静岡県内8校 NIE活用例など報告

 教育に新聞を活用する活動に取り組む県NIE推進協議会(安倍徹会長)は25日、静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館で、県内の実践指定校8校による報告会を開いた。河津南小、静岡中島小、牧之原萩間小、浜松上島小、静岡大成中、浜松学芸中・高、御殿場南高、藤枝東高が登壇した。

自校での取り組み事例を発表する教員=25日午後、静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館
自校での取り組み事例を発表する教員=25日午後、静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館

 小学校では、まだ漢字が読めない1年生の場合、目を引いた掲載写真を探すことを通して新聞に触れる機会を設けるなど、学年ごとの学習内容や成長段階を踏まえた取り組みが報告された。3年生の算数で紙面で洋数字と漢数字の表記の違いを見つけるなど、教科と連動した授業展開も目立った。6年間の系統性を見据えて授業に工夫を凝らす半面「学年によっては漢字や内容を理解するのに支援が必要になる」との指摘もあった。
 中学校ではSDGsやキャリア教育など多様な分野で生徒自身が記事を選び、理由を語る場を設けるなどして主体性を伸ばす試みが多かった。高校では、生徒が新聞に親しむ行事を発案した事例や、地域社会の課題を議論する際に新聞を参考資料として活用したり、大学入試対策に利用したりしたケースが発表された。ICT(情報通信技術)教育が普及する中「紙媒体よりも記事データベースの方が使い勝手が良い」など、教育現場からの感想も報告された。

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