記者コラム「清流」 戦争の爪痕
磐田市小立野で不発弾が見つかり、26日に処理作業が発見現場で行われる。作業中は、付近の国道1号バイパスや県道などが通行止めになり、天竜川を渡るには大きく迂回(うかい)しなければならない。周辺では交通渋滞が避けられそうにない。
現場から半径355メートル内の住民約1400人には避難指示が発令され、区域内の店舗も休業を余儀なくされる。終戦から77年がたとうとしているが、たった1発だけで市民生活や物流に大きな影響を及ぼす戦争の爪痕。やるせない思いが募る。
ウクライナでは、ロシアによる軍事侵攻が長期化している。不発弾の処理をただのやっかいな出来事で終わらせず、平和のありがたさを思い返し、不戦の誓いを新たにする機会にしたい。
(磐田支局・八木敬介)