静岡県清水港管理局/斎藤昌昭局長 恩恵を実感できる港に【キーパーソン】

 中部横断自動車道の開通や静岡市の海洋文化施設建設、ENEOS(エネオス)清水製油所跡地がサッカースタジアムの建設候補地に選定されるなど大きな変革期を迎えている国際拠点港湾・清水港。3月からは海外のクルーズ船受け入れも再開する。管理する県の担当者にみなとまちづくりの展望を聞いた。

斎藤昌昭氏
斎藤昌昭氏

 -海外のクルーズ船受け入れが再開する。
 「昨年秋の国内船寄港再開後、岸壁での見送りに来る人が増え、改めてクルーズ船の人気が不動であることを実感する。客船誘致委員会などと連携し、新型コロナウイルス感染症に対し、万全な備えをして臨む。清水港周辺には久能山東照宮など観光資源が多い。コロナ禍で疲弊した観光産業の復活のため起爆剤になればと思う」
 -日の出地区の防潮堤整備が始まった。
 「防災と景観、にぎわい作りが両立するように整備する。現在行っている工事は、民間であるエスパルスドリームプラザ新館棟との一体的な整備であり、全国的にも珍しいスキームだ。防潮堤整備が日の出地区の観光地としての魅力をさらに高めるようにしたい」
 -清水港の将来像は。
 「県は清水港の長期構想として『スマート・ガーデン・ポート』を基本理念として掲げる。美しい環境の中で先端技術を活用し、安全・安心で心豊かに暮らせる港を作る。次世代モビリティー(乗り物)や水上交通などでウオーターフロントエリアの回遊性を高めることも課題だ。何より地域住民が恩恵を実感・享受できるみなとまちにしたい」

 さいとう・まさあき 県港湾企画課長、県交通基盤部港湾局長などを経て2022年4月から現職。59歳。

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