泊食分離 サービス向上 熱海でセミナー

 熱海市は30日、宿泊客が宿以外で食事をする「泊食分離」をテーマにしたセミナーを市役所で開いた。新型コロナウイルス禍で旅行形態が多様化する中、市内の飲食事業者らが地元の特産品を使ったサービス向上などに意識を高めた。

地元の特産品を使ったカクテルの作り方を手ほどきする三沢さん(左)=熱海市役所
地元の特産品を使ったカクテルの作り方を手ほどきする三沢さん(左)=熱海市役所

 全国の特産品を使ったカクテルなどを提供する銀座ダイニングバー・ミスティー(東京都)のバーテンダー三沢政樹さんが、熱海産のダイダイやレモン、県内産のイチゴを使ったドリンクメニューを紹介。同じ産地の果物を組み合わせたり、自家製品を取り入れたりすることで「安全や独自性をアピールできる」と話した。
 飲食店の予約サイトを運営する「ぐるなび」の担当者も講師を務め、コロナ禍でも黒字を維持しているサイト加盟店の取り組みを紹介した。担当者は「店の強みを先鋭化することが重要」とアドバイスした。市は、コロナ禍での宿泊施設の稼働率向上やビジネス客の獲得に向けて泊食分離の推進を図っている。市観光建設部の立見修司次長は「飲食シーンを発信していくことが熱海の観光回復につながる」と話した。

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