輸出用茶箱ラベル紹介 明治から昭和中期 浜松・平野美術館

 浜松市中区元浜町の平野美術館で、11日に開幕する特別展「蘭字-横浜開港と近代日本の輸出ラベル」(同館、静岡新聞社・静岡放送主催)の作品搬入が行われた。

「蘭字」展に向け、準備が進められる会場=浜松市中区元浜町の平野美術館
「蘭字」展に向け、準備が進められる会場=浜松市中区元浜町の平野美術館

 蘭字は輸出用の日本茶に付けられたラベルで、明治から昭和中期にかけて茶箱などに貼られた。輸出先や商品名、茶の情報を示すアルファベットに加え、輸出先の動植物や日本の風物などの図柄が色鮮やかに印刷され、その芸術性が改めて注目されている。
 今回の特別展では、日本と西洋の文化を融合させ、創意工夫を凝らしたデザイン性が魅力の蘭字を中心に、茶の輸出拠点だった横浜を描いた「横浜絵」など計約100点を紹介する。
 同館学芸員の平出実乃里さん(27)は「斬新さが感じられ、魅力的なものばかり。茶産地の静岡県の皆さんはきっと楽しめるはず」と来場を呼び掛ける。
 8月14日まで。入場料は大人800円、中高生300円、小学生200円。問い合わせは同館<電053(474)0811>へ。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