記者コラム「清流」 政治は身近なところにある

 先日、県内の2大学で講義をする機会があった。一つの大学では講義前に当日の新聞記事について学生同士で話し合う時間があり、いい機会だと聞き耳を立てた。
 国会図書館の絶版本デジタル化が報じられた記事について、ある学生が静岡と東京には情報格差があり、ありがたいと指摘していて興味深く聞いた。講義の冒頭、県内の情報格差について話をした。
 JR東静岡駅前に県立図書館を約180億円かけて作る計画がある。静岡市内には市立図書館が複数あり、県内を見渡せば市内の大学に通う学生は恵まれている。この問題は県と政令市の二重行政を考えるきっかけになる、と。
 講義のテーマは今夏の参院選。政治が身近なところにあることを伝えたかったが、学生の意見を聞く時間はなかった。
 (政治部・市川雄一)

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