社会部 大須賀伸江
おおすが・のぶえ 1980年、藤枝市生まれ。2002年入社。社会部、政治部、東部総局や三島支局などを経験。産休を経て夕刊「こちら女性編集室」を担当し、現在は社会部の遊軍記者として教育分野などを取材しています。趣味はピアノ。
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新たな感染症に備え 病床確保を平時から確約 静岡県、医療機関と協定へ コロナ5類移行1年契機
静岡県感染症管理センター(三島市)は近く、静岡県内の医療機関と、新たな感染症危機に備える医療措置協定の締結を始める。新型コロナウイルス禍当初に入院病床や発熱外来の確保が課題となったことを踏まえ、有事の患者対応を事前に約束しておく内容。医療機関は千を超える見込みで、新型コロナの5類移行から1年を契機に、平時からの「オール静岡」体制の構築に着手する。 「協定指定医療機関」となる施設は、コロナの2類時に病床を提供してきた病院や、発熱外来として機能した診療所。県が今春全面改定した感染症予防計画によると、協定機関との連携により、感染症危機当初(国内発生から3カ月以内)の入院病床数を400床程度、それ
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人工ぼうこう、肛門造設 オストメイトに理解を 静岡県内で入浴・プール利用拒否相次ぐ
がんなどの手術で腹部に人工ぼうこうや人工肛門(ストーマ)を造設した「オストメイト」から、入浴施設やプールの利用を拒否されたという事例が、当事者団体の日本オストミー協会県支部に相次いで寄せられている。同支部は「差別に当たる」として、各施設が利用を拒まないよう呼びかけを強める。 県支部会員の大石茂樹さん(68)=藤枝市=は一昨年、がんが見つかったぼうこうを全摘出し、ストーマを設けた。昨年、大学時代の友人たちが愛知県内への旅行を計画した際、「皆で風呂を楽しもう」と温浴施設に着衣入浴の事前許可を得てくれた。大石さんは気後れもあったが背中を押され、紺色の半ズボン状の専用入浴着を購入した。だが、当日、
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記者コラム「清流」 はしかの恐ろしさ
麻しん(はしか)の感染が3月に相次ぎ、国内の患者は21人と昨年1年の7割を超えた。「まだ全然少ない」との印象は否めないが、国や行政が注意喚起するということが、はしかの怖さを物語っている。 50代以上は幼少期の罹患(りかん)で一定数が免疫を持っているとされ、医師から「記憶がない人は、まず自分の親に確認して、分からない場合は抗体検査を」と聞いた。高齢の親が半世紀近く前のことを覚えているのか疑問だったが「一生忘れられないはず」という。高熱、いったん収まってまた高熱。ぐったりするわが子の体中に「ヒョウのような」発疹が出現―。考えるだけでも恐ろしい。 ワクチンは1歳と「年長」が定期接種のタイミング
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インフル患者半減、注意報レベル下回る 静岡県内、コロナも減 4月1~7日
静岡県は12日、定点医療機関から直近1週間(1~7日)に報告されたインフルエンザの患者数が1医療機関当たり5・99人になったと発表した。前週の12・15人から半減し、注意報レベルの終息基準値(10人)を下回った。 1日当たりの推定患者数は850人。定点当たりの患者数は東部7・46人、中部5・98人、西部4・45人となり全地区で前週を下回った。保健所別では御殿場が26・17人と警報レベル。 新型コロナウイルスの定点当たりの患者数は4・45人で、前週の4・70人よりわずかに減少した。1日当たりの推定患者数は560人。地区別では東部5・44人、中部4・07人、西部3・72人。
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旧清沢小・旧水見色小 閉校2校 思い込めた「宝物」共有 中藁科小 統合後初の始業式 静岡市
本年度から静岡市葵区の旧清沢小、旧水見色小と統合した中藁科小で8日、前期の始業式が開かれた。統合により閉校した2校の児童が、思いを込めて制作した「宝物」を紹介した。 旧清沢小の児童は、地域に伝わる「清沢和紙」に3校が集まる姿を表現した木を描いた作品を披露。旧水見色小の児童は似顔絵と「絆」の文字を描いた手ぬぐいを見せ、それぞれの説明をした。内山健校長は中藁科小の宝物として同校の校旗を紹介した。 新年度は旧清沢小学区から11人、旧水見色小学区から4人が通学。中藁科小児童は79人に増え、各学年とも10人以上になった。内山校長は「それぞれの学校の文化や伝統を大切にしていこう」と呼びかけた。 (
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「はしか」高まる警戒感 子どもの定期接種を確実に 静岡県、冷静対応呼びかけ
感染力が非常に強い「はしか(麻しん)」の患者数が国内で21人となり、昨年1年間の7割をすでに超えた。静岡県内では感染例が見られず、国のデータでも85%の人が抗体を持っているとされるため、県は「感染拡大は予想していない」として冷静な対応を呼びかける。ただ、定期接種を終えていない子どもは注意が必要だ。新型コロナウイルス禍の際の利用控えの影響で、抗体を持っていない子が増えているという。 定期接種は1歳と、「年長」に当たる小学校の入学前年度の2回。県感染症管理センターによると、コロナ禍の接種率は2021年、1、2回ともに94%で、はしかの排除状態を維持するための国の目標値「95%」を下回った。全
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被災地の子ども支援とは NPOカタリバ 能登で活動
発生からあすで3カ月となる能登半島地震。現地で子どもの居場所作りや学習支援に取り組む認定NPO法人カタリバ(東京都)は、2011年の東日本大震災以降、地震や豪雨水害などさまざまな被災地に入り、県内では21年の熱海土石流災害でも遊び場を設け、子どもたちに寄り添い続けた。能登や熱海、長年の支援活動から見えてきた、被災した子どもたちを取り巻く課題とは。 どの被災地でも、避難所の設営当初は簡素な仕切りしかなく、隣の人の会話が聞こえるほどの距離感。自宅や家族を失った人もいる。大人も極限の精神状態になる中で、子どもが大きな声を出すと、ほかの避難者から直接怒られたり、「黙らせろ」と保護者が言われるのを
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静岡県内インフル、新型コロナともに前週比減
静岡県は29日、定点医療機関から直近1週間(18~24日)に報告されたインフルエンザの患者数が1医療機関当たり15・54人になったと発表した。前週の16・4人から減少したが、「注意報」のレベルは続く。 1日当たりの推定患者数は2200人。東部19・36(前週19・5人)、中部11・83人(同12・74人)、西部14・79人(同16・38人)と全地区で前週を下回った。定点医療機関からの報告ベースでB型が94・1%を占めた。 新型コロナウイルスの定点1カ所当たりの患者数は5・09人で、前週の6・88人より減少した。1日当たりの推定患者数は600人。地区別では東部7・4人、中部3・81人、西部
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テーマ公募型共同研究始動 テクノスルガ・ラボと静岡県立大 若手提案の3件採択
微生物試験・分析のテクノスルガ・ラボ(静岡市清水区、望月淳社長)は新年度、静岡県立大でテーマ公募型の共同研究プロジェクトに取り組む。若手研究者から提案を募り、3件を採択した。同大地域・産学連携推進室によると、企業による公募を通じた共同研究プロジェクトは初めてという。 新年度に採択する3件は、敗血症時感染菌と不整脈のメカニズムの解明、静岡県産農作物を用いた口臭ケア食品の開発、人体に存在し食中毒の原因にもなる「黄色ブドウ球菌」と皮膚常在菌に関する研究。薬学部、食品栄養科学部の45歳未満の助教や講師が応募した。口臭ケア食品の開発を目指す薬学部の刀坂泰史講師は「サポートがあってこそ研究ができる。非
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インフル「注意報」再発令後も拡大 静岡県内、コロナも前週比増
静岡県は22日、定点医療機関から直近1週間(11~17日)に報告されたインフルエンザの患者数が1医療機関当たり16・4人となったと発表した。前週の11・96人から37%増加し、15日に「注意報」を再発令した後も拡大が続く。 1日当たりの推定患者数は2300人。東部19・5人(前週15・74人)、中部12・74人(同8・07人)、西部16・38人(同11・43人)と全地区で前週を上回った。定点医療機関からの報告ベースではB型が92・4%と主流で、A型は7・6%だった。年齢別では19歳以下が89%を占めた。 新型コロナウイルスの定点1カ所当たりの患者数は6・88人で、前週の6・37人よりわず
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静岡大入試後期日程 生物と化学で出題ミス
静岡大は19日、今月12日に実施した理学部、工学部、農学部の一般選抜入試(後期日程)の生物と化学の試験で出題ミスがあったと発表した。 化学では「どのような反応が起きているか簡潔に答えよ」と説明を求めた設問で、解答欄に「理由」と記したため誤解を招いた。同科目は3学部で計200人が受験した。 生物は、森林生態系に関する問題文で、考察に必要な条件文を付けずに出題したため「解答できない可能性が生じた」(同大入試課)という。理学部、農学部で計92人が受験した。 化学は受験者からの問い合わせで、生物は終了後、作成者以外の教員からの指摘で、それぞれの誤りを発見した。 出題ミスのあった問題に関しては
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静岡県内2施設で学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は19日、県内の中学校と高校計2施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計24人確認され、学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 島田市1施設14人、焼津市1施設10人
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静岡県内8施設で学級、学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は15日、県内の小中学校、特別支援学校8施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計110人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 裾野市1移設15人、函南町1施設15人、静岡市清水区2施設19人、同市葵区1施設18人、藤枝市1施設9人、掛川市1施設8人、浜松市中央区1施設26人
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静岡人インタビュー「この人」 新生児の拡大検査導入に尽力した静岡希少疾患ネットワーク代表 渡辺健一郎さん(静岡市葵区)
新生児に病気がないかチェックする際、公費負担の検査で対象外になっている7疾患を調べる「拡大検査」の県内導入に尽力した。県立こども病院の副院長。昨年11月に浜松医科大や聖隷浜松病院と「静岡希少疾患ネットワーク」を設立し、拡大検査の普及や早期治療の体制整備を進めている。59歳。 ―設立の経緯は。 「3機関でチームとなり、検査で陽性になった新生児を県内全域でカバーしようと発足した。拡大検査を周知するほか、分娩(ぶんべん)ができる産婦人科などの医療機関に働きかけもしている」 ―拡大検査の意義は。 「7疾患はいずれも効果的な治療法があり、治療の開始時期が救命や病状改善に直結する。そのうちの一つ
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静岡県内39施設で学級、学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は13日、県内の高校、小中学校、幼稚園、保育所計39施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計551人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 伊東市6施設71人、沼津市3施設26人、三島市2施設28人、裾野市3施設58人、御殿場市1施設6人、富士市1施設10人、静岡市葵区1施設24人、同市駿河区2施設28人、藤枝市4施設77人、牧之原市1施設11人、島田市1施設22人、焼津市1施設26人、吉田町1施設9人、磐田市2施設16人、掛川市1施設14人、袋井市1施設17人、菊川市1施設19人、森町1施設17人、浜松市中央区4施設45人、
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静岡県内23施設で学級、学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は12日、県内の高校、小中学校、幼稚園23施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計350人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 伊東市1施設9人、三島市2施設19人、富士宮市2施設16人、富士市1施設9人、藤枝市1施設43人、焼津市1施設18人、森町1施設15人、磐田市1施設6人、浜松市中央区10施設182人、同市浜名区3施設33人
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静岡県内13施設で学級、学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は11日、県内の小学校、特別支援学校計13施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計126人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 沼津市2施設21人、三島市1施設14人、静岡市清水区1施設11人、同市葵区1施設7人、焼津市1施設11人、藤枝市2施設19人、磐田市1施設4人、掛川市1施設14人、森町1施設7人、浜松市中央区1施設9人、同市浜名区1施設9人
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新型コロナ「注意報」解除 静岡県、医療レベルも「通常」に引き下げ
静岡県は8日、新型コロナウイルスの感染拡大注意報を解除したと発表した。定点医療機関から直近1週間(2月26~3月3日)に報告された患者数が1カ所当たり7・42人となり、注意報の発令基準である8人を下回ったため。医療レベルも「通常」を示すレベル1に引き下げた。 1日当たりの推定患者数は千人。地区別では東部9・14人(前週12・86人)、中部6・33人(同8・26人)、西部6・57人(同8・77人)といずれも減少した。 インフルエンザは定点医療機関1カ所当たりの患者数が8・47人。東部8・98人(同10・18人)、西部9・38人(同11・81人)で減少し、中部は6・83人(同5・79人)と増
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静岡県内10校で学級、学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は8日、県内の小学校10校でインフルエンザに感染したとみられる患者が計98人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 沼津市1施設7人、三島市1施設15人、静岡市葵区1施設17人、同市駿河区2施設17人、藤枝市3施設28人、吉田町1施設6人、浜松市中央区1施設8人
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静岡県内10小学校で学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は7日、県内の小学校10校でインフルエンザに感染したとみられる患者が計108人確認され、学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 富士宮市1施設12人、富士市1施設7人、静岡市葵区2施設18人、同市駿河区2施設27人、同市清水区1施設9人、焼津市2施設20人、吉田町1施設15人
