清水港の歴史研究語る 静岡県立大、清水区でシンポ

 静岡県立大グローバル地域センターは23日、静岡市清水区のマリナートで「清水港の歴史から見る日本とアジア~今後の地域史研究の課題」と題したシンポジウムを開いた。地震や戦災で史料が少ないとされる清水港に関する歴史研究を次世代に引き継ぐのが狙い。

ステージでパネル討論する登壇者ら=静岡市清水区のマリナート
ステージでパネル討論する登壇者ら=静岡市清水区のマリナート


 地元博物館の学芸員らが「清水湊の歴史と社会」、海上保安庁関係者らが「海洋から見る清水港の歴史」をテーマに講演した後、「清水地方史研究のこれからの100年」と題して地元郷土史研究家らがパネル討論した。
 討論では「清水の回船問屋に関する史料は写しも少ない」「インタビューを通じて新事実が明らかになるケースがあり断片的な史料でも保存が極めて重要だ」などの意見が出た。また、終活などで史料を安易に捨てないよう呼び掛けることや、歴史調査の際に史料だけではなく、現場に実際に赴くことの重要さも話し合われた。
 会場には港湾関係者ら多くの聴衆が駆け付け熱心に聴いた。
 (清水支局・坂本昌信)

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