脱炭素実現へ省エネ診断 CO2排出量把握 浜松商議所会館

 浜松商工会議所は7日、浜松市中区の同会議所会館を対象に、一般財団法人省エネルギーセンター(東京都)による「省エネ最適化診断」を受けた。カーボンニュートラル(CN)実現に向けた二酸化炭素(CO2)排出量の把握が目的。地元企業の参考になるよう、診断結果を公表する。同様の取り組みは県内の商議所では珍しいという。

冷温水を使った空調設備の運用状況を調べる省エネルギーセンターの専門員(右)=7日午後、浜松市中区の浜松商工会議所会館
冷温水を使った空調設備の運用状況を調べる省エネルギーセンターの専門員(右)=7日午後、浜松市中区の浜松商工会議所会館

 同センターの専門員が電力使用量の大きい空調設備を中心に、館内のエネルギー使用状況を調べた。空調に使う冷温水を管理する設備では、水温やポンプの運用状況などを確認した。今後1カ月をめどに、CO2排出量や省エネに向けた改善策をまとめる。
 中小企業では、必要性を認識しながらもCO2排出量を把握していないケースが多い。しんきん経済研究所(同市中区)が県西部の企業を対象に昨年12月に行った調査で、排出量を「把握している」と答えた企業は15・3%にとどまっている。
 同商議所の担当者は「CNへの取り組み例としてモデルを示したい。省エネ診断は燃料や電気代高騰への対応にもなる」と強調する。

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