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静岡県内31施設で学級、学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は6日、県内の高校、小中学校、幼稚園31施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計426人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 熱海市1施設17人、伊東市1施設9人、三島市1施設10人、沼津市2施設24人、裾野市1施設7人、静岡市清水区3施設52人、同市葵区5施設70人、同市駿河区2施設26人、島田市2施設19人、焼津市1施設15人、磐田市1施設12人、掛川市2施設23人、森町1施設18人、浜松市中央区5施設89人、同市浜名区3施設35人
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静岡県内国公立大が合格発表 受験生、自分の番号に家族と笑顔
静岡県内の国公立大の一般入試前期日程の合格発表が6日、各大学で行われた。静岡大、県立大、静岡文芸大、県立農林環境専門職大が実施し、学内掲示やホームページ上で、合格者の受験番号を公開した。 静岡市駿河区の県立大では午前10時、雨の中で受験生や家族15人ほどが集まり、緊張した面持ちで発表を待った。張り出された一覧に自分の受験番号を見つけると、付き添いの親と喜びあった。 国際関係学部に合格した榛原高3年の平井愛梨さん(18)=焼津市=は「受験勉強はつらかったけれど、長く希望していた学部に入学できる」と目を潤ませた。経営情報学部に合格した御殿場南高3年の小林咲哉さん(18)=富士市=は「自分の番
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静岡大入試 前期日程の英語で出題ミス
静岡大は5日、2月25日に実施した情報学部情報科学科の一般選抜入試(前期日程)の英語で、出題ミスがあったと発表した。 英文中の4カ所に下線が引いてあり、誤った表現を見つけて直すよう求めた問題で、「join to」に下線があるべきところが「join」のみに引かれていた。この箇所を選んで訂正することが正答だったため、受験生は適切な解答をすることができなくなったという。 試験当日、英語の終了間際に出題責任者が誤りを発見した。この問題については同学科の受験者131人全員を正解として扱う。
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静岡県内17施設で学級、学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は5日、県内の小中学校、幼稚園計17施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計221人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 三島市2施設26人、長泉町1施設14人、御殿場市2施設14人、富士市1施設14人、富士宮市1施設10人、焼津市1施設8人、森町1施設20人、磐田市1施設6人、浜松市中央区4施設57人、同市浜名区3施設52人
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静岡県内6施設で学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は4日、県内の高校、小学校6施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計52人確認され、学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 静岡市葵区2施設18人、同市清水区2施設21人、島田市1施設6人、吉田町1施設7人
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静岡・田町小児童がビオトープ発信 「学校自慢」を紹介、看板完成
静岡市葵区の田町小(入口強志校長)の3年生が校内のビオトープの魅力を伝える看板を完成させ、1日、除幕式を開いた。 造設されて20年近くがたつ「学校自慢」のビオトープをあらためて発信する狙い。児童は本年度、造設時に校長だった竹内敏逑さんに話を聞いたり、安倍川から取ってきた魚を入れたりしながらビオトープの意義を体感した。学習内容を基に、看板にはメダカなどをモチーフにした思い思いのキャラクターを描いた。 式典には地域住民のほか「学校環境緑化モデル事業」として看板設置費などを支援した県グリーンバンクやローソンの関係者、竹内元校長を招いた。除幕の後、オリーブなどの記念植樹も行った。 児童を代表
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静岡県内「インフルエンザ警報」解除 新型コロナは注意報継続
静岡県は1日、昨年11月から続いていたインフルエンザの警報レベルが終息したと発表した。定点医療機関から直近1週間(19~25日)に報告された患者数が1カ所当たり9・4人となり、終息基準値の10人を下回ったため。 先週の12・96人から減少した。地区別は東部10・18人(前週11・94人)、中部5・79人(同8・36人)、西部11・81人(同18・17人)。1日平均の推定感染者数は1300人。定点医療機関からの報告ベースでA型14%、B型86%で、B型がさらに割合を伸ばした。 新型コロナウイルスは1医療機関当たり10・09人で前週を下回ったが、注意報レベルは継続している。1日当たりの推定患
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国公立大2次試験 前期日程 静岡県内5大学で開始
国公立大2次試験の前期日程が25日、全国の172大学で始まった。志願者は23万2344人で、募集人員に対する倍率は昨年と同じ2・9倍となった。 国立大(82大学)には17万7520人が志願し、倍率は2・8倍。公立大(90大学)の志願者は5万4824人で、倍率は3・3倍。 静岡県内では5大学が試験を実施した。前期日程の志願者数は静岡大2636人(2・5倍)、浜松医科大426人(3・7倍)、県立大1024人(3・1倍)、静岡文化芸術大731人(3・4倍)、県立農林環境専門職大22人(1・8倍)の計4839人。静岡市駿河区の静岡大静岡キャンパスでは同日午前、時折雨が強まる中、受験生が列を作って
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記者コラム「清流」 夜間中学の「学び」
静岡市の元教員が運営する民間の自主夜間中学「しずおか自主夜間教室」に10歳の娘がお世話になっている。子どもからお年寄りまで利用者とスタッフがいて、毎回交流している。 記事は夜間中学を「学び直しの場」と表すことが多いけれど、実際利用者になると活動は多彩。教える、教わるという間柄よりも対等で、まさに「社会教育の場」。娘も帰り道「お姉さんが高校の内申点のことを教えてくれた」「おばさんと百人一首をやる約束をした」などと報告する。何の問題を解いたかより、丁寧に接してもらったことの方が印象に残っているのだ。 勉強する場所は各所にあるけれど、優しいまなざしや尊重する姿勢など人生に欠かせない「学び」を授
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静岡県、W警報のインフルとコロナ ともに患者が前週比増
静岡県は9日、定点医療機関から直近1週間(1月29日~2月4日)に報告された新型コロナウイルスの患者数が1医療機関当たり21・49人だったと発表した。警報レベルを超えた前週の19・14人の1・12倍で、1日当たりの推計患者数は2700人。「W警報中」のインフルエンザも前週値をわずかに上回った。 新型コロナの患者数は東部28・08人(前週25・24人)、中部17・55人(同17・14人)、西部18人(同14・43人)と全地区で増加した。保健所別では東部、御殿場、富士、静岡市、中部、浜松市の6カ所が警報レベル。0~19歳が患者の48%を占め、直近の半年間で若者の割合が最も高くなった。医療レベル
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静岡県内の小中学校13施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は9日、県内の小中学校13施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計147人確認され、学年閉鎖、学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 熱海市1施設7人、沼津市1施設11人、長泉町1施設6人、藤枝市1施設5人、磐田市3施設25人、袋井市1施設23人、浜松市中央区5施設70人
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静岡県内22施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は8日、県内の高校、小中学校、こども園22施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計273人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 熱海市1施設12人、静岡市葵区1施設10人、同市駿河区1施設9人、同市清水区1施設8人、焼津市2施設33人、藤枝市1施設19人、牧之原市1施設9人、磐田市4施設71人、湖西市2施設22人、菊川市1施設8人、御前崎市1施設8人、浜松市中央区4施設47人、同市浜名区2施設17人
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静岡県内29施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は6日、県内の高校、小中学校、幼稚園29施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計395人確認され、学年閉鎖、学級閉鎖を行ったと発表した。袋井市の幼稚園は患者数が11人となり、全園閉鎖した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 沼津市2施設28人、三島市3施設37人、富士宮市2施設25人、牧之原市1施設10人、湖西市1施設10人、袋井市1施設11人、浜松市中央区14施設225人、同市浜名区5施設49人
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新型コロナ警報発令 静岡県、インフルと同時流行 ダブル警報は初
静岡県は2日、新型コロナウイルスの感染拡大警報を発令した。同警報の発令は昨年9月29日の解除以来約4カ月ぶり。直近1週間(22~28日)の定点医療機関1カ所当たりの患者数は19・14人で、警報レベルの開始値「16人」を超えた。インフルエンザも警報継続中で、同時期に重複したことは過去にない。1日の推定患者数は双方とも2千人を超え、静岡県は「同時流行」との見方を示した。 新型コロナの定点当たりの患者数は前週比1・25倍。地区別では東部25・24人(前週20・28人)、中部17・14人(同12・90人)、西部14・43人(同12・17人)。保健所別では東部、御殿場、富士、静岡市、中部の5カ所が
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静岡県内32施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は30日、県内の高校、小中学校計32施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計455人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 伊豆市1施設7人、沼津市2施設17人、三島市3施設37人、富士市2施設33人、富士宮市3施設32人、牧之原市2施設25人、磐田市1施設13人、袋井市1施設10人、浜松市浜名区6施設108人、同市中央区11施設173人
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静岡県内15施設で学年・学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は29日、県内の高校、小中学校、幼稚園計15施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計174人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 三島市1施設11人、富士宮市1施設13人、富士市1施設12人、静岡市清水区1施設18人、同市葵区2施設25人、同市駿河区1施設7人、焼津市1施設7人、藤枝市1施設8人、菊川市1施設9人、掛川市1施設26人、浜松市中央区3施設31人、同市浜名区1施設7人
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静岡県内19施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は25日、県内の高校、小中学校、幼稚園計19施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計190人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 三島市1施設7人、富士市2施設18人、静岡市葵区2施設27人、同市清水区1施設13人、同市駿河区1施設9人、焼津市2施設19人、藤枝市1施設10人、菊川市1施設9人、浜松市中央区8施設78人
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国公立大2次試験の願書受け付け開始 静岡大でも記入漏れなど確認
国公立大の2次試験の願書受け付けが22日、各大学で始まった。受験生は13、14の両日に実施した大学入学共通テストの結果を基に志望校を選んで願書を提出する。締め切りは2月2日。 文部科学省によると、出願を受け付けるのは国立82校の397学部、公立93校の214学部で、募集人員は計約9万8千人。国立49校の142学部と公立24校の56学部は、共通テストの結果で門前払いする「二段階選抜」を予告している。 2次試験の日程は前期が2月25日から、後期が3月12日以降。中期日程は3月8日以降に実施される。 静岡大静岡キャンパス(静岡市駿河区)では22日朝、17通の願書が届いた。担当者が開封し、記入
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新型コロナ、2週連続患者4割増「第10波に」 静岡県、感染拡大で注意報
静岡県は19日、新型コロナウイルスの感染拡大注意報を発令した。定点医療機関から直近1週間(8~14日)に報告された患者数は1医療機関当たり11・35人で、注意報発令の目安となる「8人」を超えた。前週の7・78人の1・46倍。前週比1・4倍以上は2週連続で、急拡大が続いている。 同期間における国の定点医療機関当たりの患者数8・96人を上回った。1日平均の推計患者数は1400人で、同期間のインフルエンザの患者数よりは少ない。地区別では東部14・78人(前週9・38人)、中部9・52人(同6・81人)、西部9・32人(同6・96人)。東部地区では前週の1・5倍以上になった。保健所別では御殿場が3
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能登地震で被災の受験生、静岡大が入学検定料免除へ
静岡大は19日、能登半島地震で被災した受験生について、入学検定料を免除または返還する特別措置を講じると発表した。一般選抜や大学入学共通テストを課す学校推薦型選抜など、今後の入試で適用する。 志願者本人か学資負担者が被災した場合、申請を受けて対応する。22日から受け付けを始める出願手続きに関しても、インターネットでの出願や書類の郵送ができない場合はメールやファクスでの提出を認め、在籍校の調査書や卒業証明書などの提出についても、困難な場合は出願期間終了後の提出でも可とする。合格した被災者の入学料や授業料についても免除する独自の制度があり、申請があれば対応していく方針。 大学入試シーズンは13
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大学入学共通テストが終了 静岡県内2会場で試験時間を繰り下げ
大学入学共通テストが14日、終了した。静岡県内では1万4324人が出願し、21会場で受験した。2日目は理科(物理、化学、生物、地学)の基礎科目に4512人、専門科目に5962人、「数学1」「数学1・A」に1万423人、「数学2」「数学2・B」などに9498人が受験した。 同日午前、磐田市のJR東海道線の線路付近で火災が発生し、電車が遅れた影響で、浜松市中央区の静岡文芸大、浜松医科大の2会場で最大50分、数学の試験開始を繰り下げた。受験生471人に影響が出た。
