排水浄化装置を強化へ PFAS問題対応で静岡・清水区の工場側

 発がんリスクを高めることが疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が、静岡市清水区三保の化学工場周辺の敷地外の井戸から比較的高濃度で検出されている問題で、工場運営会社が工場前の水路に流す排水を浄化する設備を強化することが28日、分かった。

三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場周辺(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場周辺(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)

 静岡市環境保全課によると、工場を運営する三井・ケマーズフロロプロダクツ社(東京)側が24日に開かれた、同社と市、三保地区連合自治会の3者による連絡会準備会の席上、方針を示した。12月中旬にも稼働させるという。工場前水路では、市が10月31日~11月12日に採水した水のPFAS(PFOAとPFOSの合計)濃度を調査。日時によって差はあるものの、13日間計26回の採水中、最大で国の指針値の54倍となる1リットル当たり2700ナノグラム(速報値)を検出していた。
 同社は今年2~8月の月に1回、工場前水路に出る直前の排水中のPFAS濃度を調べ、8月に排水浄化装置を強化していたが、今回はそれに続く措置。

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