静岡・桜ケ丘病院の開院「24年度上半期」 工事9月再入札

 JR清水駅東口への新築移転が決まっている静岡市清水区の桜ケ丘病院について、市と基本協定で合意している2023年度中の開院が困難になったことが、病院を運営する独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)への14日までの取材で分かった。今春に建築工事の入札が不調に終わったためで、担当者は「開院は24年度上半期になる」と明らかにした。

2023年度中の開院が難しくなっている桜ケ丘病院の新築移転用地=14日午後、静岡市清水区袖師町
2023年度中の開院が難しくなっている桜ケ丘病院の新築移転用地=14日午後、静岡市清水区袖師町

 3月28日の建築工事の一般競争入札は、新型コロナウイルス禍などによる世界的な建築用鉄鋼資材の高騰などで価格面で折り合わず不調となった。JCHOは今月7日付でホームページ上に9月5日に入札を再び行うことを公告。「工期は契約締結日の1カ月後から約20カ月以内」と設定し、工事が順調に進んだ場合でも24年6月ごろの完成を見込む。
 同病院は老朽化が進み、17年に市役所清水庁舎が移転した後の跡地に移転することで市とJCHOが合意。その後、庁舎移転が凍結されたため、20年12月に病院の新しい移転場所とともに23年度中の開院を盛り込んだ基本協定を結んだ。JCHOの担当者は「世界的な経済情勢によりやむを得ない状況となった」と述べた。
 (清水支局・坂本昌信)

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