小中一貫教育を研究 静岡・安倍川中グループ、公開授業と実践報告

 静岡市が2022年度から全市で導入した静岡型小中一貫教育の研究指定校である同市葵区の安倍川中グループ(同校、田町小、駒形小)は27日、「キャリア形成を目指した小中一貫教育カリキュラム」を主題に研究発表会を開いた。指定期間は本年度までの2年間で、総括として授業を公開し、実践報告を行った。

実践報告の前に行われた公開授業。このクラスでは現代の名工を招き、生徒が話を聞いた=静岡市葵区の安倍川中
実践報告の前に行われた公開授業。このクラスでは現代の名工を招き、生徒が話を聞いた=静岡市葵区の安倍川中

 グループは3校共通の教育活動の狙いとして「自己調整力」「人間関係調整力」「愛郷心」の育成を掲げている。「生活科・総合的な学習の時間部」「特別活動部」など五つの部を設け、学校を超えて連携した。
 実践報告は部ごとに行い、安倍川花火大会や安倍川もちなど地域資源を切り口にした学習や合同行事、公園の利用をめぐる住民との話し合いなど、地域の協力を得ながら実現させた取り組みのほか、校内に仲間をたたえるカードを張り出して個々の自己有用感を高める活動など、幅広い内容を発表した。
 統括校の安倍川中の冨田恭志校長は「小中の発達段階や地域事情を踏まえて各校で共通の狙いをアレンジし、より成長につながる取り組みができた」と振り返った。
 (社会部・大須賀伸江)

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