三保造船所が省エネ大賞 センター会長賞、業界初

 一般社団法人省エネルギーセンター(東京)は23日までに、静岡市清水区の三保造船所を本年度の「省エネ大賞省エネ事例部門省エネルギーセンター会長賞」に選出したと発表した。船を建造する工場などにおける地道な節電努力が評価された。造船業界での同賞受賞は初めて。
 約200人が働く工場内の生産効率を維持しつつ、研磨などに用いる空気圧縮機の台数を減らして効率よく作業したり、待機電力を削減したりした。同社では2021年度の電力使用量を、それ以前の3年間の平均に比べ3割以上カットした。
 同センターによると、経営環境が厳しい造船業界では全体に省エネ機運が低調だという。電力使用量を可視化できるシステムを導入した現場が一丸となった努力が評価された。三保造船所は年間5~7隻程度の大型漁船などを造船している。
 同社は「取り組みで社内に省エネ活動が根付いた。今後も活動を続ける」とした。

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