記者コラム「清流」 ポイ捨てが汚したものは

 浜松市内の話題を取材する際、高校生と接することがある。自分と7、8歳しか違わないはずだが、実直さやひたむきな姿に度々心を打たれ、感心させられる。
 先日、西区のオイスカ浜松国際高の生徒が学校周辺を清掃するというので向かうと、浜名湖岸に散乱したペットボトルやポリ袋を拾っていた。学校の活動にまっすぐ取り組む姿がまぶしい。
 スニーカーや運動靴が泥まみれになっていたが、気にも留めない様子。その姿を撮影しようと湖岸に近づくと、「だめです。革靴が汚れちゃいますよ」と生徒から思いがけない気遣いの声。
 心ないポイ捨てをした人たちがいる。湖だけでなく、こんなに優しい心を持った生徒たちの手と靴も汚しましたよ。
 (浜松総局・北井寛人)

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