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大学入学共通テスト 静岡県内21会場、1万4324人受験
本格的な入試シーズンの幕開けとなる大学入学共通テストが13日、全国の668会場で始まった。出願者は49万1914人で、静岡県内では昨年より556人少ない1万4324人が21会場で臨む。来年からは新学習指導要領に対応して教科・科目が再編されるため、6教科30科目で実施する最後の共通テストとなる。 静岡市駿河区の静岡県立大での試験会場では開始直前まで、受験生が参考書を読み込む姿がみられた。新型コロナウイルスの5類移行に伴い、マスクの着用は個人の判断に委ねられていて、外している受験生も一定数いた。 13日は地理歴史・公民、国語、外国語で、英語はリスニング試験もある。出願者のうち、高校などを今春
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能登へ寄付車運送 被災者に貸し出し 日本カーシェアリング協会静岡支部
日本カーシェアリング協会(宮城県石巻市)の静岡県支部は12日、能登半島地震の被災者に使ってもらうため、石川県に向けて、富士市内の拠点から車の搬送を開始した。静岡県からは計40台ほどをボランティアが運転して届ける予定。 この日は夕方から夜にかけて、ボランティアが支部に集まり、整備済みの軽トラックや乗用車に乗り込んで金沢市付近の参集場所を目指して出発した。車両はいずれも県内をはじめとする有志や関連団体からの寄付で、地震の発生を受けて同支部で点検整備を行い、協賛企業から送られたスタッドレスタイヤへの交換を進めている。 同協会は石川県七尾市の和倉温泉付近に支援拠点を設け、10日から利用受付を始め
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コロナ患者急増、インフルは減 静岡県感染症週報(1月1~7日)
静岡県は12日、定点医療機関から直近1週間(1~7日)に報告された新型コロナウイルスの患者数が1医療機関当たり7・78人だったと発表した。前週の5・45人の1・43倍に急増し、感染拡大注意報レベルの「8人」に近づいた。増加は7週連続で、前週比1・4倍以上となったのは昨年6月以来。 1日平均の推計患者数は約千人。地区別では東部9・38人(前週7・78人)、中部6・81人(同3・0人)、西部6・96人(同5・17人)。中部地区では前週の2倍以上になった。保健所別では熱海と中部の2カ所が、それぞれの注意報レベルの基準値を超えた。 県によると、コロナ陽性が確認された入院患者の数はこの1週間で倍以
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静岡人インタビュー「この人」 県看護協会の会長を務める 松本志保子さん(島田市)
静岡県看護協会で看護職の交流促進や、意見を集約して会長に提言する協会内組織の委員長などを歴任し、新会長に就任した。65歳。 ―抱負を。 「県民の皆さんの健康を守りたい。そのために、看護職の明るい未来を築きたい。介護度が重くなっても住み慣れた地域で、長く暮らせるよう支援する地域包括ケアシステムは看護職同士の連携で成り立ってきた重要基盤。活躍を後押しすることこそ、県民の幸福に直結する」 ―地域連携のビジョンは。 「地域に看護師の顔が見える関係を築きたい。現在も住民向けに、在宅医療の一翼を担う特定看護師を取り上げるフォーラムを開催し、役割を伝えている。新型コロナウイルス禍を通じて、多くの人
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インフル減少も警報継続、コロナは微増 静岡県感染症週報(12月18~24日)
静岡県は28日、定点医療機関から直近1週間(18~24日)に報告されたインフルエンザの患者数が1医療機関当たり20・37人で、前週の29・08人から減少したと発表した。警報は継続中。 1日当たりの推計患者数は2900人。地区別では東部27・86人(前週41・32人)、中部14・57人(同22・88人)、西部17・6人(同21・6人)と、いずれも前週を下回った。 新型コロナウイルスは4・29人で、前週の4・05人の1・06倍となった。地区別は東部5・06人(同5・4人)、中部2・74人(同2・57人)、西部4・85人(同3・94人)。保健所別に見ても、中部と西部の全ての保健所で前週を上回っ
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藁科の石は天下人の礎 地元児童が見学 静岡・駿府城とのつながり体感
静岡市葵区の中藁科小の6年生がこのほど、江戸時代初期に藁科地域の採石場「石丁場」で切り出されたとされる石の集まる場所を見学した。藁科産の石は、徳川家康が大御所時代に築いた駿府城の「天守台」に使われていることが近年の市の調査で分かっている。誰もが知る偉人と郷土の由縁を児童に感じてもらおうと同校が企画した。 地域住民によると、学区内の山中には家紋の刻印や、石を割る前に点線状に穴を開ける「矢穴」が施された巨石があり、多数の刻印が見つかっている。古くから貴重品として扱われ、旧家の庭や公民館の脇などでも見ることができる。 児童は、地元の石丁場に詳しい佐藤一広さんの案内で切り出された石の集まる山の入
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「清水空襲」資料をAIで和訳 静岡県立大生、米軍の作戦意図や事後評価を紹介 静岡平和センターで公開中
太平洋戦争末期の1945年7月、米軍が静岡市清水区を攻撃した「清水空襲」について作成した報告書を、静岡平和資料館をつくる会(静岡市葵区)と静岡県立大の学生3人が和訳し、同区の静岡平和資料センターで公開している。画像読み取りソフトと人工知能(AI)を使った翻訳ソフトを使い、短期間で80ページの全訳に成功した。 米軍は甲府や千葉など4カ所を、同年7月6日夜に攻撃する計画を立てた。報告書によると、清水は日本最大のアルミニウム工場などを抱える「本州中央部の重要な工業都市」。鉄骨造りの工場と木造家屋が混じるため、焼夷弾は貫通力の高い種類と、火災を引き起こす種類の2つを用意した―とある。作戦の意図や準
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さあ冬休み 静岡県内小中学校で終業式 受験生らに感染対策呼びかけ
静岡市、浜松市、沼津市などの小中学校で22日、終業式が開かれた。インフルエンザの警報レベルが継続する中、受験生を抱える中学校では冬休み中に体調を万全に整えた上で勉強するよう呼びかけた。 静岡市は多くの学校が冬休みは1月8日までと、例年よりも長め。同市葵区の安倍川中(冨田恭志校長)では学年ごとに集会を開いた。高校受験を控えた3年生は、冬休み明けの面接指導など進路関連の説明が中心。教員が自己PRの内容整理など、生徒各自が冬休み中に準備すべきことを説明し「長い冬休みを有効活用して」と力を込めた。各クラスでも「新型コロナウイルスなどの感染は受験勉強のリスク」と感染予防対策の徹底を求めた。3年の松本
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女性議員いないと困る? 常葉高生、静岡市議と意見交換
常葉大常葉高(静岡市葵区)は19日、同校に静岡市議7人を招き、意見交換会を開いた。「市の人口減少」と「女性議員の少なさ」をテーマとし、2年生が提案や質問を寄せた。 人口減少に関して生徒は「県外の友達を招いても自慢できるような遊び場がない」「大学や学部の選択肢が少なく、県外に出ざるを得ない」などと自らの体験に重ねながら課題を示した。女性議員の少なさについては「いないと困る理由が明確には分からない」という率直な疑問も出した。 議員も市の取り組みを紹介しながら「どのような施設が魅力に感じるのか」と生徒に尋ねたり、議会内で性別や年齢に偏りが生じた場合に「少数者の意見が通りにくくなる」とリスクを
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病気と闘う子どもに笑顔と勇気を ディズニー、静岡県立こども病院に“魔法”の壁紙
ウォルト・ディズニー・ジャパン(東京都)は静岡市葵区の県立こども病院に壁紙を設け、18日、お披露目のセレモニーを開いた。壁紙には特殊な加工が施され、スマートフォンなどでキャラクターを撮影すると、特製の動画を閲覧できる。治療に臨む子どもと家族を楽しい仕掛けで応援しようと、全国3カ所目、東海地方では初めて展開した。 待合ゾーンの壁紙は幅が20メートル以上あり、「面積は国内で最大級」(坂本喜三郎院長)という。ミッキーやミニーなど人気キャラクターが一面にあしらわれ、端末の画面越しに見ると、特定のキャラクターを白い星が取り囲み、それぞれのテーマ音楽とともに動画の世界にいざなわれる。治療に対する不安や
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記者コラム「清流」 恐怖のトコジラミ体験
トコジラミをご存じだろうか。「シラミ」の名だがカメムシに似て赤く夜行性で、吸血する昆虫だ。今夏、旅先の沖縄のコテージで刺された。1泊した朝、何げなく枕をめくったら2匹がわっと逃げていった。「珍しい虫がいる」「自然豊かな所だな」としか思わず、同じベッドで連泊した無知な自分を責めたい。 帰宅1週間後、手や足に突然、赤い差し口が50カ所ほど現れ、経験したことのないかゆみが始まった。1カ月ほど続いた上、虫たちが荷物に付着して、すでに“来宅”している可能性を考えると恐怖だった。 トコジラミは海外からの持ち込みが増えているといい、観光交流人口が今後増えると考えると、一層注意が
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インフルエンザ、静岡県内警報入り 過去最も早く 低年齢の家族感染目立つ
静岡県は30日、定点医療機関から直近1週間に報告されたインフルエンザの患者数が1医療機関当たり30・96人となり、警報レベルの開始基準値(30人)を超えたと発表した。前週の1・4倍。「警報入り」は5シーズンぶりで、記録が残る2002年以降だと09年に並んで最も早い。 地区別では東部が43・94人と警報レベル、中部は21・05人、西部は26・00人でいずれも注意報レベル。保健所別では御殿場が134・33人、東部38・80人、富士35・53人で警報レベルとなった。御殿場の多さは患者数が多い定点医療機関があるためで、感染者数が実数報告される学級閉鎖数では突出していない。1日当たりの患者数は推計
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静岡県内19施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は30日、県内の小中学校、幼稚園、特別支援学校19施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計227人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 沼津市1施設21人、御殿場市1施設7人、小山町1施設4人、富士市1施設2人、静岡市葵区2施設23人、同市清水区3施設29人、焼津市1施設28人、掛川市3施設34人、磐田市2施設40人、御前崎市1施設7人、浜松市東区2施設27人、同市浜北区1施設5人
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小中一貫教育で大里中グループ 課題設定力向上へ連携議論 静岡市
静岡市が2022年度から導入した静岡型小中一貫教育の研究指定校になっている駿河区の大里中グループ(大里中、中田小、大里西小)は22日、2年間の活動を総括する発表会を開いた。小中共通で「大里型PBL(課題解決型学習)」に取り組んでいて、3校で授業を公開した。 市内外から教員ら約160人が参加した。大里中2年生は本年度、「京都の魅力」を分析。この日の授業で各自の視点で考えたモデルコースを紹介し、旅行会社社員から批評を受けた。生徒は1年の時に地域と接点を持つ活動をし、3年となる来年度は社会参画を意識した「魅力あるまちづくり」をテーマとするため、2年は土台となる学習の期間と位置付けた。各小学校でも
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インフルエンザ 静岡県内9校で学級・学年閉鎖
静岡県は13日、県内の高校、小学校計9施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計150人確認され、学年閉鎖、学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 松崎町1施設29人、伊東市1施設11人、沼津市1施設68人、裾野市1施設4人、御殿場市1施設11人、掛川市1施設6人、浜松市中区2施設17人、同市西区1施設4人
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不登校「誰かとつながる場」を メタバース登校で出席認定/空き教室を支援ルームに 埼玉・戸田市の先進事例
不登校の児童生徒が、年々増え続けている。文部科学省の10月の調査発表によると、2022年度は全国で29万人(前年度比22%増)と過去最多を更新。静岡県内では17%増の9640人となり、小学校での増加傾向が強かった。不登校をめぐっては「問題行動ではない」との社会理解がつくられつつあるものの、居場所の選択肢は少ないのが現状だ。「学校は行けるけれど、教室までは難しい」「学校以外の場所が良い」「自宅に居たい」―。さまざまな思いを抱えた子どもたちが、どこにいても「誰か」とつながれるよう、多様な居場所の選択肢を提供している埼玉県戸田市の取り組みを取材した。 パソコン上に昔のテレビゲームのような画面が
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インフルエンザ 子どもの異常行動に注意 「飛び降りようと」「外に走り出す」 施錠や見守りで対策を
インフルエンザにかかった子どもの異常行動に気をつけて―。静岡県内では今シーズン、1日当たり約3300人の患者が推定され、その8割を10代以下が占める。重大事案は全国で年間50~80件程度あり、長年この重大事案を分析してきた国の調査データからは、抗インフル薬の服用にかかわらず飛び降りなどの事故が起きる可能性がうかがえる。識者は「子どもの誰にでも起きる可能性を想定しておくべき」とし、見守りや就寝環境のチェックを呼びかけている。 国の調査グループが分析した2006年以降の15年間のデータによると、異常行動は「突然立ち上がって部屋から出ようとする」「興奮して窓を開け、ベランダから飛び降りようとす
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静岡県、インフルエンザ患者微増 新型コロナは減少(10月30日~11月5日)
静岡県は10日、定点医療機関から直近1週間(10月30日~11月5日)に報告されたインフルエンザの患者数が、1医療機関当たり23・3人だったと発表した。前週の22・64人から微増した。 1日当たりの推計患者数は約3300人。地域別では東部地区23・0人、中部地区13・71人。西部地区は32・19人で前週の33・17人より減少したものの、3週連続で警報レベルの開始基準値(30人)を上回った。保健所別だと警報レベルは西部36・53人、御殿場34・17人だった。 新型コロナウイルスは1医療機関当たり2・14人で、前週の2・73人から減少した。1日当たりの推計患者数は約300人。地区別は東部3・
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インフルエンザ 静岡県内10施設で学級・学年閉鎖
静岡県は10日、県内の高校、小中学校計10施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計166人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 沼津市2施設24人、裾野市1施設14人、静岡市葵区1施設12人、同市清水区1施設27人、焼津市1施設54人、藤枝市1施設7人、磐田市1施設15人、湖西市1施設8人、浜松市西区1施設5人
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感染症危機想定し訓練 静岡県、政府との初動連携確認
感染症危機の発生を想定し、政府と各自治体の連携を確認する訓練が9日、オンラインなどで行われた。政府の感染症対応の司令塔となる「内閣感染症危機管理統括庁」の発足に伴う取り組み。県庁では川勝平太知事が国との緊急連絡会議に参加し、初動段階で共有すべき情報や政府からの要請内容を確認した。 海外のある国で新型インフルエンザの患者が数百人確認されて死者も出ている―との想定で実施した。国民生活や経済に被害を与える恐れがあるとして、政府が対策本部を設置。オンライン会議には全都道府県の知事らと国立感染症研究所長が出席し、それぞれの対策状況を報告した。 川勝知事は「ふじのくに感染症管理センターで各機関との連
