あなたも本を届ける“サンタクロース”に NPO法人が協力呼びかけ 協力店で購入、支援団体経由し寄贈

 NPO法人チャリティーサンタ(東京都)が、クリスマスに困窮世帯の子ども(0~18歳)に届ける本の寄贈を呼びかけている。協力書店で好きな本を購入し、レジで寄贈の意思を伝えると、書店から全国の支援団体を経由して子どもたちに届けられる仕組み。昨年は静岡県内で687冊をプレゼントした。

クリスマスにちなんだ絵本の特設コーナー=静岡市葵区のMARUZEN&ジュンク堂書店新静岡店
クリスマスにちなんだ絵本の特設コーナー=静岡市葵区のMARUZEN&ジュンク堂書店新静岡店

 県内では2018年から同プロジェクトが始まった。寄贈に対応する店舗は19店あり、購入された本は同NPOの県内支部のほか、児童養護施設や子ども食堂、ひとり親支援団体など7団体に分配されている。
 静岡市のひとり親支援団体シングルペアレント101は食料配布会の際に本を並べ、来場した子どもが自分で選べるようにしている。日頃は図書館を利用する子が多いといい、田中志保代表は「自分のものとして、いつでも手に取って読める、という喜びが伝わってくる」と話す。
 協力書店の一つ、静岡市葵区のMARUZEN&ジュンク堂書店新静岡店は、クリスマスにちなんだ絵本のコーナーを設けている。寄贈する本を探す人の中には、文豪の作品や、SNSで10代に人気の最新小説などを選ぶ人もいるという。
 担当者は「皆、『これを』という一冊を吟味している印象。子どもたちにもぜひ、こうした大人の思いを知ってほしい」と話す。
 協力書店や寄贈方法は同NPOのホームページに掲載している。

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