記者コラム「清流」 恐怖のトコジラミ体験

 トコジラミをご存じだろうか。「シラミ」の名だがカメムシに似て赤く夜行性で、吸血する昆虫だ。今夏、旅先の沖縄のコテージで刺された。1泊した朝、何げなく枕をめくったら2匹がわっと逃げていった。「珍しい虫がいる」「自然豊かな所だな」としか思わず、同じベッドで連泊した無知な自分を責めたい。
 帰宅1週間後、手や足に突然、赤い差し口が50カ所ほど現れ、経験したことのないかゆみが始まった。1カ月ほど続いた上、虫たちが荷物に付着して、すでに“来宅”している可能性を考えると恐怖だった。
 トコジラミは海外からの持ち込みが増えているといい、観光交流人口が今後増えると考えると、一層注意が必要だ。外泊の際には寝具周辺、帰宅後は荷物のチェックを念入りにするよう注意喚起したい。
(社会部・大須賀伸江)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