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インフルエンザ 静岡県内13施設で学級・学年閉鎖
静岡県は9日、県内の高校、小中学校、特別支援学校計13施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計225人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 長泉町1施設20人、三島市1施設24人、富士宮市1施設19人、静岡市葵区1施設29人、同市駿河区1施設7人、掛川市5施設100人、袋井市2施設17人、浜松市浜北区1施設9人
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インフルエンザ 静岡県内36施設で学級・学年・学校閉鎖
静岡県は8日、県内の高校、小中学校、幼稚園36施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計525人確認され、学年閉鎖、学級閉鎖を行ったと発表した。藤枝市の中学校は患者数が40人になり、学校閉鎖を行った。市区町別の施設数と患者数は次の通り。 下田市1施設4人、裾野市1施設30人、三島市1施設11人、函南町1施設11人、沼津市2施設20人、伊豆の国市1施設22人、御殿場市1施設12人、焼津市2施設39人、藤枝市3施設59人、島田市2施設32人、牧之原市2施設55人、吉田町1施設10人、磐田市6施設59人、掛川市4施設51人、浜松市南区2施設14人、同市中区2施設21人、同市西区2施設23人
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安倍川花火大会、校内のビオトープ 地域の「自慢」園児に紹介 静岡市・田町小3年生
静岡市葵区の田町小3年生が7日、周辺のこども園などの園児を招いて地域の魅力を紹介する「ようこそ、田町小の会」を開いた。 同小を含む静岡型小中一貫「安倍川中グループ」の共通学習テーマ「あべかわ学」の一環。安倍川花火大会や安倍川の伏流水を引いて作った校内のビオトープなど、地域や学校に関する「自慢」を班ごとに決め、写真や園児に分かりやすい言葉で説明した。何度も質問を寄せた新富町こども園年長の黒川貴史君は「いろいろな事を知っていてすごい」と目を輝かせた。 児童は地域住民への聞き取りなどを経て、半年かけて資料を作り上げたという。隣接する静岡商業高の生徒が準備から協力し、園児への話し方などを助言した
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小中一貫教育を研究 静岡・安倍川中グループ、公開授業と実践報告
静岡市が2022年度から全市で導入した静岡型小中一貫教育の研究指定校である同市葵区の安倍川中グループ(同校、田町小、駒形小)は27日、「キャリア形成を目指した小中一貫教育カリキュラム」を主題に研究発表会を開いた。指定期間は本年度までの2年間で、総括として授業を公開し、実践報告を行った。 グループは3校共通の教育活動の狙いとして「自己調整力」「人間関係調整力」「愛郷心」の育成を掲げている。「生活科・総合的な学習の時間部」「特別活動部」など五つの部を設け、学校を超えて連携した。 実践報告は部ごとに行い、安倍川花火大会や安倍川もちなど地域資源を切り口にした学習や合同行事、公園の利用をめぐる住民
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共生社会実現へ語らい 熱心に先進例傾聴 静岡県社福協「ふじのくに地域共生塾」
地域共生の先進事例を学びながら、参加者が自ら活動を企画する全5回の「ふじのくに地域共生塾」(県社会福祉協議会主催)がこのほど、静岡市内で開講した。県内のNPO法人関係者や大学生、医師、行政職員など約10人が参加した。 初回は2019年度の「ふじのくに地域共生大賞最優秀賞」を受けた竜津寺(同市清水区)の勝野秀敏住職が講師を務めた。勝野住職はこども寺子屋や共生食堂など、人同士の関わりを生むための場作りの活動や理念を紹介した。人口減少を背景に地域では「孤立のリスク」という課題があるものの、「当事者が限界まで我慢する傾向があり、簡単に表面化しない」と指摘。住民同士のつながりの重みを強調した。 参
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静岡県内インフルエンザ 患者1000人超え 64施設で学級・学年閉鎖
静岡県は18日、県内の高校、小中学校、幼稚園64施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計1094人確認され、学年閉鎖、学級閉鎖、学校閉鎖を行ったと発表した。患者数は今シーズンで初めて千人を超えた。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 下田市2施設107人、南伊豆町1施設8人、伊東市1施設8人、沼津市1施設7人、函南町2施設18人、裾野市1施設7人、御殿場市3施設29人、富士宮市2施設30人、富士市2施設30人、静岡市清水区4施設70人、同市葵区6施設198人、同市駿河区2施設19人、焼津市4施設43人、藤枝市2施設38人、掛川市7施設92人、磐田市5施設74人、袋井市4施設35
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静岡人インタビュー「この人」 医療機関に手作り人形の寄贈を続ける 滝宰枝さん(静岡市葵区)
世界各国に約25万人の会員がいる「キワニスクラブ」の県内組織「国際キワニスクラブ静岡」の最古参として活躍し、小児医療機関に手作りの人形を寄贈するなど、19年間、子どもへの奉仕活動を続けている。9月まで県内組織の会長職も務めた。83歳。 ―キワニスクラブとは。 「ロータリークラブ、ライオンズクラブと並ぶ世界三大奉仕団体の一つで、1915年に米国で設立された。国内には41カ所あり、静岡は2004年に発足した。会員は50人いて、このうち女性は9人。手作りの人形『キワニスドール』の寄贈のほか、高校生サミットの支援、子ども食堂の支援など幅広く活動している」 ―キワニスドールとは。 「体長40セ
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暴力行為4割増「生徒間暴力」顕著 静岡県教委調査 コロナ禍の影響浮き彫りに
静岡県教委は6日、2022年度に県内の公立学校が認知したいじめや暴力、不登校に関する調査結果を公表した。小中学校の暴力行為は5080件で前年度比42%増。生徒間暴力が急増していることが分かった。 内訳は小学校3608件(前年度比53%増)、中学校1472件(21%増)。「生徒間暴力」は小学校2674件(57%)、中学校1103件(32%増)で前年度に比べて顕著に増加した。形態ごとの比較でも全体の7割を占めていて、「器物損壊」「対教師暴力」が続いた。 暴力行為の件数が伸びた一因として、県教委は新型コロナウイルスの影響で、児童生徒が人との関わりを体験的に学ぶ学校行事やグループ活動が減少した点
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小中高のいじめ、過去最多の2万3314件 静岡県内22年度
文部科学省が4日発表した、2022年度の国公私立学校の問題行動・不登校調査で、静岡県はいじめの認知件数が2万3314件で、過去最多だった21年度の2万122件を15%上回った。 小学校は1万7841件(前年度比18%増)、中学は5323件(7%増)、高校は77件(2%増)。特別支援学校は前年度の18件から73件へと、4倍以上に急増した。重大事態の発生件数は19件だった。政令指定都市は浜松市が51%増の4883件、静岡市は0・3%増の2400件だった。千人当たりの認知件数は県62・2件、浜松市78・0件、静岡市51・3件。 いじめについては国が積極的認知を促す方針を示していて年々増加傾向に
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静岡県内29校で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は4日、幼稚園や小中学校、高校計29施設でインフルエンザに感染したとみられる患者401人が確認され、学級閉鎖や学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の患者数は次の通り。 【幼稚園】静岡市葵区31人、 【小学校】裾野市14人、沼津市9人、富士宮市24人、同市11人、富士市24人、同市8人、同市36人、同市12人、同市12人、焼津市7人、藤枝市26人、湖西市9人、浜松市西区9人、同市北区6人 【中学校】三島市15人、 富士宮市8人、同市9人、富士市13人、静岡市清水区10人、島田市6人、藤枝市9人、牧之原市9人、同市9人、湖西市12人、同市7人 【高校】磐田市21人、浜松市南区1
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病院救急救命士、処置は搬送患者限定… 法的課題発信で静岡県内初の団体設立へ
病院に勤務する静岡県内の救急救命士が10月7日、連携組織となる初めての団体「県病院救急救命士部会」(仮称)を設立する。県内の病院救急救命士は30人ほどと限られる上、入院患者の容体急変時に搬送患者と同様の救命処置ができないなどの課題があるため、救命士同士で連携しながら法的な課題を情報発信していく。 救命士の救命処置は、医師の具体的な指示に基づく特定行為を含む30以上の項目がある。法的には「重度傷病者が病院に搬送されるまで」と定義されていたが、2021年の法改正で「入院するまで(しない場合は医療機関に滞在する間)」となり、活動範囲も「病院前」から「救急外来」までは広がった。 ただ、部会立ち上
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インフルエンザ 静岡県内455人感染、27校学級・学年閉鎖
静岡県は20日、小中学校、高校計27校でインフルエンザに感染したとみられる患者455人が確認され、学級閉鎖や学年閉鎖を行ったと発表した。9月の1日当たりの患者数としては過去最多。県内の定点医療機関1カ所当たりが10日までの1週間で診た平均患者数は、前週比2倍以上の4・79人。11日以降も、閉鎖数や患者数の増加がみられ、県は注意を呼びかけている。 市区町別の患者数は次の通り。 【小学校】沼津市13人、同市9人、同市10人、同市11人、富士市8人、藤枝市5人、同市24人、同市29人、同市5人、菊川市27人、浜松市中区27人、同区30人、同市東区6人、同区24人、同区12人、同市西区16人、同市
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ペットの感染症 他県と情報共有、届け出制度ない現状に対策 人にうつるケースも
マダニの媒介で感染し、人の致死率が25%を超えるとされる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)。静岡県は西日本から広がってきた感染地域の東端に当たる注目エリアで、本年度も感染者が出ている。ペットなど動物から人にうつる人獣共通感染症だが、動物に関しては公的な届け出の制度がないため、県獣医師会静岡支部が他県の組織と連携し、動物の感染情報の共有に乗り出した。 同支部は7月から「獣医療ネットワーク」として、動物の感染情報の集約を静岡市内で始めた。対象の動物はイヌとネコ、感染症はSFTSを含む20種類で、獣医師は自院の郵便番号とともにシステムに入力する。東京農工大感染症未来疫学研究センター長の水谷哲也
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患者微減、推計3千人 警報は継続中 静岡県内新型コロナ感染状況
静岡県は15日、新型コロナウイルスの直近1週間(4~10日)の感染状況を発表した。定点医療機関1カ所当たりが1週間に診た患者数は23・83人で、前週の26・65人から減少した。感染拡大警報は継続中。県は1日の推計感染者数は3千人と推計している。 地域別の定点当たりの患者数は東部29・16人、中部17・62人、西部23・7人。保健所別では西部が微増したが、それ以外の8保健所は前週の値を下回った。患者の年齢別割合は20歳未満が46%と半数近くを占めた。患者の検体のゲノム解析では、オミクロン株派生型「XBB」系統の26・7%に当たる31人が、新変異株「EG・5」だった。 13日時点で、呼吸不全
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静岡・葵区の中藁科小児童 オンラインで英会話に挑戦 米国の元クラスメイトと再会
静岡市葵区の中藁科小の4年生は12日、今夏同校に一時入学していた日系米国人の双子の姉妹とオンライン英会話に挑戦した。1カ月ぶりの“再会”を喜び、英語や日本語を織り交ぜて会話を楽しんだ。 姉妹はカリフォルニア州に住む山本英実さん(10)、花怜さん(10)。夏期休暇中に同小学校区内に住む祖父を訪ねて来日したことがきっかけで、約10日間、4年生児童と一緒に授業を受けた。花怜さんは「来年も行きたくなるほど、毎日が楽しかった」と振り返る。 同小は帰国した2人と再び話す機会を設けようと、外国語の授業でオンライン通話を企画。姉妹の母真弓さんの協力もあって実現した。児童はパソコン
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選択的夫婦別姓テーマに 静岡女性史研究会が新刊 事実婚など体験談 アンケート結果も
静岡女性史研究会(大塚佐枝美代表)はこのほど、「しずおかの女たち」第11集(A5判、260ページ、羽衣出版)を発行した。「選択的夫婦別姓」を特集テーマとし、旧姓の通称使用や事実婚を選択した女性の体験談を掲載している。 2019年の第10集「私たちの今を問う」以来、4年ぶりの出版。キャリアの途中で結婚して旧姓使用を続けた大学教授や弁護士のほか、夫婦別姓を原則とする国際結婚で子どもの名付けに両親の母国のルーツを込めたケースなど、幅広い対象を取り上げている。 事実婚にこだわって「出産後、婚姻届と出生届を提出して子どもを夫の姓にし、すぐ離婚届を出した」という体験談や、「姓を変える苦労を先輩から聞いて
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静大特支中学部生 コースター作品出展 色合い褒められ「うれしい」 静岡県立美術館
静岡大付属特別支援学校中学部の生徒6人が30日、作業学習で自作したコースターを展示している静岡市駿河区の静岡県立美術館県民ギャラリーを訪ね、来場者に感想を聞いた。 生徒は「学校の来客をもてなす」をテーマに織機で毛糸を編み、12点の展示用コースターを作った。色使いを追求したり、形を美しく整えるよう気を付けたりしたという。 同校は、他者の視点に関心を持つことで生徒自身の視野を広げようと来場者へのインタビューも企画した。生徒は自分たちの作品が展示されているのを見てうれしそうな表情を見せ、鑑賞に来た人に感想を求めてノートに記した。3年の近藤菫さんは「色合いがきれいと言われてうれしかった。大勢の人
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新型コロナ 静岡県が独自警報発令 発熱外来 混雑じわり 「感染のピーク見えづらい」
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行してから8日で3カ月になる。週ごとの感染者数は前週を超え続け、静岡県独自の感染拡大警報が発令された。医療機関が担う発熱外来では一部で混雑が始まり、医療者は患者の急増を警戒する。 静岡市葵区の「しずおか葵の森クリニック」では警報発令翌日の5日、開院直後から受診希望の電話が相次ぎ、抗原検査で4件の陽性が確認された。同クリニックが7月に診たコロナ感染者数は6月の2倍以上になり、最近は初診患者で陽性が確認されるケースも増えているという。古川敬芳院長は「せき止め薬が減っている。感染拡大のピークが見えづらい中で、十分量が確保できるか」と心配する。
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24年春「中藁科小」小中施設一体へ 中藁科、清沢、水見色小統合 児童80人程度
静岡市葵区の中藁科小、清沢小、水見色小が2024年4月に統合する。児童数は80人程度になる見込み。校名を中藁科小として現校舎を使った後28年度までに藁科中と統合し、同中学校の敷地内に施設一体型の小中一貫校を新設する方針。 23年度の児童数は水見色小4人、清沢小18人、中藁科小63人の計85人。統合後は各学年1学級ずつになる。3校は静岡型小中一貫教育の「藁科中グループ」で教育目標が同じで、統合に向け交流授業を行っている。複式学級の児童もいるため、同学年の児童同士で意見を出し合ったり、交流の機会を設けたりと、触れ合う機会を設けている。 中藁科地区と清沢地区の両自治会連合会は昨年、3小学校と藁
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療養中の子支える「ファシリティ犬」 癒やす存在、効果に太鼓判 静岡県立こども病院調査
