土砂災害に備え訓練 清水消防署、熱海土石流教訓に

 熱海市伊豆山の大規模土石流災害の発生から7月に1年を経過するのを前に、静岡市消防局清水消防署は26日、同市清水区大内の民間採石場で土砂災害対応総合訓練を行った。22人の隊員らが土砂を手掘りで除去するなどした。

埋まっていた人を救助する土砂災害訓練中の清水消防署員ら=静岡市清水区大内の採石場
埋まっていた人を救助する土砂災害訓練中の清水消防署員ら=静岡市清水区大内の採石場

 長雨で崖崩れが起き、畑作業中の女性の半身が埋まり、男性が民家と完全に埋没したとの想定で実施した。二次災害が起きないよう監視する市消防局の災害機動指揮支援隊も参加した。
 隊員たちは周囲に土留めをして女性に見立てた人形を掘り返して担架に乗せたり、重機で倒木を取り除いたりした。参加者には昨年の熱海市の災害現場で活動した隊員もいた。
 過去に救助隊や重機隊の訓練はあったが、指揮隊や救急隊まで含めた総合訓練は初めて。同消防署幹部は「迅速にできることを行い、助けられる命を助けたい」と述べた。
 

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