いなばペットフード 静岡市駿河区に物流拠点 集約・稼働、静岡市の脱炭素先行地域内

 国内ペットフード製造業界首位のいなばペットフード(稲葉敦央社長)は、本社を置く静岡市清水区周辺に分散していた物流拠点10カ所を、同市駿河区恩田原の「いなば静岡物流センター」に集約させ、2月下旬に本格稼働させた。国の交付金を活用しながら同市が進める市内3カ所の「脱炭素先行地域」の取り組みのうち、地区内の消費電力を全て太陽光発電で賄うことを目指す恩田原・片山エリアでは初めての操業開始となった。

「いなば静岡物流センター」が全棟利用する、丸紅ロジスティクス駿河物流センター(手前)と駿河第2物流センター。共に屋根に太陽光発電パネルが設置されている=1日、静岡市駿河区恩田原(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
「いなば静岡物流センター」が全棟利用する、丸紅ロジスティクス駿河物流センター(手前)と駿河第2物流センター。共に屋根に太陽光発電パネルが設置されている=1日、静岡市駿河区恩田原(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
「いなば静岡物流センター」が全棟利用する丸紅ロジスティクス駿河物流センター内に積まれたペットフード=2月下旬、静岡市駿河区恩田原
「いなば静岡物流センター」が全棟利用する丸紅ロジスティクス駿河物流センター内に積まれたペットフード=2月下旬、静岡市駿河区恩田原
「いなば静岡物流センター」が全棟利用する、丸紅ロジスティクス駿河物流センター(手前)と駿河第2物流センター。共に屋根に太陽光発電パネルが設置されている=1日、静岡市駿河区恩田原(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
「いなば静岡物流センター」が全棟利用する丸紅ロジスティクス駿河物流センター内に積まれたペットフード=2月下旬、静岡市駿河区恩田原

 いなば静岡物流センターは、丸紅ロジスティクス駿河物流センター(4階建て、延べ床約3万平方メートル)と、同じ工業団地内で至近距離にある駿河第2物流センター(平屋建て、延べ床約1万2千平方メートル)の全棟を賃貸借で活用している。
 いなばペットフードの流通センターとしては静岡物流センターが国内1カ所となる。同市清水区由比北田の工場で製造した製品や、清水港から輸入した製品を保管する。在庫管理など内部作業はそれぞれ丸紅ロジと中部陸運(同区)が担う。いずれも2月27日までに本格稼働した。
 このうち駿河物流センターの屋根には環境省の交付金を活用し、中堅ゼネコンのフジタと静岡ガスが設置した新会社が「電力購入契約モデル(PPA)」により太陽光パネル2088枚を設置、1127キロワットの太陽光発電設備を備えた。同市はJR清水駅東口エリア(清水区)と、物流倉庫などが立地する日の出エリア(同区)、恩田原・片山エリアの3エリアを脱炭素先行地域としている。
 いなばペットフードの幹部は「地球環境に優しい事業を展開し、地域社会にも貢献していきたい」とした。

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