療養中の子どもを支える「ファシリティドッグ」の存在が、終末期の緩和ケアや、恐怖を感じがちな治療や処置の場面で、大きな役割を果たしていることが、27日までの県立こども病院(静岡市葵区)などによる合同調査で分かった。医療従事者の間で「癒やし効果」は長らく指摘されていたが、病院関係者へのアンケートを通じ、数値で裏付けられた。調査結果は論文として国際科学誌に掲載された。 調査はファシリティドッグを育成するNPO法人シャイン・オン・キッズ(東京都)などと実施し、同病院で活動を見た医療従事者ら270人の回答を分析した。終末期の緩和ケアについては癒やし効果があると答えた人が73%で、効果を強く感じた人の
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乳がん検診、早期受診を 体験者らが講演 静岡・駿河区
乳がん検診の早期受診を呼びかける「ピンクリボンイベントIN静岡」が23日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。乳がんに関する知識の普及を図り体験者の声を伝えるのが狙いで、関係者が講演した。 日本乳癌(がん)学会乳腺専門医の菊池雅之医師(静岡赤十字病院)は、がん発症のメカニズムや最新の治療法、検診の流れ、副作用対策などを解説した。標準治療は「世界の英知の結晶」だと強調し、罹患(りかん)した場合は乳腺専門医のいる病院を受診するよう勧めた。 7年前に左胸の全摘手術を受けた乳がん体験者の関知佳子さんは、初めて公の場で自身の体験を語った。重要な仕事に取り組んでいた時期に告知を受け、治療と両立させ
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さあ夏休み! 熱中症、感染症に気を付けて満喫を 静岡県内小中学校で終業式や集会
静岡県内の小中学校で21日、終業式や夏休み前の集会が開かれた。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行して初の夏休み。各校とも、児童生徒がコロナや夏風邪などさまざまな感染症に気を付けて夏を満喫できるよう、生活上の注意事項を念入りに伝えた。 静岡市葵区の伝馬町小は体育館に全校児童を集め、夏休み前集会を開いた。見城秀明校長は4月からの思い出を写真で紹介し、「夏休み中には地域の人や親戚の人など、大勢の人と交流してください」と呼びかけた。集会は熱中症対策で扇風機を使ったり、校歌斉唱を1番の曲で終えるなど短時間化を図ったりした。 初めて夏休みを迎える1年生のクラスでは、児童がわくわくし
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オープンキャンパス人気 静岡県内大学4年ぶり対面開催 数時間で予約満員「狭き門」
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したことを受け、この夏、静岡県内では2019年以来4年ぶりに対面によるオープンキャンパスを開く大学が多い。予約制だと7月上旬から先着順で申し込みの受け付けを始めているが、人気学部は数時間で受け付け終了になるなど反響が大きく、関係者を驚かせている。 県立大(静岡市駿河区)は受け付け開始数日で全学部が満員に。1番人気は薬学部の保護者同伴できる回で、500人の定員枠が約2時間でいっぱいになった。予約者の半分が県外で、北海道など遠方の人もいるという。同学部は模擬講義数を19年時の倍に増やし、大学院の学生も相談対応に含めるなど、特徴を伝えるよう力を
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静岡県がコロナ注意報発令 1日推計1000人感染
静岡県は14日、新型コロナウイルスの「感染拡大注意報」を発令した。直近1週間(3~9日分)の定点医療機関の1カ所あたりの患者数が8・12人で、注意報の基準値となる「8人」を超えたため。1日あたりの推計患者数は千人とみられる。 県内139カ所の医療機関から報告があった患者数は1128人で、前週の1・23倍。1カ所あたりの患者数を地域別に見ると、東部11・48人(前週10・50人)、中部7・40人(同4・81人)、西部5・17人(同4・00人)。年齢別では19歳以下が4割。6月26日以降の陽性者67人の検体のゲノム解析では、オミクロン株の派生型「XBB」が94%を占めた。 保健所別では賀茂、
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ヘルパンギーナが最多更新 コロナも増加 静岡県感染症週報(6月19~25日)
静岡県は30日、直近1週間の県内の感染症の発生状況として週報(19~25日)を発表した。流行しているヘルパンギーナは、定点小児科1カ所あたりの患者数が10・12人となり、記録が残る2006年以降で最も多くなった。警報開始レベルの「6人」を上回る状況が続いている。 県によると、89カ所の定点小児科から計901人の報告があり、過去最多だった前週の788人から増加した。患者の9割近くが5歳以下。地域別の定点あたりの患者数は東部10・72人、中部8・93人、西部10・57人。国の基準では終息基準値は「2人」となっている。 新型コロナウイルスは139カ所の定点医療機関(小児科、内科)から計808人
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静岡人インタビュー「この人」 しずおか自主夜間教室を主宰する 深山孝之さん(静岡市清水区)
教職を務め、教員仲間の肥田進さんと2020年から静岡市葵区のアイセル21で、民間の自主夜間教室「しずおか自主夜間教室」を開いている。61歳。 ―学習者の状況は。 「未就学児から70代まで40人ほどが登録し、毎回10人ほどが来て各自が希望する学習に取り組んでいる。講師は教員経験者や大学生、高校生などで1人以上が付き、対話も多い。一つの小説を題材にわいわい語り合うグループもあって、しんとしているというよりも毎回にぎやかで、心地よい居場所だ」 ―活動で気付いたことは。 「外国籍の子や不登校の子、学び直しの高齢者など年齢も背景、動機も多様だ。対話を通じて講師が学ぶことも多く、教える、教わる間
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子の療養生活支える「ドール」寄贈 静岡キワニスクラブ 小児医療に役立てて
静岡キワニスクラブ(滝宰枝会長)はこのほど、静岡市駿河区の静岡済生会療育センター令和に、小児医療に用いる「キワニスドール」35体を手作りして寄付した。白い人形で子どもたちが顔や服を描いて遊んだり、医療者が手術の説明に用いたりしながら子どもたちの療養生活を支える。 会員5人が同病院内の療育センター令和を訪ね、石山純三施設長に人形を手渡した。白布に型紙を当てて切って縫い上げ、規定量の綿を詰めて仕上げた。滝会長は「手作業で作っているので頭や腕など膨らみ方も少しずつ違う。かわいがってもらえたらうれしい」と話した。 遊びを通じて療養中の子どもをケアする「ホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS)
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静岡県内インフル増加 8割が10代以下 注意を呼びかけ
静岡県は8日、インフルエンザの発生動向調査で、4日までの1週間の定点医療機関1カ所当たりの患者数が2・22人だったことを発表した。6月に入って流行期が続く状況は記録が残る2006年以降初めて。県が注意を呼びかけている。 年代別では10歳未満の割合が最も多く54%。次いで10~19歳が26%で、患者の8割を19歳以下が占めた。 流行の目安は「1人」で、今季は昨年12月に超え、流行期に入った。5月中旬にいったん下回ったものの翌週以降1・74人、1・81人、2・22人と増加した。
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平時の院内へ 一歩ずつ 家族面会再開や対策見直し 新型コロナ 5類移行1カ月
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行し、8日で1カ月がたった。医療機関では家族面会の再開や感染対策の見直しなど「平時」に近づく試みが続けられる一方、感染対策の意識の鈍化や別の感染症の患者増加など新たな課題も指摘されている。 「もう少しで帰れるかな」。家族面会を再開させた藤枝市立総合病院。入院中の夫がそう話すと、見舞いに訪ねた妻が目を細めて答えた。「頑張ってね」 時間は15分間と限られるが、毎日開始時間になると、受付前には長い列ができる。感染管理室の認定看護師戸塚美愛子さんは「来訪者の受け入れは数年ぶり。医療者に感染対策の新たな負担は生じているが皆、前向きだ。患者に何が必
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起立性調節障害の不登校 理解と居場所づくりを【記者コラム 黒潮】
「起立性調節障害(OD)」は自律神経系の異常で脳に血流がうまく流れず、立ちくらみや頭痛を起こす疾患だ。発症は小学校高学年から高校生までが多く、不登校の子の3~4割とされる。朝起きられず、授業時間帯と生活サイクルが合致しないためだ。こうした子の居場所がない現状を課題として示したい。 静岡市内の女子中学生は数年前、ODで不登校になった。家族が無理に起こしたりしなければ午前11時ごろに目が覚め、布団の中で一定時間を過ごした後、起床する。両親は当初「一時的な症状」と受け止め、学校に相談して午後に登校させた。しかし、同級生の視線が気になったり、「ようやく来た」という言葉掛けを受けたりして、学校に行け
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インフル流行長期化 静岡県内 学級閉鎖相次ぐ
季節性インフルエンザの流行が長期化している。通常なら終息している5月以降も、静岡県内の学校は学級閉鎖や学年閉鎖が相次ぐ。新型コロナウイルスの「5類」移行による感染対策の緩和やインフルエンザワクチン接種からの時間経過などが要因に挙がるほか、運動会で感染が広がったとする指摘もある。5月中旬にいったん流行値を下回ったものの再び上昇する、異例の状態が続く。 昨年9月が起点となる今季の学校関連の閉鎖施設は178カ所。5月以降の30カ所はほとんどが小中学校で、高校や未就学児施設は少ない。 31日は浜松市北区の小学校で二つの学年の7学級209人のうち80人が感染し、学年閉鎖になった。市教委によると、こ
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社会的養護の子 皆で支えて 富士宮の女性、支援企業募る
養子として育ち、昨年里親として登録した富士宮市の若林久恵さん(52)が、社会的養護の子の居場所となる施設や団体の支援をするため、クラウドファンディングで企業などに費用を募り始めた。 「TSUNAGUYO(つなぐよ)」プロジェクトと題した全国養子縁組団体協議会(代表理事・白井千晶静岡大教授)との連携活動。協力企業には年に1日、一つ以上の商品に専用のラベルを貼って販売してもらい、売り上げを福祉施設や団体などに寄付する。 若林さんは「社会的養護の世界は閉ざされがちで、子どもの課題が可視化されにくい。商品を通じてなら不特定多数の人に思いをはせてもらえる」と期待する。説明用のパンフレットの制作費や
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記者コラム「清流」 揺るがない感情
学校でのマスク着用が原則不要になった。小学2~4年、中学2、3年は入学して初めて、同級生の素顔を見て終日過ごすことになる。先日、小学校の校長が「久々に見たら男子の何人かひげが生えてた」としみじみ語っていて、コロナ禍の長さを実感した。 抑圧の3年間だったろう。学校では、児童生徒のはじけた笑い声や騒ぎ声が響いていた。「黙食が気の毒で好みそうな音楽を流したら大合唱になった」などの失敗談も多々聞いた。“おきて”破りを振り返る先生は困った風だったが、どこか肯定的でうれしそうな口調だった。 マスク緩和を突破口に、学校は元通りになるだろうか。「友だちと一緒に楽しみたい」という子
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車いすバス 利用者支えた45年 県ボラ協「愛輪号」引退
静岡県ボランティア協会は3月末で、車いす利用者向けのリフト付きバス「愛輪号」の運行事業を終了する。45年前に障害者の社会参画を応援しようとスタートし、年間150件の利用があったが、新型コロナウイルスの影響でここ数年は需要が激減していた。 3月下旬、静岡市葵区で「お別れ会」が開かれた。運転ボランティアら約25人が参加し、最後の走行や洗車を行って互いの貢献をたたえあった。同協会の小野田全宏理事長は「障害者にとって大変過酷な時代に運行を始め、社会に出る絶好のきっかけを作った」と述べ、協力者の支援に感謝した。 運行事業は1977年、SBSラジオの25時間生放送での呼びかけで県民から1千万円以上
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静岡市に「しずおか自主夜間教室」 民間の学びの場、よりどころに 年齢、国籍、不登校など背景はそれぞれ
「自主夜間中学(教室)」。公立の夜間中学とは異なる民間団体による学びの場だ。静岡県内では元教員が静岡市葵区で2020年に「しずおか自主夜間教室」を設置し月に2回活動をしている。年齢や国籍、不登校や形式卒業者など状況が異なる人たちのよりどころになっている。 「いつも問題をありがとう。こんなにぜいたくな事ないわ、3人に教えてもらって」 3月上旬の学習会で、利用者の女性(75)は指導ボランティアの女性たちに声をかけた。「勉強をしてこなかった。漢字から学びたい」と同教室に通い始め、今は古典「枕草子」や漢字検定の問題集に取り組んでいる。担当ボランティアは数人いて、毎回机を囲んで、朗らかな談笑の声が
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青春のコロナ川柳「初デート 食事で発覚 マスク詐欺」 生徒の心の変化乗せ3年 静岡・安倍川中
静岡市立安倍川中が、新型コロナウイルスの影響で一斉休校があった2020年度から校内コンテスト「コロナ川柳」を続けている。コロナ禍とともにあったこの3年。学校生活を“定点観測”した出品作をたどると、未来が見えない戸惑いや不安に始まり、やがて展望を持とうとしたり、困難を笑い飛ばそうとしたりという心の変化が見て取れる。 本年度は「初デート 食事で発覚 マスク詐欺」「新しい 友の素顔を まだ知らない」「思ってた シチュウ感染 おいしそう」など応募作158点から6点が入選した。任意参加だが全生徒の7割が投稿し、審査員を務めた保健専門委員長の川崎陽彩さん(2年)は「今しか作れな
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サクラサク、受験生笑顔咲く 静岡県立大と静岡大で合格発表 4年ぶり掲示
静岡県立大と静岡大の一般入試前期日程の合格発表が6日午前、両大学で行われた。いずれも掲示とインターネットによる発表。掲示は新型コロナウイルスの影響で2019年を最後に中止していたため4年ぶりとなった。 静岡市駿河区の県立大では午前10時、掲示板に合格者の受験番号一覧を張り出した。受験生や家族約30人が見守り、合格者は自分の番号を見つけると、付き添いの家族や友人と抱き合って喜んだ。 食品栄養科学部に合格した磐田市の山城彩友音さん(18)は「環境系の仕事に就くのが夢で、ここが第1志望。ずっと不安だった。アクセスが集中してホームページを閲覧できなかったらと思い、直接見に来た」と目を潤ませた。コ
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静岡県内8校 NIE活用例など報告
教育に新聞を活用する活動に取り組む県NIE推進協議会(安倍徹会長)は25日、静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館で、県内の実践指定校8校による報告会を開いた。河津南小、静岡中島小、牧之原萩間小、浜松上島小、静岡大成中、浜松学芸中・高、御殿場南高、藤枝東高が登壇した。 小学校では、まだ漢字が読めない1年生の場合、目を引いた掲載写真を探すことを通して新聞に触れる機会を設けるなど、学年ごとの学習内容や成長段階を踏まえた取り組みが報告された。3年生の算数で紙面で洋数字と漢数字の表記の違いを見つけるなど、教科と連動した授業展開も目立った。6年間の系統性を見据えて授業に工夫を凝らす半面「学年によっては漢字
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笑いあり「幸せ届け隊」 静岡・大里中1年 ダンスや合唱、成果発表会
静岡市駿河区の大里中の1年生が3日、同区の市大里生涯学習センターで探究活動の成果発表会を開いた。「幸せ届け隊」をテーマに約10グループに分かれ、お笑いやダンス、合唱などの演目で会場を盛り上げた。 いずれも生徒が内容を企画し、練習を重ねたり、伝え方の改善点を検討したりして準備を進めてきた。理科の実験を収録した映像に解説を添えたグループもあった。 同校は同市の静岡型小中一貫教育の研究指定校。一部の演目は昨年、グループ校である大里西小の児童にも披露した。
