東海大翔洋高放送部、「古典朗読コンテスト」全国1、2位独占

 第15回古典の日朗読コンテスト(古典の日推進委員会主催、京都府高等学校文化連盟共催、文化庁など後援)がこのほど、京都市上京区の金剛能楽堂であった。公開最終審査会に選ばれた東海大静岡翔洋高放送部の2人が中学・高校生部門でトップの大賞と、大賞に次ぐ文部科学大臣賞などに選ばれた。県内高校生の上位2位独占は初。

大賞を受賞した西川さん(右)と大賞に次ぐ文部科学大臣賞を受賞した長谷川さん=静岡市清水区の東海大静岡翔洋高
大賞を受賞した西川さん(右)と大賞に次ぐ文部科学大臣賞を受賞した長谷川さん=静岡市清水区の東海大静岡翔洋高


 大賞に選ばれたのは1年の西川怜那さん(15)、特別賞の文部科学大臣賞と京都府高等学校文化連盟会長賞に選ばれたのは長谷川聖花さん(17)。「更級日記」を朗読した西川さんは「試行錯誤の連続だった練習の苦労が報われた。達成感を忘れず他の大会でも頑張りたい」と述べた。将来舞台関係の仕事を希望し、「紫式部日記」を朗読した長谷川さんは「単語一つ一つの意味を調べることを通じて世界観を理解するよう努めた」と振り返った。
 大会には一般部門に236人、中学・高校生部門に230人の応募があった。録音審査を経た15人が11月25日に金剛能楽堂で行われた公開最終審査に参加した。2人は、元アナウンサーで、SBS学苑で朗読講座を持つ今井せつ子さんから1週間に1回指導を受けて大会に臨んだ。今井さんは「古典の語り方にはお手本がない。手探りの指導だったが、登場人物の気持ちや場面の展開をよく理解し、情景が浮かぶような朗読を心がけた」と話した。
 放送部の川上博顧問は「古典の魅力を生徒たちが学ぶきっかけになれば」などと振り返った。
 (清水支局・坂本昌信)

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