ウクライナ避難者交流会 応募低調「参加を」 静岡県内「30人程度いるはず」

 ロシアによるウクライナ侵攻の影響を受け県内に逃れてきた避難者を支援する団体「ウクライナ希望のつばさSHIZUOKA」は12日、避難者や静岡県内在住のウクライナ人を招いた交流会を静岡市葵区で開く。ただ、6日に募集を締め切ったものの、在住者からの申し込みは2人だけだった。静岡県内には30人程度が生活しているとみられ、団体は申込期間を11日まで延長して参加を呼び掛けている。

募集期間の延長を協議する関係者=6日午後、静岡市葵区の県総合社会福祉会館
募集期間の延長を協議する関係者=6日午後、静岡市葵区の県総合社会福祉会館

 「もともと静岡県内に住んでいる方々に情報が届いていないのかもしれない」。団体の共同代表の1人、小野田全宏県ボランティア協会理事長は懸念する。
 県の外国人の住民基本台帳人口調査によると、県内には2018年末時点で11市町に1~11人、計27人のウクライナ人が住んでいるとされる。在住者同士のつながりが少なく、情報が伝わっていない可能性が高いという。申し込んだ在住者から「周知不足では」と指摘を受け、期間の延長を決めた。
 団体によると、6日時点で5家族12人がウクライナから静岡市、富士市、三島市、浜松市などに逃れていて、近く来静する予定者を含めると20人を超える見通し。夫や父親らがウクライナに残っているため、避難者は日々の戦況や家族の安否確認に追われつつ、日本語の壁に直面しながら生活必需品や就労先の確保といった課題に悩まされていることが多いという。団体は「静岡での暮らし方などを母国語で伝えてくれる在住者との関わりが欠かせない」としている。
 交流会ではウクライナ料理づくりや語り合いなどをする予定。詳しい内容は団体のホームページから確認できる。参加者の会場までの交通費は団体が負担する。交流会は今後も開催し、避難者の近況や困り事を把握する場としての機能も見据えている。問い合わせは県ボランティア協会<電054(255)7357>へ。

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