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施設にマスクケース 静岡・賤機北小児童が寄贈 手作り品収益で購入
静岡市葵区の賤機北小の5、6年生が3日、S型デイサービス「賤機北こだまサロン俵沢」の利用者にマスクケースを寄贈した。地域行事で手作りの品を販売し、その売り上げで購入した。 児童5人が俵沢公民館を訪ね、「いつまでもお元気で」などとメッセージを手書きした紙製のケース100枚を渡した。昨夏に利用者と交流したことをきっかけに寄贈を思い立ったという。 6年の築地颯祐さんは「皆さんに笑顔で受け取ってもらった」と手応えを語った。工島麻央さんは「資金作りのために巾着やバッグを手作りするなど準備も楽しかった」と振り返った。 賤機北地域福祉推進協議会の望月章子会長は「こども自身で企画して実現してくれた。そ
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記者コラム「清流」 受験規定の確認を
1月14、15日に大学入学共通テストが行われた。ここ数年はマスク着用をめぐるトラブルやスマートフォンを使った不正などが全国で相次ぎ、大きく報道された。ただその一方で毎年のように発生する不正行為が「定規の使用」による失格。共通テストが始まって今年で3回目となるが、県内ではすでに2回確認されている。禁止事項と知らずに持ち込み、試験監督に指摘されて気付くケースが多いそうだ。 今年の新型コロナウイルスの感染者は前年の同時期に比べると桁違いの規模となった。世間の緩和ムードもあいまって、受験生や家族からは、感染が許されない生活のつらさを聞く。「我慢の冬」が報われるためにも、受験生は体調管理に加えていま
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静岡人インタビュー「この人」 台風15号で県内支援をした日本カーシェアリング協会代表理事 吉沢武彦さん
宮城県石巻市を拠点に全国の災害被災地で、車の無料貸し出し活動を行う。昨年9月の台風15号直後から静岡市を拠点に、浸水で自家用車を失った人や災害ごみの搬出でトラックを必要とする人たちなどを支援した。44歳。 ―活動実績は。 「10月から乗用車と軽トラックを延べ286件貸し出した。申し込みが殺到したが、ピーク時170人だった待機者は今はゼロ。貸し出し期間は2月28日までとしている。車の寄付を募ったところ、有志や中古車業界団体の協力で24台を譲り受けた。中古車需要が高い中で手放した思いに感謝が尽きない」 ―静岡市の調査時の印象は。 「清水区を最初に訪ね、住民の話を聞き、思っていたよりもひど
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卒園記念の箸置き 園児が粘土で手作り 静岡大付属幼稚園
静岡大付属幼稚園(静岡市葵区)の年長園児約40人がこのほど、卒園記念品として箸置きを制作した。 同大付属特別支援学校高等部の陶芸班の生徒12人が講師を務めた。園児に作り方を説明した後、粘土の練り方から丁寧に指導した。 園児は粘土で動物や虫、植物など思い思いの形を作り、生徒に託した。同校内の窯で焼き上げ、色付けをして完成させる。
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低所得者ほど減収傾向 コロナ禍、手取り額に影響は… 食料配布会利用者に聞く
静岡市のひとり親支援団体「シングルペアレント101」が、2020年7月から実施した食料配布会の利用者559人のアンケート結果を取りまとめた。「新型コロナウイルス禍で収入が減った」とした人は4割みられ、低所得の層ほど減収者の割合が高いことが分かった。 回答者の1カ月当たりの手取り額を「7・5万円未満」から「20万円以上」までの間で五つのグループに分けた。「7・5万円未満」のグループは「減収した」と回答した人の割合が52%と最も多く、「7・5万以上10万円未満」のグループも44%と半数近かった。理由として「勤務時間の減少」や「退職」が目立つ。 回答者の7割以上が無収入から月収15万円未満に集
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ロシアのウクライナ侵攻 避難者の素顔に触れて【記者コラム黒潮】
ロシアによるウクライナ侵攻の影響を受け、県内に避難してきた女性を昨年取材した。戦闘が長期化するほど、避難者との接触は難しくなっていると感じる。本人や支援者とのやりとりで感じたことを紹介したい。 避難者の交流会で出会った20代女性は日本語が堪能だった。来日前から相当勉強してきたのだろう。インタビューを打診すると「最初はNGにしていたけれど、そろそろ答えてもいいかなと思っている」と話した。 厳しい言葉で懸念を示したのは、身元引受人の日本人男性だった。「母国に対して『自分だけが』という心労は計り知れない。今起きている国難について、根掘り葉掘り聞かれる気持ちを考えて」との訴えだった。「遠い国なの
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へき地・小規模校の教育活動 “他者”との関わり創出 市街地校と交流/異学年の縦割り
少子化を背景に、学級数が適正規模に達しない公立小中学校は全国の半数を超える。特に中山間地やへき地での学校は児童数の減少が顕著で、児童生徒は特定の顔触れで過ごすため意思疎通しやすい半面、多様な意見に触れたり、語彙(ごい)を増やしたりする機会の創出が課題になっている。人数の少なさを意識的に補い、対話のきっかけを創出する学校の取り組みを取材した。 JR静岡駅から24キロ北上した中山間地にある大河内小中学校(静岡市葵区)は2020年度から、「教員の関わり」「ICT機器の活用」「地域連携による体験の創出」を3本柱に掲げる。児童生徒数は20人で、1学年当たり数人ほど。話し合いで思考が偏った際などには
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2023年度入学生募集 静岡中央高通信制 1月29日、2月15日に説明会
静岡中央高は2023年度の通信制課程の入学生を3月19日から同28日まで募集する。応募資格は原則として県内在住者で①中学校卒業見込みまたは卒業した人②高校からの転入希望者③高校中退者のいずれか。定員千人。志願日程や出願書類は区分により異なる。 入学希望者は静岡市葵区の中央キャンパスに出願する。初年度に学ぶ科目の指導を行うため、受付では1時間程度を要する。 1月29日と2月15日の午後2時から、各キャンパスで学校説明会を行う。問い合わせは中央キャンパス<電054(209)2431>、東部キャンパス(三島長陵高内)<電055(928)5757>、西部キャンパス(新居高内)<電053(595)
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ウクライナ侵攻 避難者、心痛の日々続く【追跡2022⑤】
14日、藤枝市の村上開明堂築地工場で、ウクライナ人の40代男性が就職面接に臨んだ。日本語を学び始めたばかり。男性は机の下で終始固く手を握り、通訳を介して質問に答えた。同工場では先に避難者の男性を受け入れた実績がある。社員がその“先輩”を紹介し、「彼は最初、もっと緊張していた。あなたも大丈夫だよ」と声を掛けると、男性の表情が初めて緩んだ。 2月24日にロシアが首都キーウを攻撃してから10カ月。終わりが見えない戦争は、人々の人生を一変させた。男性はウクライナ国外で働いていたため対象にならなかったが、同国では18~60歳の男性は出国が禁止されている。日本への避難者は女性や
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あなたも本を届ける“サンタクロース”に NPO法人が協力呼びかけ 協力店で購入、支援団体経由し寄贈
NPO法人チャリティーサンタ(東京都)が、クリスマスに困窮世帯の子ども(0~18歳)に届ける本の寄贈を呼びかけている。協力書店で好きな本を購入し、レジで寄贈の意思を伝えると、書店から全国の支援団体を経由して子どもたちに届けられる仕組み。昨年は静岡県内で687冊をプレゼントした。 県内では2018年から同プロジェクトが始まった。寄贈に対応する店舗は19店あり、購入された本は同NPOの県内支部のほか、児童養護施設や子ども食堂、ひとり親支援団体など7団体に分配されている。 静岡市のひとり親支援団体シングルペアレント101は食料配布会の際に本を並べ、来場した子どもが自分で選べるようにしている。日
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そば打ちに挑戦 安倍川中生、おいしさに感動 静岡
静岡市葵区の安倍川中の1年生がこのほど、同校でそば打ちを体験した。静岡そば打ち同好会の会員に手ほどきを受けながら完成させた。 校区内在住の橋本昌久さんら会員10人が同校を訪ね、実演を交えてそば粉と水の混ぜ方や延ばし方、切る際のコツを伝えた。 生徒たちは慣れない作業に悪戦苦闘しながらも、生地の厚みを均等にしたり、同じ太さに切ったりするよう心がけた。 試食した際にはおいしさに感動した様子で、そば湯も味わっていた。
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藤枝みかん山で親子連れが収穫 ウクライナ避難者も
藤枝市岡部町内谷の「ふるさとみかん山」で11日、ミカンの収穫体験が行われた。市と市社会福祉協議会、栽培管理を担う住民らによる「ふるさとみかん山の会」の共催事業。 同市内の家族連れなど30人と、ウクライナからの避難者らを招いた。参加者は会員の手ほどきを受け、実を傷付けないよう気を付けながら収穫した。甘さを競うコンテストでは、糖度14度のミカンを提出した人が表彰された。
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手作り教材で児童と交流 大里中生、大里西小で探究活動 静岡
静岡市駿河区の大里中の1年生が8日、同区の大里西小を訪ね、探究活動で考案した小学生向けの英語教材などを使って児童と交流した。生徒の予想通りに児童(5、6年生)の反応が得られたかを検証する狙い。 生徒たちは活動班ごとにコーナーを設け、英訳したシンデレラの朗読やゲームなどを行った。日本語の英訳を探すカルタを考案したグループの諸田晴日さんは「簡単な言葉だけでは面白くないと皆で話し合い、少し難しいけれど予想しやすい単語を混ぜた」と工夫点を語った。 児童らは楽しげに活動し、合間には生徒に部活動について質問するなど中学校への思いをはせていた。
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静岡・長沼空襲は「気象偵察」 攻撃めぐる米軍資料発見 県内20回超、気流の調査か
太平洋戦争中、静岡市内で初の空襲となった長沼空襲に関する米軍の任務報告書が、全国組織「空襲・戦災を記録する会」(山口県)と静岡平和資料館をつくる会(静岡市葵区)の合同調査で見つかった。75年以上分からなかった米軍の飛来目的が「気象偵察を兼ねた攻撃任務」だったことなどが記されていた。 報告書などによると、1944年12月7日正午ごろ、B29が「Weather Strike Mission(WSM)」として単機でサイパンから出撃した。東京を目指したが、雲に覆われていたため目標を静岡市に変更し、午後6時10分ごろ、M18集束焼夷(しょうい)弾14個を投下。4カ所で大きな火災を確認し、8日未明に帰
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静岡県内いじめ増 交信で誤解招きやすく 小中生の情報モラル教育急務
2020年度以降、小中学校や高校で実施された新学習指導要領は情報活用能力を「学習の基盤」と位置付ける。新型コロナウイルス禍によるオンライン教育の後押しもあって子どもたちが学校や自宅で端末を活用する場面が増えた。静岡県内では21年度、「パソコンや携帯電話で中傷された」といういじめの件数は小中学校とも前年度の倍を超え、情報モラル教育は急務になっている。 言葉の伝え方 静岡大教育学部の塩田真吾准教授(教育工学)はLINEみらい財団と共同で情報モラル教材「GIGAワークブック」を作成した。県内をはじめ全国約30の市町で導入や検討を進めていて、児童生徒の各端末に配置し、授業で活用する自治体もある
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へき地教育 課題を共有 東海北陸地区120校 静岡で研究大会
東海北陸地区のへき地・複式・小規模学校による授業研究大会がこのほど、静岡市内で行われ、約120校が参加した。自然豊かで住民との結びつきが強い一方、子どもの数が少なく、授業で多様な意見に触れにくいといった共通課題を踏まえ、3校が事例発表した。 岐阜県大垣市の時小は異学年の縦割り班を設けて地域探究をし、国語と連動して魅力を文章化する作業をすることで「郷土愛を主体的な学びにつなげた」とした。石川県金沢市の内川小は、児童が幼少期から同じ顔ぶれで言葉が少なくとも意思疎通できる状況を課題とし、オンラインで他校と合同授業を行い、意見交換をすることで語彙(ごい)力を高める試みを紹介した。三重県松阪市の東黒
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静岡田町小、駒形小6年生 合同で中学授業 安倍川中で数学や音楽
静岡市葵区の安倍川中はこのほど、静岡型小中一貫教育のグループ校である田町小と駒形小の6年生を集めた入学体験会を開いた。約75人が3班に分かれて数学、英語、音楽の授業を受けた。 これまでは小学校ごとに体験内容を分けていたが、本年度から全市で同教育が始まったことを受け、合同で実施した。 数学では、担当教員が中学1年で学ぶ「多面体」を取り上げた。児童は班ごとに教材を使って5種類の多面体を作り、辺や頂点の数を確認した。 作業後、教員が「どの多面体も頂点の数から辺の数を引き、面の数を足すと2になる」という「オイラーの多面体定理」を紹介。児童は「すごい」「なぜ2になるの」と声を上げた。各科目とも担
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家計簿付け方と家事学ぶ 12日から静岡と藤枝で講習会
婦人雑誌の愛読者でつくる静岡友の会(静岡市葵区)は12日から27日まで、静岡市と藤枝市の計4会場で「家事と家計の講習会」を開く。家計簿の付け方と支出のチェック、家の整理や掃除の方法などを学ぶ。 12日は午後1時半からアイセル21(静岡市葵区)で実施。17日は有度生涯学習交流館(同市清水区)、19日は静岡友の家(同市葵区)と藤枝市文化センター、20日は静岡友の家、27日は同センターで、いずれも午前10時から開く。 各回とも内容が異なり、同会ホームページで確認できる。参加費は各回200円。 申し込みは静岡友の会<電090(5451)1990>へ。
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角川ドワンゴ学園が学校説明会 N高とS高、静岡市内に4月開設
2023年4月に静岡市内にキャンパスを開設する角川ドワンゴ学園N高とS高は29日、同市葵区で学校説明会を開いた。受験希望の生徒と保護者が参加した。 両校はインターネットを活用した通信制の私立校。担当者がオンラインや対面での学習、年度末のテストといった必修授業について説明したほか、プログラミングや声優、制作、大学受験などの課外授業についても動画などで紹介した。 静岡キャンパスはJR静岡駅周辺で開設を計画している。
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カメルーン出身、漫画家星野ルネさん講演「人と違う良さ気付いて」 静岡雙葉中・高
静岡雙葉中・高(静岡市葵区)は29日、カメルーン出身の漫画家星野ルネさんを招いた講演会「違いを楽しめる社会へのヒント」を開いた。 日本人の養父とカメルーン人の母を持つ星野さんは、幼少期から日本で過ごした体験を語ったほか、両国の学校のルールなど文化の違いを紹介した。 自分のルーツが分からずに悩んでいた時に親族の言葉に救われたエピソードを挙げ、「他人と自分が違うことの良さに、自分自身は案外気付かない。外に出て、人と話をしよう」と語った。
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不登校実態調査へ 静岡市社協、11月から 清水区70世帯対象
静岡市社会福祉協議会が同市清水区で、不登校の小中学生と保護者への実態調査を行う。不登校の子を孤立させないよう、地域の居場所への接続や提供する学びのあり方を検証する調査研究事業(2022~23年度)の一環。11月から特定のエリアで行い、70世帯ほどが対象になる見通し。 小中学生には学校に行かない日の過ごし方や外出の頻度、好きなこと、学校に行かない理由、保護者には利用中の支援機関や、子が不登校になってからの自身の変化などを尋ねる。 28日に識者らによる検討会議(座長・太田正義常葉大准教授)が行われ、質問書案を協議した。委員からは「(当事者の)子どもが学校に行くよう促されていると受け止めないよ
