静岡人インタビュー「この人」 石光(せき・ひかり)さん シングルマザーを支える事業を展開

 ひとり親家庭の生活向上を目指すヴァリオス合同会社(静岡市駿河区)を3年前に起業した。スタッフはシングルマザーを中心に雇用。母親が在宅で副業をできる仕組みづくりや、社員が子連れでも安心して働ける環境整備に取り組む。3児を子育て中。38歳。

石光さん
石光さん

 ―どのような事業に取り組んでいるか。
 「シングルマザーによる仕事代行『mamayoro(ままよろ)』が事業の柱。事務や秘書業務、SNSの投稿などを企業や個人事業主に代わって女性が行う。仕事を請け負う女性は独自の教育カリキュラムで学び、弊社の仕事を受けてもらった後、クライアントの業務を代行する」
 ―事業の狙いは。
 「人手不足に悩む企業と、コロナ禍で困窮するシングルマザー。双方にとってウィンウィンの事業と考える。シングルマザーの収入を増やすことは、子どもたちの暮らし、将来を支えることにもつながる」
 ―起業してからの3年間を振り返っての感想は。
 「多くの経営者とお会いし、共感、応援し合える人脈を築くことができた。スタッフも成長し、自由にそれぞれの持ち味を生かし、良いバランスで仕事に取り組めている。帰宅後は私がオンライン会議をし、隣で子どもが宿題をしていることも。日々忙しいが、子どもとの入浴中のおしゃべりや休日の森林浴でリフレッシュしている」
 ―今後の目標は。
 「シングルマザーが安心して働ける場、子どもを預けられる場や住居を整え、静岡を全国からシングルマザーが集まり活躍できる街にしたい。取り組みを多くの人に知ってもらえるよう、発信にも力を入れたい」

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