由比伝統「お太鼓祭り」 地元住民ら豊作や豊漁祈願 静岡市清水区

 静岡市清水区由比町屋原地区で1日、県無形民俗文化財の豊積神社お太鼓祭りが行われ、豊作や豊漁を祈願した。沿道に仲買人の自宅兼店舗が多くあるため、サクラエビの一層の復活を期待する声もあった。

自宅兼店舗の前で太鼓を打ち鳴らす地元住民=静岡市清水区由比町屋原
自宅兼店舗の前で太鼓を打ち鳴らす地元住民=静岡市清水区由比町屋原

 お太鼓祭りは「若松様」とも呼ばれ、古来から開運、厄よけを願って行われてきた。坂上田村麻呂が東征のため、豊積神社に立ち寄り戦勝祈願したことなどが起源とされる。保存会のメンバーがそれぞれの家の前を太鼓を担いで回り、住民らは鉢巻き姿で一生懸命たたいた。
 本来元旦から3日間続く祭りは昨年の正月、新型コロナウイルス感染拡大のため3年ぶりに元旦のみ復活した。保存会によると、今年も地元住民らの総意で引き続き元旦のみ行われた。近くホームページを公開したり、他地域のイベントに参加したりするなど今後も祭りの継承を続ける。

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