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斎藤孝・明大教授「読書は月6冊以上」「本の話、あいさつ代わりに」 静岡・安倍川中70周年祝い講演
静岡市葵区の安倍川中(片川宣彦校長)は26日、同区で創立70周年式典を開いた。静岡型小中一貫教育が本年度から始まったことも記念し、中学生のほかグループ校である駒形小と田町小の児童、地域住民らも招いて節目の年を祝った。 田町小出身の斎藤孝明治大教授が「後輩への応援メッセージ」と題して講演した。斎藤さんは母校や静岡市での思い出を紹介。生徒の笑いを誘いながら、聞く態度や伝え方のコツ、共感することの大切さを伝えた。 語彙(ごい)力を高めるために、友だちとのやりとりに限定せず、未知の言葉に触れることができる読書を勧めた。「月に6冊以上読んでほしい。あいさつ代わりに本の話をするようになって」と呼びか
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記者コラム「清流」 被災受験生に参考書を
台風15号で被災した静岡市清水区高部地区の生徒らがインターネットを通じて物資の支援を求めている。 約50点の品々の半分ほどを共通テストや英検の参考書が占める。運営者に聞くと、求めているのは1人の高校生だという。要点を書き込むなどして自分好みの一冊に仕上げていたのではないだろうか。これほどの数を失った生徒はどんな思いで過ごしているのだろう。心配になる。 生徒が支援を求める物資は「つなぐ静岡バトン」ホームページの下段、高部地区向けのプロジェクト欄から閲覧できる。通販サイトで購入し、支援施設を通じて被災者に届けられる仕組みだ。端末操作だけで支援できる。やり方が分かる人はぜひ、協力を検討してほし
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縦横のつながり強化 進む研究 静岡型小中一貫教育、実施から半年
静岡市の市立小中学校で本年度から、静岡型小中一貫教育が全面実施された。研究指定校である大里中グループ(駿河区)、安倍川中グループ(葵区)での半年間の取り組みを取材した。 「探究活動」の時間設定 大里中グループ 大里中は20日、小中9年間の教育活動の柱にしている「探究活動」の時間を設けた。グループの大里西小、中田小と協議し、生徒の主体性や協働性を発揮するために▽課題設定力を高める▽外部の批評に触れる機会を設ける▽表現やプレゼンの機会を設ける―など五つの要点を共有している。1年は「自由な発想で幸せを形にする過程を楽しむ」がテーマ。「英語劇」「笑い」「静岡おでん」「
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台風被災者の“足”不足深刻 レンタカー予約200件超 使わない車の寄付募る
台風15号で車を失った被災者らを支援するため、日本カーシェアリング協会(宮城県石巻市)が11日から、静岡市葵区を拠点に車を無償で貸し出したところ、10日間で予約は200件を超えた。車不足が深刻化していて、同協会は使わなくなった車の寄付を呼びかけている。 災害ごみの搬出などに使われる軽トラックの短期貸し出しの需要は落ち着き、現状では乗用車の長期貸し出しの予約が9割ほどを占める。今回の件数は九州5県で災害関連死を含め79人が死亡した2020年7月の豪雨に匹敵する規模という。他所で使い終えた車を急いで静岡市に集めているが、県内で扱える分は70台ほどで、提供が追い付いていない。 新型コロナウイル
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水害発生地域のペット飼育 感染症リスク回避、安全な散歩ルート確保を【注意点まとめ】
災害時のペット飼育支援などに取り組むNPO法人「人と動物の共生センター」(岐阜市)が、台風15号で水害が発生した地域のペット飼育者へ注意を呼びかけている。ペットが汚れた水に触れることで動物由来感染症「レプトスピラ症」にかかるリスクが高まり、散歩ルートの選定や、飲み水にも注意が必要だという。 水害時には保菌しているネズミの尿を含む水たまりができたり、ネズミに遭遇する機会が増えたりする。同法人は本県の被災者向けにチラシを作成し、「汚泥や水たまりの上を歩かせない」「帰宅時に犬の足の汚れを入念に拭き取る」などの対策を示している。 断水地域では、川の水をペットに飲ませるのは危険。市販の飲料水を与え
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断水続く清水区の介護施設 節水と衛生管理に細心、久々入浴も
台風15号の影響で断水が続く静岡市清水区の介護施設で、限られた水をどう使い、衛生管理と両立させるかが課題となっている。一部施設では入浴支援がスタート。元通りの生活も見据えつつ、高齢者のケアにあたる。 「皆、久々のお風呂にうれしそうでした」。同区北矢部の複合介護施設「えいむの丘」。温かな湯気に満ちた浴室で、入浴介助をした女性職員が目を細めた。2800世帯が断水する「富士見ケ丘ブロック」。看護小規模多機能型居宅介護、グループホーム、訪問看護ステーションを展開する同施設では、訪問入浴介護のアサヒサンクリーン(同市葵区)の支援で29日までに高齢者6人を風呂に入れ、髪や体を洗うことができた。 施設
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水 高齢者世帯へ配達 静岡の市民団体、10月4日まで
静岡市の人材養成講座を受けた市民でつくる団体「地域デザインカレッジ修了生状況共有会議」は27日、同市清水区で、台風15号の影響を受けた高齢者世帯に飲料水を届ける活動を始めた。給水車に水を取りに行くことができなかったり、大きな負担になっている高齢者が対象で、市ケアマネット協会などと連携して10月4日まで、配達する。 飲料水はペットボトル入りで、藤枝市などの福祉施設や宿泊施設などから提供を受けた。必要とする人は担当のケアマネジャーに直接申し込むと、自宅で受け取れる。担当ケアマネのいない希望者は平日午前10時から午後4時までの間に同団体事務局の松下さん<電054(248)7401>へ。
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どうする?離婚後の子育て③ 関係者インタビュー【賛否万論】
夫婦が離婚した後、どちらか一方が子どもの親権者となる単独親権制度をこのまま維持するか、それとも離婚後も父母双方が親権を持つ共同親権を導入すべきか。全国の読者からさまざまな意見が寄せられています。9月16日付の関係者インタビュー1回目は、共同親権の導入推進派で「静岡親子の会」の代表を務める大森貴弘常葉大准教授の話を掲載しました。今回のインタビュー2回目は、静岡市のひとり親支援団体「シングルペアレント101」の代表で、共同親権導入に反対する田中志保さんの話です。 共同を強制する仕組み 本当に必要か 共同親権の導入反対派/シングルペアレント101 田中志保代表 共同親権について議論が進められてい
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「好きなこと」育み社会と結ぶ 静岡大・小森さんら小中生教室
静岡大人文社会科学部2年の小森史靖さん(21)ら大学生が11月から静岡市駿河区で、子どもの好きなことを社会につなげる個別型の学習教室「あむラボ」を始める。分野は問わず「好きなこと」であれば何でも可。小学3年~中学3年の10人程度を定員とし、大学生は関心事の掘り下げ方を一緒に考えたり、企業との接点を設けたりと応援する。 これまでの試行的な活動では、創作好きな小学生が考案したキャラクターをLINEスタンプにしたほか、日本発の海外アニメ「トランスフォーマー」が好きな中学生は日米での同アニメの流行比較や、SNSを通じてファンにアンケートなどを行った。 教室の試行体験に参加した藁科中(同市葵区)2
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困窮学生の食料支援継続 静岡駅地下で募金活動 県立大ボランティアセンター
静岡県立大(静岡市駿河区)で食料支援活動を行う学生ボランティアセンターが15日から、JR静岡駅北口の地下広場の周辺で、今後の活動資金を得ようと募金活動を始めた。新型コロナウイルス禍で学生からの需要は高く、資金が減少したため。初日は学生約5人が立ち、通行人に協力を呼び掛けた。 同センターは新型コロナの影響で学生の困窮が懸念された2020年に「たべものカフェ」を開設。地域住民有志の協力なども得て、同大草薙キャンパスで毎月2回食料支援を行い、これまで685人が利用した。 配布の際には近況を聞き、事情に応じてアドバイザーの津富宏国際関係学部教授につなげるなど、窓口としての役割も果たしている。9月
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記者コラム「清流」 素顔が見える質問
「方言を話してください」「嫌いな人はどんな人ですか」。企業の採用試験で実際にあった質問だ。大学生が企業の採用担当者向けに就活体験を語る会で「印象的だった質問」として挙げられた。 「業務上、地域の人に接する機会が多いのかと質問者の意図をくみ、頑張って『しょんない』と言った」など、学生の対応はほほ笑ましかった。社会人同士ではしない、変な質問だと思うが、前向きに受け止め、応じたことに頭が下がる。 私はインターンで来社する学生に接することがあるが、しっかり“武装”してくることに敬意を表しつつ、素顔を見たくていろいろ質問してしまう。仕事をする上で武装能力も大切なのだろうが、
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教育の現状や課題探る 静岡市内小中学校の元校長ら 有志団体が勉強会
静岡市内の小中学校の元校長が、同市内の教育の現状や課題を学ぶ有志の会「静岡の未来を拓く会」を7月に立ち上げ、同市葵区で勉強会を続けている。 発起人は番町小の元校長寺谷正博さんと、大里中の元校長山下由修さん。障害者支援団体やフリースクールの関係者ら20人が入会している。 2日は「共生社会」をテーマに、インクルーシブ教育を取り上げた。寺谷さんが、市内で通常学級に通う発達障害児の数が10年で3倍に増えたことを説明し「対応が求められる」と問題提起。その後、参加者はグループごとに話し合った。医療的ケア児を通学させている母親もオンラインで参加し、意見を述べた。 同会は「不登校」や「貧困」「主体的な
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歌人の吉井勇 静岡・梅ケ島に最古歌碑か 静岡県立大教授が調査開始
全国各地に残された歌人吉井勇(1886~1960年)の歌碑の中で、静岡市葵区梅ケ島に残されたものが最も古い可能性があるとして、県立大国際関係学部の細川光洋教授(日本近代文学)が調査に着手した。吉井は「命短し、恋せよ、少女(おとめ)」で始まる「ゴンドラの唄」で有名だが、不遇時代を支えた静岡の支援者との絆はあまり知られていない。 歌碑は梅ケ島地区で最も歴史が長いホテル「梅薫楼」の脇にある。高さ1メートルほどの石に吉井の細い字体で「あめつちの 大き心に したしむと 駿河の山の 湯どころに来し」とあり「昭和14年」(1939年)と刻まれている。 細川教授によると、吉井の歌碑は西日本を中心に全国
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静岡城北高生と高齢者、歌で交流 静岡市葵区
静岡城北高の2年生4人が23日、静岡市葵区の竜爪園デイサービスセンター「ほっこりーな」を訪ね、利用者約20人に歌を披露するなどして交流した。 班ごとに「笑顔にしたい対象者を決めて行動する」という同校の探究活動「スマイルプロジェクト」の一環。4人の班は「音楽で元気に」をテーマに高齢者を対象とし、同センターに申し込んで、夏休み中に実践の場を設けた。ギターを持ち込んで歌謡曲を歌うと、利用者は一緒に歌うなどして楽しみ、大きな拍手で再演奏を求めた。
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在来作物学、必修科目に 消滅の危機「生きた文化財」次代へ 静岡県立農林環境専門職大
磐田市の県立農林環境専門職大が本年度から、各地域で世代を超えて種苗の保存を続けてきた在来作物について学ぶ「在来作物学」をカリキュラムとして導入した。本県では全国的にも多種の在来作物が栽培されているとみられるが、最近は各地で減少が進み、厳しい局面を迎えている。 県内では浜松市天竜区水窪町や静岡市葵区井川の雑穀、同市駿河区のかつぶし芋などが該当する。一番良くできた作物を選んで種を採ることを代々繰り返すことで、その土地の気候風土に適合したものが残っていく。化学肥料や農薬を抑えることができ、有機農法に向く。 国内では昭和30年代まで在来種の栽培が主流だった。中山間地などの過疎地域で継承される事例
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静岡県立大 小中生ら見学、学部の活動「ツアー」体験
静岡県立大は17日、小中学生らに学内を巡ってもらう「夏休み県大ツアー」を静岡市駿河区の同大草薙キャンパスで行った。親子連れなど約40人が参加し、各学部が用意した活動を体験した。 コロナ禍の中止を経て3年ぶりに開催した。経営情報学部では、湯瀬裕昭学部長(ICTイノベーション研究センター長)がドローンをテーマに講義を行った。ドローンの動作原理や規制の現状、ビジネスでの可能性などを解説し、自身が空撮した学内の映像を見せた。参加者は湯瀬学部長の手ほどきで、簡単な操縦を体験した。 薬学部は模擬薬局の施設を案内しながら、指導内容を分かりやすく説明した。看護学部や図書館などもそれぞれの特色を踏まえた体
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大里中生が植物標本作り 花雑貨店代表手ほどき 静岡
静岡市駿河区の市大里生涯学習センターでこのほど、大里中の生徒を対象にした講座「ハーバリウム植物標本を作ろう」が開かれた。同校が地域資源を活用して学びを提供する「放課後サークル活動」の一環。同センターと共催した。 生徒8人が参加し、制作方法について、同市葵区の花雑貨店「きょうびしや」のたかばたけあや代表の手ほどきを受けた。生徒は好みの花を選んでガラス瓶の中に工夫して配置し、専用のオイルを注いだ。3年の岩辺早叶さんは「葉や木の実をどこに置くと良いか考えたことが楽しかった」と感想を話した。 「放課後サークル活動」は同校が部活動のない日の放課後を活用し、隣接する同センターなどと連携して取り組んで
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バーチャルオープンキャンパス 受験生向け、静岡県立大が配信
静岡県立大(静岡市駿河区)はこのほど、受験生向けにオンラインで大学紹介を行う「バーチャルオープンキャンパス2022」を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた取り組みで、学部ごとに動画を作成し、配信する。 7月下旬に公開を始めた薬学部は賀川義之学部長による学部紹介のほか、大学の授業を体験できるよう模擬講義の動画を10本公開した。学部生や大学院生が研究の魅力や同学部を志望した理由、高校との違いなどを語る動画も配信している。経営情報学部は1日から配信を始めた。ほかの学部も準備が整い次第、配信する予定。 問い合わせは入試室<電054(264)5007>へ。
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戦争のこと、どう伝えていますか② 関係者インタビュー【賛否万論】
77回目の「原爆の日」と「終戦の日」を前に、戦争の記憶を未来にどう語り継いでいくか考えています。ロシアによるウクライナ侵攻は子どもたちと一緒に戦争について考える機会となっていますが、ショッキングな映像は子どもに悪影響を与えるとの指摘があります。平和教育の現場でも試行錯誤が続く中、「静岡平和資料館をつくる会」の田中明充さんと、県公認心理師協会災害領域支援委員長の中垣真通さんに話を聞きました。 体験者の現実 どこまで開示 静岡平和資料館をつくる会団体見学部長 田中明充さん 田中明充さん 1944年6月生まれ。78歳。1歳になる1週間前に静岡空襲を経験した。2015年7月に
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戦争のこと、どう伝えていますか①【賛否万論】
ロシアがウクライナに侵攻して以降、爆撃を受けた街並みや遺体の映像がインターネットなどで連日流れるようになりました。戦争の悲惨さを子どもたちに伝える機会ではありますが、あまりにも暴力的な映像からは子どもを遠ざけた方がいいという声が上がっています。もうすぐ日本は77回目の「原爆の日」と「終戦の日」を迎えます。語り部の高齢化や新型コロナウイルス禍で平和教育の機会が減る今、ウクライナやロシアのこと、戦争のことを、子どもたちにどう伝えていますか。(社会部・南部明宏、大須賀伸江) 惨劇映像 見せる?見せない? 「これから焼死体の絵の映像が出てきます」。静岡市立竜南小で行われた6年生の平和教育で「静岡
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ひとり親支援、同世代に発信 清水西高のグループ、30日に講座
