清水“寄港ラッシュ”の春 国際クルーズ船 4月は最多12回

 新型コロナウイルス感染拡大で受け入れを停止していた国際クルーズ船を、国内の先頭を切って3月から再開する清水港は春に“寄港ラッシュ”を迎えそうだ。4月までに全18回の寄港を予定(14日現在)。「港の華」といわれる大型客船が清水港に戻ってくるのは3年ぶりで、海外からの乗船客をおもてなしするボランティアや近隣商店街など地元の期待が高まっている。

新型コロナウイルス感染拡大前に清水港に停泊するカラフルな船体の国際クルーズ船=2017年7月、清水港(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)
新型コロナウイルス感染拡大前に清水港に停泊するカラフルな船体の国際クルーズ船=2017年7月、清水港(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)
3~4月の国際クルーズ船清水港寄港スケジュール
3~4月の国際クルーズ船清水港寄港スケジュール
新型コロナウイルス感染拡大前に清水港に停泊するカラフルな船体の国際クルーズ船=2017年7月、清水港(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)
3~4月の国際クルーズ船清水港寄港スケジュール

 1日の「アマデア」(約3万トン)の寄港を皮切りに3月は6回、4月は12回の寄港を予定する。月間12回は30年以上続く客船誘致の歴史の中で最多。2023年度は過去最も多い70回以上の寄港が予定される。17年度の31回が最多だったが一気に倍以上となった格好だ。
 再開後初の受け入れとなる「アマデア」が着岸する際には埠頭(ふとう)で太鼓の演奏や歓迎式典が予定される。14日以降は駅や商店街を結ぶ無料シャトルバスの運行も予定している。日本初寄港の「MSCポエジア」(約9万トン)は21日に清水港に着岸。4月3日には人気の大型船「ダイヤモンド・プリンセス」(約12万トン)が寄港する。
 市海洋文化都市政策課の久保田哲史担当課長(55)は「その土地ならではの体験が気軽にできる、国際クルーズ船への需要がコロナ禍の間に高まっていた。外国人の間で日本は魅力的な観光地と映っている」と話す。
 清水区観光ボランティアガイドの会の久保田禎昭会長(79)は、美術館や寺院などに通訳ボランティアを配置し、鶴の折り紙などを配る。久保田会長は「清水の文化や歴史を世界に発信したい」と期待を寄せる。
 清水港客船誘致委員会は、歓迎ムードをさらに盛り上げるために寄港予定を地元に回覧板で回すほか、ホームページでも近くアップする。

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