミーティング室」がこのほど、同市清水区茂野島の「挽物所639」で開かれた。自然豊かなオクシズで伝統工芸のひき物に取り組む若手職人たちから「住居確保が難しい」などの声が出た。 ひき物はろくろを使って刃物で加工した木製品。参加者は百瀬聡文さん(39)と、4月から神奈川県から移住した森田彩奈さん(25)ら弟子の3人。森田さんからは「(自分の住む)山間地と市街地が近いので便利。ネット環境も整っていて、情報発信もできる」との声があった。百瀬さんからは空き家は多いものの、貸し家となると少ない現状などについて報告があった。 市側からは空き家の
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三保の誇り「水族館」営業終了へ 市民から驚きと惜別の声
「地域の誇りだったのに」「思い出の場所なので残念」-。「三保の水族館」として親しまれた東海大海洋科学博物館と自然史博物館が本年度で有料入館を終了することが明らかになった1日、近隣の売店業者や地元市民から驚きや営業終了を惜しむ声が上がった。 「(東海大が周辺で運営した)三保文化ランドや人体科学博物館もあったころには1日に大型バスが20~30台も来た。当時としては珍しい展示ばかりで地域の誇りだった」 博物館前で45年間、売店や食堂、駐車場経営に親族で関わる武藤正代さん(74)は、有料入館の終了を知り、肩を落とした。兄の坪井和夫さん(76)は「覚悟はしていた。少子高齢化のなか致し方ない」と唇を
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東海大「三保の水族館」営業終了へ 23年3月、自然史博物館も
東海大海洋学部博物館は1日、静岡市清水区三保の海洋科学博物館と自然史博物館の有料入館を2023年3月で終了すると発表した。長年多くの県民らに親しまれたが、水槽施設の老朽化が進んでいた。区内には静岡市が2026年4月の供用開始を目指して海洋文化施設「海洋・地球総合ミュージアム(仮称)」の整備を計画していて、今後、同大は市と展示で連携する。 「三保の水族館」として親しまれた海洋科学博物館と、迫力ある恐竜化石骨格が見られる自然史博物館。来館者数は延べ約1900万人を記録した。同大は、周辺にあった三保文化ランドも00年に閉園している。1970年代から三保半島先端に集積を進めた「遊んで学べる施設」は
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静岡県産煎茶、ドバイに商機 「急須で一服」富裕層にヒット
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで近年、緑茶が人気だ。中でも急須で入れる煎茶が好まれていて、県内の製茶業界も注目している。日本貿易振興機構(JETRO)ドバイ事務所は取引の拡大を視野に、同静岡事務所(静岡市清水区)に県内向けの輸出説明会の開催を打診。6月にオンラインセミナーを初めて開催する。 「ロンドンの高級百貨店ハロッズを通じ、1キロ7万円の日本茶を買ったドバイの知人がいる」。8年前から現地に煎茶などを輸出する男性(60)は話す。 ドバイにも欧州発の日本ブームの波が到来。男性は多いときには年間1千万円を売り上げた。チョコレート好きが多く、イスラム教徒はアルコールを飲まないため、お茶へ
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学ぼう「東海道57次」 静岡市清水区の3資料館 連携し講演会
江戸時代に宿場町が多数置かれた東海道についての知識を発信しようと県内外の3資料館が連携し情報発信する「東海道57次講演会」が29日、静岡市清水区旭町の清水ふれあいホールであった。学校関係者などが参加し、江戸幕府の宿駅伝馬制度について学んだ。 東京・日本橋から京都までの53カ所とされることの多い宿場町。ただ、西国大名らを監視する宿駅伝馬制度の本来の機能に着目すると、大阪までを含め「東海道57次」とするのが正しい理解という。主催の東海道町民生活歴史館(静岡市清水区蒲原)の志田威館長が基調講演した。 「教科書も伝え始めた『大阪への東海道57次』」と題した基調講演によると、大阪府の自治体の歴史副
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三保松原きれいに 3年ぶり一斉清掃 住民ら1000人参加
富士山世界遺産の構成資産三保松原(静岡市清水区三保)で29日、30年以上前から続いている地域住民による「初夏の一斉清掃」が繰り広げられた。新型コロナウイルス感染拡大で3年ぶりに地区全戸に呼び掛けて行われた清掃には約千人が参加した。 三保地区の自治会関係者でつくる三保名勝保存会の主催。参加者は午前8時半ごろ軍手姿で集合。約3万本のマツがある三保松原のうち清水灯台周辺のエリアを中心に、松林にたまった松葉や枯れ草、雑草を1時間半程度かけて次々に取り除いていった。 関係者によると、三保松原周辺ではかつてかまどや風呂を沸かす際のたき付け用に松葉が利用されていた。松葉をきれいに取り除くと食用のキノコ
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静岡市と鈴与商事 日の出地区、脱炭素で協定
2030年までに地域内の消費電力を全て再生可能エネルギーでまかない二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする環境省の脱炭素先行地域で、静岡市は27日、清水区の日の出地区について鈴与商事(静岡市葵区、加藤正博社長)を実現に向けたパートナーとする、と発表した。同日、市役所静岡庁舎で連携協定書の締結式を開いた。 両者によると、鈴与商事は倉庫群など既存施設の屋根を対象に、初期投資ゼロで太陽光発電設備が設置できるPPAモデルで同設備を普及させる。余剰電力をマリンビルや清水海上保安部などが入る合同庁舎に供給。防災の観点から蓄電設備も設置し非常時に備える。 鈴与商事は鈴与グループが事業展開する日の出地