清水西高(静岡市清水区)の2年生男子3人が30日、同区の辻生涯学習交流館で「高校生のためのひとり親支援講座」を開く。同校の「総合的な探究の時間」で関心を持ち、調べた内容や実施したアンケートの結果を同年代に発信する。 企画したのは塩沢球太郎さん、野畑一樹さん、鎌田大地さん。社会課題を調べる中でひとり親支援に着目し、同市の支援団体「シングルペアレント101」に現状説明を受けたり、関係団体に話を聞いた。アンケート実施時にも協力を受けた同団体と連携し、同講座を開く。 ひとり親について「実際に貧困などの困り事がある半面、『かわいそうな人』との偏見に苦しんでいることが分かった」と塩沢さん。野畑さんは
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トンガの海底噴火から半年 静岡県内から義援金、復興手助け 支援NPO「風化させない」
170の島々からなるトンガ沖で海底噴火が発生して、15日で半年になる。首都から約300キロ離れた同国北部のババウ諸島で子どもを感染症から守ろうと学校での水環境整備活動を続けるNPO法人「VFCP(ババウ未来を作ろうプロジェクト)」(川崎市)は、静岡県などから寄せられた義援金を原資に、現地の復興支援や、児童生徒の飲料水の確保に取り組んでいる。 法人は静岡市出身の今村和美さん(44)がメンバーで、友人で法人発起人のルイ・敬子さん(44)が同諸島内に住み、実務的な支援を行っている。 ババウは火山灰の影響が深刻で、飲用の真水を確保する雨水タンクの復旧が課題になった。噴火の報道後、本県を含め全国各
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自分の「夢」育てて 植松電機社長、ロケット開発体験語る 静岡
本年度から小中一貫教育の完全実施が始まった静岡市駿河区の大里中グループ(大里中、大里西小、中田小)は30日、同市葵区で、はごろも「夢」講演会を開いた。ロケット開発に取り組む植松電機(北海道赤平市)の植松努社長が「夢を育てる」と題して講演した。3校の小学5年以上の児童生徒約1200人が参加した。 植松社長は北海道大と連携し、自社のものづくり技術と大学の知見でロケット開発を実現させたことを紹介し、「自分の足りない部分を肯定したから、人との出会いにつながった」と振り返った。 ロケットの打ち上げが成功し、歓喜する社員をとらえた映像のほか、失敗した映像も見せ「失敗は『こうしたらどうか』と考える力に
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Bリーグ静岡の加納選手「看護師はヒーロー」 息子の闘病、学生に語る 「いつも寄り添ってくれる存在であって」
バスケットボールBリーグ3部ベルテックス静岡の加納誠也選手(33)が5月、県立大看護学部(静岡市駿河区)の小児看護の授業で講演し、先天性心疾患がある長男大誠ちゃん(4)が2歳までに経験した入院生活について、親の思いを語った。新型コロナウイルス禍で学生の医療機関での臨地実習が制約を受けていることで「親の思いに触れてほしい」と初めて壇上に立った。 疾患を告げられたのは大誠ちゃんが胎児の時だった。「性別が分かり、一緒に運動したいとか夢を膨らませていたとき、医師に『呼吸できるか分からない』と言われた」 当時、福岡県内のチームに在籍していた。里帰り出産で愛知県にいた妻は電話の向こうで毎日泣いていた
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貧困の子支援にTシャツ販売へ 静岡県立大の学生ボランティア団体
静岡県立大の学生で組織するボランティア団体「Project Azalea(プロジェクト・アザレア)」が、国内外の貧困家庭の子を支援するためにTシャツを作り、26日に販売する。売り上げは全額寄付する。 SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みの一環で、貧困問題を幅広い年代に受け止めてもらおうとTシャツ制作を企画した。白地に子どもの笑顔をモチーフにしたデザインは学生が考案した。 計画を進めた細川美花さん(3年)、マレーシア人留学生のウー・ウェイ・ジエさん(4年)、中国人留学生の李江華さん(4年)は「誰でも社会問題にアプローチできる。Tシャツを通じてSDGsを身近に感じてもらえたら」と話した。
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通級指導教室 静岡県内高まるニーズ 教育現場工夫細やか
小中学校で、発達に特性のある子らが通常学級に在籍しながら週に1、2回、クラスを離れてコミュニケーション方法などを学ぶ「通級指導教室」の利用者が、全国的に増えている。ニーズが年々高まるが、静岡県内の現場からは「そもそも通級指導教室自体が知られていない」という指摘もある。 助けてもらい成功体験 「今日は、この前やった校外活動のことを話そうかな」。川根本町内の小学校で、男子児童が楽しげに教員に思い出を語り始めた。同町は巡回型の通級指導を採用していて、対象児童は週に1回、自校を訪ねてくる担当教員から指導を受けている。 会話が終わると、教員が簡潔な文章を組み立て、児童は書き写して伝
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静岡空襲“知る”「日赤前のクスノキ」次代へ 挿し木苗、静岡・竜南小に植樹 平和学ぶきっかけに
約2000人が犠牲となった1945年6月の静岡空襲で焼けながらも3年後に芽吹いた、静岡市葵区の静岡赤十字病院前にある「日赤前のクスノキ」が、静岡平和資料館をつくる会(田中文雄運営委員長)によって挿し木苗として育てられ、空襲から77年となる20日、静岡市葵区の竜南小に寄贈された。成長したのは挿し木の2%とわずかで、移植先探しも難航した。会員の悲願だった「子どもたちから見える場所」に、ようやく根を下ろすことになった。 「この木は長生きできるけれど、世の中が平和でなければ生きられない。今日から皆さんに託します」 同校で開かれた寄贈式。自宅で育ててきた会員の真田喜代美さん(74)=静岡市清水区
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保育士や看護師魅力は 中島小・中生 地域住民講師に聞く
静岡市駿河区の中島中と中島小は15日、同中で合同のキャリア教育講座を開いた。小学6年から中学2年まで計約210人が参加し、さまざまな仕事に就く住民に、仕事のやりがいなどを聞いた。 講師は地域の美容師や看護師、公務員ら約20人。各教室に分かれ、それぞれの仕事の社会的役割や魅力を紹介した。 保育士が講師の教室では、「子どもの笑顔がいっぱいで、大好きと言われる仕事」と魅力を挙げた。遊びを通じた発達支援の様子を写真などで紹介し、「子ども一人一人に合った関わり方ができるかが保育士の腕の見せどころ」と語った。就職した当初の不安や緊張感を振り返り、「諦めずに続けてきたからこそ、大変だった経験を無駄にせ
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特支卒業生ら絵画、舞台美術に採用 五輪開会式出場団体が静岡公演
東京五輪の開会式に出場したパフォーマンスグループ「toRmansion(トゥーアールマンション)」の公演「ファミリーシアター へんてこうじょう」(静岡ストパラ実行委員会主催)が11日、静岡市葵区で開かれた。 「へんてこなもの」を作り出す工場を舞台に、工場員が面ごとに絵柄の異なる箱を組み合わせて一つの絵を作り出したり、おどけたやりとりを見せたりして、子どもたちの笑いを誘った。 静岡公演では、藤枝特別支援学校の卒業生らでつくる「waC」の絵画を舞台美術に採り入れた。恐竜の絵を見て驚くシーンなど、waCの作品があって笑いや感動が成立する場面が多々みられた。グループを主宰する上ノ空はなびさんは「
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学びの緊急給付申請開始 静岡県立大 一律5万円、バイト収入減や実習生も対象
静岡県立大は10日、新型コロナウイルス禍の影響で困窮した学生を支援する「学びのための緊急給付金」の申請受け付けを始めた。県内の大学や短期大学、高等専門学校などを対象にした県の支援事業の一環で、同大は一律5万円を給付する。定員は全学生の約3分の1にあたる千人程度を想定している。 9日夜に学生に通知したところ、10日午前の段階で数件の申し込みがあった。要件に関する相談も寄せられているという。 支給対象者は奨学金利用者や「アルバイト収入が減額し、家庭からも多額の仕送りを受けていない」といった要件を満たす学生ら。約1カ月間募集して審査し、対象となった学生には7月末に給付する予定という。 看護
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静岡・賤機北小学区の防災マップ作成 児童らリスク確認
静岡市葵区の賤機北小の4年生4人が9日、学区の防災マップ作りに取り組んだ。 児童は市地域総務課の職員とハザードマップを使って学区内で想定される震度を調べ、震度ごとに分けて地図に色を塗った。避難地や防災倉庫などの場所を地図に記しながら、崖崩れの恐れがある場所や、災害時に使えなくなりそうな道路を洗い出した。 自宅の場所を見付けると、周辺のリスクをそれぞれが確認して言葉にしていた。
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安倍川花火「地域の誇り」 葵区・田町小で学ぶ会 住民が思い語る
静岡市葵区の田町小3年は8日、地域で行われる安倍川花火大会について学ぶ授業を行った。同校卒業生で大会本部実行委員長を務める滝田芳則さん(79)と学校評議員中西健司さん(80)を講師に招き、大会へ懸ける地域住民の思いを聞いた。 2人は大会の概要のほか、約2千人が犠牲になった静岡空襲(1945年6月)の慰霊のために戦後始まったという歴史や、実行委の活動を説明。「静岡を代表する花火大会が行われる地域であることを誇りに思ってほしい」と語った。児童は熱心にメモを取り、盛んに質問を寄せた。 大会は台風やコロナ禍で2018年から21年まで4年連続で中止したが、今年は開催する方針。中田美緒さん(8)と亀
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ウクライナ避難者交流会 応募低調「参加を」 静岡県内「30人程度いるはず」
ロシアによるウクライナ侵攻の影響を受け県内に逃れてきた避難者を支援する団体「ウクライナ希望のつばさSHIZUOKA」は12日、避難者や静岡県内在住のウクライナ人を招いた交流会を静岡市葵区で開く。ただ、6日に募集を締め切ったものの、在住者からの申し込みは2人だけだった。静岡県内には30人程度が生活しているとみられ、団体は申込期間を11日まで延長して参加を呼び掛けている。 「もともと静岡県内に住んでいる方々に情報が届いていないのかもしれない」。団体の共同代表の1人、小野田全宏県ボランティア協会理事長は懸念する。 県の外国人の住民基本台帳人口調査によると、県内には2018年末時点で11市町に1
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静岡人インタビュー「この人」 山田裕嗣さん(静岡市清水区)県立大同窓会連合会長に就任した
昨年11月に発足した県立大同窓会連合会の会長に就任した。愛知県出身。大学卒業後、静岡市内の企業に勤め、同市内で起業した。55歳。 ―連合会組織とは。 「もともと各学部や、静岡女子短期大などの前身組織ごとに七つの同窓会があった。2017年の開学30周年を契機にこうした会のハブ組織をつくろうと立ち上げた。全体で3万人規模になり、相互交流や、大学の地域連携をサポートする」 ―自身もOB。 「1987年4月に開学した国際関係学部の1期生だ。入学式は20日と遅かったのも懐かしい。当時の学長から『国際化、情報化、健康長寿の各テーマに合った学部を展開している』『いずれ地方と海外とのやりとりが当たり
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多様な住民、どこ避難 防災学習 運営ゲーム挑戦 静岡安倍川中
静岡市葵区の安倍川中の1年生が31日、防災学習の授業で避難所運営ゲーム「HUG」に挑戦した。 グループごとに学校の体育館や教室の図面をレイアウトし、避難者カードをどこに配置すべきか考えた。 個々のカードに「犬を連れた家族連れ」、「独居高齢者」や「障害者」などの情報が書かれている。生徒は避難者の多様さを実感しながら「高齢者は歩くのが大変だ」と思いやったり、十分なスペースがない中で「1人暮らしの人をどこに入れようか」などと話し合ったりしながら、適切な場所を探した。 「余震に備えて落下しやすい物品がある理科室は立ち入り禁止にする」など、安全確保についても検討した。
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静岡空襲を朗読で追体験 俳優が助言 県立大で特別講義
静岡県立大(静岡市駿河区)は25日、1945年6月の静岡空襲について伝える特別講義を行った。学生たちが当時17歳だった男性の体験をもとに書かれた脚本を身振りを交えるなどして朗読し、悲惨な記憶を追体験した。 脚本は、この日講師を務めた県舞台芸術センター(SPAC)の俳優奥野晃士さんが数々の証言を聞き取ってまとめた「ミッション・ゲルニカ静岡大空襲脚本集」の一つ。国鉄で働く17歳の男性が夜勤中に空襲に遭い、翌日夜に帰宅するまでが描かれている。学生は一節ずつ交代で読み、奥野さんの助言を受けると言葉に一層気持ちを込めた。国際関係学部2年の伊藤鈴夏さん(19)は「実際に通っている道でこのような出来事が
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バーチャル転校生 議論の幅広げる役割 静大准教授らアプリ開発
児童生徒が少ない過疎地域の学校などでも授業中に多様な意見が活発に交わされるよう、パソコン上に仮想のクラスメートが登場して議論に参加するアプリ「バーチャル転校生」を静岡大准教授、福井大助教らの研究グループが開発した。福井県内の中学校で3月、同アプリを使った授業が関係者に公開された。 同アプリではアバター(分身)が授業に参加し、話し合いの際にあえて「反対の意見」や「突拍子もない発言」をする。人間関係が固定化された教室に変化をもたらし、児童生徒の深い学びにつなげる役割が期待される。 授業公開したのは福井市越廼中で、男子1人、女子2人の計3人の1年生学級。道徳の時間に、バーチャル転校生「カズヤ
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ウクライナからの避難犬 待機期間短縮に賛否 検疫対応、慎重な議論を【解説・主張しずおか】
農林水産省は4月、ウクライナから日本に来た避難者が帯同したペットの犬に狂犬病対策をすることを条件に、最長180日間の検疫施設での待機期間を大幅に短縮した。関係者からは人道的な措置と評価される一方、心配の声も上がる。日本は65年間、狂犬病の国内発生がない世界屈指の「清浄国」で、厳格な水際対策によって侵入を防いできたためだ。ウクライナが発生地域であることを踏まえ、“家族”への避難者の愛情に敬意を表しつつ、慎重な議論を続けてほしい。 対応は災害救助犬の規定を準用して、マイクロチップの装着や2回のワクチン接種、抗体価の確認が済めば、週1回の動物検疫所の報告やほかの動物と接
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避難所での遊びや勉強 熱海高生が支援 被災児童に「日常」提供
大規模な土石流が発生した熱海市で、熱海高校(鈴木康之校長)の生徒有志が夏休み中、被災者が生活する避難所に通い、子どもの支援を行った。遊びや勉強に楽しそうに取り組む子どもとのコミュニケーションを通じて、避難生活で「日常的な活動」を提供することの重みを実感するなど、生徒自身の学びにつながっている。 避難所となったホテルに設けられた子ども用の遊び場は、被災地の子ども支援で実績がある認定NPO法人カタリバ(東京都)が運営した。運動ができる部屋とお絵描きや語らいができる部屋が用意され、子どもたちは日中の好きな時間に訪ねることができた。展開に向け、カタリバが旧知のNPO法人しずおか共育ネット(静岡市)
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戦後復興の象徴「日赤前のクスノキ」次代に 静岡平和資料館をつくる会、挿し木の地植え先模索
約2千人が犠牲となった1945年の静岡空襲で焼けながらも3年後に芽吹き、戦後復興のシンボルとなった「日赤前のクスノキ」(静岡市葵区)の樹勢が弱まってきたとして、静岡平和資料館をつくる会が3年前から枝を挿し木して育てている。2株が樹高40センチを超え、同会は公園などの地植え先を探している。 クスノキは爆撃中心点の近くにあった静岡赤十字病院前にあり、高さ16メートル、樹齢は推定150年以上。静岡新聞の戦後50年特集で「勇気をもらった」という投書をきっかけに保存活動が展開された。2014年には日本樹木医会県支部の調査で根の張りが悪いことが分かり、土壌改良をした。つくる会は枯死の事態も想定し、18