清水港輸出入 3年ぶり減 23年 液化天然ガス単価下がる

 名古屋税関清水税関支署がこのほど発表した2023年の清水港貿易概況(速報)によると、輸出額は前年比0・6%減の2兆2350億円、輸入額は3・7%減の1兆3955億円で、ともに3年ぶりの減少となった。差引額は8395億円の輸出超過だった。

清水港の貿易額の推移
清水港の貿易額の推移

 輸出品目別では、自動車の部分品(16・9%増)や二輪自動車類(8・3%増)などが伸びた一方、無機化合物(48・7%減)やプラスチック(15・0%減)、電気計測機器(21・8%減)などが減少した。輸入品目別では、科学光学機器(2・6倍)や玩具・遊戯用具(7・3%増)などが伸びた一方で、魚介類・同調製品(13・3%減)や液化天然ガス(18・3%減)、パルプ(20・1%減)などが減少した。
 輸入額の減少には、ウクライナ情勢を巡り歴史的なエネルギー価格の上昇があった22年に比べ、液化天然ガスの単価が下がったことが影響している。数量ベースでは10・2%減の118万9224トンの一方、金額ベースでは18・3%減の1153億円となった。菜種などの原材料の単価も低下した。
 御前崎港、田子の浦港、静岡空港を合わせた県全体の輸出額は2・6%増の2兆6539億円で、輸入額は4・0%減の1兆4573億円だった。御前崎港は自動車関連の輸出が好調で、県全体を押し上げた。静岡空港では数年ぶりに輸出入実績があった。
 (清水支局・坂本昌信)

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