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クセのある生き物 パネルと標本で紹介 静岡「みほしるべ」
富士山世界遺産の構成資産三保松原周辺に生息する“クセ”のある生き物をパネルと標本で紹介する展示「三保松原コレクション・クセのある生き物」が21日、静岡市清水区三保の市三保松原文化創造センター「みほしるべ」で始まった。 同市の主催。展示されているのは、生態や形状に特徴がある植物や昆虫など27種類。例えば、5~6月ごろにマツの新枝に自分のおしっこで泡のかたまりを作り、その中に隠れるマツアワフキや、5月中旬、枯れマツの中に潜み、模様がほほ笑んでいるかのように見えるマツノマダラカミキリのサナギなど。独特な形状のキノコ類なども紹介している。 展示では「人間」もクセのある生き
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来静に日印友好の秘話 天国へ旅立ったゾウ「シャンティ」
静岡市立日本平動物園で子供らに愛され、5日に53歳で死んだアジアゾウの雌シャンティ。当初はインド・マイソール州(現カルナータカ州)から旧清水市(現静岡市清水区)に贈られた。ただ、6500キロ以上も離れた場所からはるばる来た理由は知られていない。きっかけは、清水出身の1人の青年が現地の貧しい村々で始めた支援活動だった。 きっかけをつくったのは、同区青葉町の松浦和良さん(83)。早稲田大の夜学に通い20代で単身渡印。慈善家ハリハラン氏と現地の村々を訪ね、日本の技術を紹介する催事や青年海外協力隊の受け入れに携わった。 その過程で、後に1970年6月に動物園で行われたシャンティの贈呈式にも出席
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桜ケ丘病院23年度移転 一層の医療機能拡充を【黒潮】
施設老朽化により、2023年度にJR清水駅東口公園への新築移転が決まっている静岡市清水区の独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)桜ケ丘病院。新施設は津波被害への備えのみならず、医療の機能面においても広域的に核になるよう一層の拡充を目指すべきだ。 「駿河湾フェリーで通院している人もいる」。元県職員の男性(74)は話す。フェリー乗り場は24年度病院の移転先に近い場所に移る。伊豆西岸の患者にとって新病院は朗報になるかもしれない。 同病院の経営は実は健全そのものだ。20年度決算は約2億4千万円の黒字。貸借対照表によれば、総資産約19億円3千万円に対し負債は約4億8千万円しかなく、自己資本比
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記者コラム「清流」 コロナ禍のペット事情
清水港から輸出される国産ペットフードが近年急激に増え、最近の売れ筋を知ろうと近くのホームセンターに行き驚いた。さまざまな味の十数グラム入り「おやつ」が1個から手に取れ、まさに駄菓子屋の陳列棚のようだ。 新型コロナウイルス感染拡大で、人々が癒やしを求めてペットを飼うケースが静岡市周辺でも多いという。担当者は「特にネコちゃんには味の嗜好(しこう)がありますから。毎日同じものだと飽きてしまいますよ」と丁寧に解説してくれた。 昔飼っていたネコには祖母が毎食「ねこまんま」を与えていた。腰を曲げておわんを運ぶ足元でネコが全力で体をくねらせていた。世界中のイヌやネコにコロナ禍はどんなふうに映っているの
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サクラエビ秋漁が解禁 地域の成長余力生かせ【黒潮】
駿河湾サクラエビ秋漁が解禁し、大井川港で10月28日夜にあった初水揚げを取材した。漁船から降ろされる半透明の魚体は美しい。自然の神秘を感じる瞬間だ。 2018年秋漁の全面休漁以降、漁業者は漁獲自主規制に取り組んでいるが、資源量は思うようには回復していない。ことしの秋漁解禁以降、主産卵場の湾奥で由比・蒲原地区(静岡市清水区)の80隻が資源調査を複数回行ったが、魚影は見当たらない。 ことしの春漁終盤で湾奥に群れが確認できたことなどから、県は「回復の初期段階」とする。しかし、最盛期の1960年代後半に比べ60分の1まで減った昨年の漁獲量を見れば、由比・蒲原地区と大井川・小川地区(焼津市)の計1
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カトリック清水教会 取り壊し決定から1年 地域と所有者の対話重要【解説・主張しずおか】
築90年近くが経過し、耐震基準を満たしていない木造のカトリック清水教会(静岡市清水区)について、カトリック横浜司教区が昨夏取り壊しを決め1年余り。地域住民らが保存を求め続けるなか、工事の日程は決まらず、取り壊しは宙に浮いたままになっている。戦争遺産としての側面もあり、地域と所有者は対話加速が必要だ。 欧州の教会は石やれんが造りだが、専門家は「清水教会は西洋の伝統的な建築形式を『翻訳』して、日本の木造技術を生かして造られている」と話す。二つの鐘楼とゴシック様式が特徴的だ。 清水教会は1945年7月の空襲や艦砲射撃を免れ、多くの負傷者の救護所にもなった。6千世帯、1万2千人を擁する文教地区の
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特攻艇「海龍」か 下田沖、水深35メートルで海洋調査会社撮影 旧日本軍兵器【動画あり】
旧日本海軍の2人乗り特攻潜水艇「海龍(かいりゅう)」とみられる船体が下田市の恵比須島の南西約800メートルの海底で見つかった。地元の海洋調査会社「ウインディーネットワーク」が9日までに明らかにした。太平洋戦争末期、下田には米軍の本土上陸作戦を想定した海龍の基地があり、周辺では1999年と2015年にも海龍が見つかっている。 見つかった船体の長さは約17メートル、幅約1メートルで水深約35メートルに沈んでいた。艇首は下田港とは逆の南東方向を向いていた。下田の基地には海龍計十数艇の配備計画があったとされ、15年に海龍を発見した同社が調査を続けていた。ことし7月上旬に音響ソナーで発見し、水中ドロ